2021年12月31日金曜日

自分のためだけに使ってはならないもの

 令和3年、最後の記事になると思います。

去年の最後の日、新年の目標として

   『◯◯◯の秘密兵器になる!』

と皆の前で大見栄を切りました。

(綾ちゃんの仲良しは◯◯◯が何か分かりますよね。ヒミツですよ。)


どうだったでしょう?秘密兵器かどうかはともかく

それなりの戦力として頑張ったつもりです。

令和4年への目標は、、新年の記事で発表しまーす。

ていうか考え中です。てへ。


今年はいつにもまして生命について考えた一年

でした。これまでの思想が深くなったという訳では

なくこれまでに培ってきた想いや思想が

試された一年となった。生命と言えば、、、


つい最近、有名人の女性が命を絶った。

去年も同じようなことがあったっけ。

少なくともその女性は金銭的に窮乏している風では

なかったし立派なお仕事も持っていた。

一部病気宣告の記事も流れたが立ち消えていたし

事情は良く分からない。


昨年はいっちゃんが生命を自ら絶つという大事件が

あったから尚更だったけれど、それってどういう

気持ちなんだろう?


他人の気持ちは分からないのだから決して土足で

踏み込むものではない。けれど綾ちゃんには

わからない。

その行為が一体誰のためになったのだろう?


生命のバトンが大切に運ばれてきたこと、

そのバトンを手渡しする義務があったこと、

生命は自分のためだけに使ってはならないこと、

これからそういう話をしていきたい。


生命についての曲を一曲、毎年の終わりに

紹介してきました。

令和3年、この1年間ずっと綾ちゃんの側にいた曲は

カッチーニの「アヴェマリア」です。

綾ちゃんにとって一生忘れられない曲になりました。

そのお話は長くなるので年が明けたらまた

書きに来ます。


年末に家族でこの曲を演奏して動画を撮ったり

しましたが、さすがにここに挙げるのは

恥ずかしいので三浦春馬さんバージョンを紹介いたします。



皆様、良いお年をお迎えください。

どうか健康にご留意してお過ごしくださいませ。

2021年12月18日土曜日

「あちら」と「こちら」

早いもので第3アドヴェントを回って
今年も残すところ2週間です!

これはクリスマスツリーではなく
今夏訪れた唐津シーサイドホテルの前庭です。
オススメホテルですよー。


綾ちゃんの生徒さんご家族も既に日本へ
里帰りなさったご家族が多数。
いやー、この世相で大変でしょうが 
ハプニングもまた楽しき思い出になると良いなあ。
皆さんの日本での年越し話を伺うのを
楽しみにしております。


今日は日本にいる綾ちゃんの姉のお誕生日でした。
11月と12月は家族も友人もお誕生日がいっぱいです。
だけど実は不幸もままあります。
綾ちゃん母の実家のお仏壇

先月綾ちゃんのお誕生日のその日に
叔母が亡くなりました。
直接の死因は癌だけれど年齢的にも往生を遂げて
おかしくないお年頃だった。

綾ちゃんを可愛がってくれた叔母だったし
働き者で明るくて楽しい人だった。

叔母の具合が随分お悪いと随分以前から聞いていた
こともあるけれど、綾ちゃんが遠く離れた場所にいる
という事情もあるけれど、、、。
別離をおいおい嘆き悲しむというよりは
「あー、先に逝っちゃったのね。」
という感覚が最初に湧いた感情だった。

あっちに逝く人が一人、二人と増えていく。


此岸(しがん)、彼岸(ひがん)という言葉があるけれど
ドイツ語でもあの世の事をjenseits (イエンザイツ=
あちら側の)という。対義語はdiesseits (ディースザイツ
=こちら側の、この世の)だ。この単語を初めて識った時
こういう言葉に日本も西洋も無いんだなぁと思った。

天国や地獄という単語は宗教のもので、言葉そのものに

  広がりのあるイメージがつきまとっているが

  「あちら」と「こちら」は極めて無色で

     ニュートラルな響きがする。 

   すうっと一線を越えるだけで特別な

      どこかへ行く感じがしない。

死を親しく感じるというのはこういう事なのかなぁとぼんやり思った。
 

2021年12月5日日曜日

自分のためには買わない、そして作らない

 

  皆さん、先日は綾ちゃんのお誕生日にたくさんの

  メッセージをありがとうございます!!

  朝から本当に沢山のお祝いをいただいて

  お電話やらメッセージに返答していたらなんと

一日の大半が過ぎてしまっていてびっくりしました。



たった一つの贅沢
甲州ワインのスパークリングを開けました。
秘蔵です。


会議やなんかでバタバタして
お誕生日って感じでもなかった。
どうしましょ?




これね、ドイツのスーパーマーケットで売ってる
お寿司なんです!
これで20ユーロくらいかなあ?



で、これは冷凍食品のフィンガーフード
サーモンのミニパイ包み。意外にイケる。

こんなあり合わせのゴハンでも家族で食べると
結構盛り上がる。

お料理大好き綾ちゃんも
自分一人のためには作らない。

綾ちゃんが初めて家を離れて一人暮らしを
始めたのは
やはりここミュンヘンだったのだけれど
あれだけ実家で毎日家族のために
夕食を作っていた
綾ちゃんが、一人になると全くお料理しなくなって
自分で自分に驚いたことを覚えている。


孝行ものの息子がRITUALSのお肌お手入れセットを
プレゼントしてくれたー!
嬉しーい!

RITUALSってこっちでは有名なブランドだけど
日本ではあんまり見ない。
綾ちゃん、ここのSAKURAのシリーズ大ー好き!

でも普段、自分では買わない。良いお値段だし
自分には贅沢すぎるってつい思っちゃう。

自分のために贅沢しても楽しくない。
この貧乏性は、こんな風にサプライズを受けた時の
楽しみを倍増してくれるためにあるんだろうな。




2021年11月25日木曜日

素敵な素敵な霜月の日




いつものように生徒さんのお宅に伺って開口一番

「お誕生日おめでとう!」


生徒くんはパッションフルーツ味

綾ちゃんの生徒さんはお誕生日を迎えたばかり。
綾ちゃんは生徒さんのお誕生日には
必ずお祝いメッセージを送る。
次の授業でもう一度面と向かっておめでとうを言う。

たったこれだけだけど生徒さん(特にお子さん)は
すごく喜んでくれる。



綾ちゃんはモンブラン!


              中にびっくり!グラッセ?大きい!


だけど今日伺ったお宅は綾ちゃんのために
ケーキを用意してくれた!
しかもミュンヘンの有名店、MAELUのケーキ!

実は生徒くん、お受験でお誕生日のお祝いが出来なかった。
それで綾ちゃんが来るのをわざわざ待っててくれて
ミニ・パーティー!

お母様「我が家もみんな11月にお誕生日が集中していて、、、
確か吉岡先生ももうすぐだと、、、。」

そう、綾ちゃんももうすぐだけれど
綾ちゃんの周囲の人々もこの時期お誕生日が多い。


生徒くんのお母様はなんと柚子味!
ちょっぴりお味見してびっくり!すごい柚子〜!


ドイツの11月は灰色でどんよりと寒くて暗い。
祭日もなくクリスマスまでも遠く楽しいことが何もない。
ドイツでうつ病患者が一番増える時期なんだ。

そんな時期にたくさん祝える行事があるのが嬉しい!



これは生徒くんのパパさんに取り置き用の
いちごホワイトチョコ



           結局、授業は潰れてしまってハッピーバースデーを
           歌って楽しい時間を過ごした。

           素敵な素敵な霜月の1日を過ごした。
           ハッピーバースデー!Mくん!


 

2021年11月13日土曜日

鏡は縦横にひび割れて

 

    胸を引き裂くような音が聞こえた。

    こんなすごい音を家の中で聞くのは、 

  10年以上前に息子が気を失って倒れた時以来だ。

人が倒れる時(しかも子供だ)ありえないような

    音がするのだとあの時初めて知った。


    何だ、何だ、何だあー?あーあ(ため息)。


鏡が倒れたんだ。側に何食わぬ顔で佇むのは
うちの3番目の息子、なむちゃん(iRobot のRoomba )。
普段は我が家で1番の働き者なんだけどね。

綾ちゃんちには大きな鏡がたくさんある。
楽器を練習する時に姿勢やポーズを確認するためだ。

うーん、これはなむちゃんの責任ではない。
一体全体誰がこんな場所に鏡を移動させたんだあ?


       玄関先へ移動。無惨な状態。

二男が彼のセンスでいつの間に移動していたことが
判明。なむちゃんががらがらやってくることは
想定していなかったようだ。

鏡が割れるのってすご〜く不吉なんじゃないの?
ググってみると、不吉の象徴でもあるけど不幸の身代わりだという説も、、、なんとなくそんな気もする。
そう思うと何らかの災いを吸い取ってくれたこの大きな鏡に
手を合わせる自分がいた。
キチンとお祓いしてからが良かったのかもしれないけれどとりあえずは粗大ゴミに運ばせてもらった。

ついアガサ・クリスティーの名作
「鏡は横にひび割れて」を思い出しちゃったなぁ。





2021年11月1日月曜日

時の狭間を漂う

                              今日から冬時間。

  昨日は夜にふと彩子さんとLINEでおしゃべり

  始めたらいつの間にか夜中過ぎてて焦った!

    仕事もたくさん残っていたのに。


  今朝は日曜日のお寝坊で久々にアラームの無い

   目覚め。8時半でセーフと思っていたが、 

よく考えたら昨日までの9時半!随分よく寝たもんだ。

     いつものお散歩道は気持ちいい。


     今日から日本との時差も8時間。

       1時間離れちゃったね。


     この1時間の時差が結構ツライ。


   日本との往復の時差も大変辛いものだが、

夏時間・冬時間移行の時差も地味な辛さがあるのだ。

   これは体験していない人に説明し難い。

 が、確実に綾ちゃんのボディーは一日中何かしら

       「戸惑って」いる。


  全く何も無いよという人もいるから個人差は

   大きいらしい。やはり綾ちゃんみたいに

   不安定になるのは女性が多いと思う。

  女性はやはり天体の動きに敏感な生き物だから

   なのかな。満月も影響受ける人は多いよね。


   それでもだいたい一週間もすれば

 (って一週間もかかるんかい!)すっかり体調は

          落ち着く。


   今週、一週間は無理をせずに出来るだけ

   のんびり生きてみる。←出来るだろうか。

     時の狭間を渡るのは特別な時間。

      そろりそろりと渡る時。

2021年10月23日土曜日

人生は贅沢に生きた方が良い〜行けば良かったポーランド!

    先々週、我が家に遊びに来たYさんは

 大変腕の良い治療家で音楽家の患者さんも多い。

 クラシック音楽なんて普段聴かないこのYさんに、

    ショパン国際ピアノコンクールの

どこが素晴らしいのかを握りコブシで力説していたら


  「そういやあ、今日のオレの患者さんも

   これからそのコンクール観に行くから

   ポーランドに行くって言ってたなぁ。」


とポツリ。そーだったー!!そのテがあったかー!


 毎晩お仕事から帰る時間がライブに間に合うか

ドキドキしながら帰宅した。特にファイナルの

三日間はアタマの中は1番のコンチェルトが

鳴りっぱなし。この名曲を毎日違うピアニストが

違うピアノを演奏するのを聴ける喜びたるや、

ああショパン!ああショパン!の日々であったのだ。

    しかも日本人エントリー者の多さ、

      レベルの高さときたら!

 毎晩YouTubeのライブ配信に聴き惚れてほー!

 私は世界一の幸せ者、と音に酔いしれていた。


   綾ちゃんは反田さんが絶対一位を取ると

   思ってました。


どうして今の今まで思いつかなかったんだろう?

くー!ポーランドに行って来れば良かった。


ポーランドなんて、列車か飛行機に乗ればぽん、と

行ける。ショパンの聖地は全然遠くはないのに。

あー、今頃気がつくなんて!私のばかばかばか!


 もしもあのものすごい演奏を、彼らの気迫を

同じ空間で聴けたならどれほどすごい贅沢だろう。

そんなこと叶わないとなぜ勝手に決めつけて

いたんだろう。


  人生は贅沢に生きた方が良いに決まってる。


  よし、叶えたい夢がもう一つできたぞー。



        最後にもう一言。 

  今回のコンクールで、しかもファイナルで

 多くの演者がSHIGERU KAWAI の繊細なる響きを

  奏でてくれた。親日を誇る国ポーランドで

  ジャパンオブプライドが響き渡ったのだ。

2021年10月11日月曜日

ああ、ショパン!

秋だ〜!お天気だけど空気が冷たい!

週末はお客様がいらしたので家にいた。
お客様連れて裏の散歩道を歩いたり久々に
お友達とじっくりお話出来て
心休まる休日を過ごした。

お掃除したりお料理する間
ながら族の綾ちゃんは音楽を聴く。

今のシーズンの愉しみは

何が愉しみって、ただただショパンに浸っていられる
贅沢な時間が過ごせること。
だったらCDを聴いていればいいと思うでしょう?
そうじゃないんです。

お若いプレーヤーが全身全霊を尽くしたショパンを
延々と聴ける。同じ曲を違う演者で何度も違う解釈で
聴ける。しかもショパンの曲は有名な曲揃いだから
知ってる曲がばんばん出てくるー!

しかも今年は1次審査に14人もの日本人が
エントリー!2次へ8人もが進んだ!!大快挙!

でももっとすごいことにこの日本人の大多数の
プレーヤー達が本番に(5つの選択肢の中から)
日本のピアノを選んでプレイしているという事だ。

ヤマハカワイも日本の誇るべきメーカーだ。

彼らが日本企業の内需拡大とか
メーカーからのワイロとかで選ぶ筈はない。
命懸けで弾いているのだから。

本当に自分の演奏を最も美しく奏でてくれる
パートナーとして本気でプロポーズしたはずなのだ。

それだけの職人の技術の集合体、ピアノ。
これも日本のベスト・オブ・プライド。


例えば彼、沢田蒼梧さん
SHIGERU KAWAIのフルサイズは逸品中の逸品


コンクールはお祭り。
街も賑わい華やぐ。

ピアノを弾き始めた人なら
誰しも憧れを持つ曲がある。

その多くがショパンの曲だったりする。
ショパン無しに決してピアノは語れない。

コンクールはまだまだ続きます。

一緒にこのコーフンを味わいませんか?

 

2021年10月3日日曜日

神様がやって来た


我が家に神様がやって来ました〜!

みてみて〜!

伊勢神宮でお札を頂いた時
そうだ、神棚があってもいいと思って
一番ミニサイズを求めました。
大切にドイツまで持って帰って来たんだよー。




洋風の暖炉にもしっくりくる。
もうすぐ暖炉に火を入れるから
そしたらお引越ししていただきます。

綾ちゃんが小さい頃から父と母は朝一番に
神棚を綺麗にして手を合わせるのが習慣だった。

特定の神様ではなく、そこここに宿っているであろう
小さなスピリットのようなものに
(日本語では八百万の神様と言いますね)
そして私たちを見守るご先祖さまに。

今日の無事を、平和を祈って感謝してた。


なんとなくだけど
お祈りの場所があると家の中の空気が
清浄に感じられるのが不思議だ。

天照の大神様もまさかドイツに連れてこられるなんて
思ってなかっただろうな。







 

2021年9月24日金曜日

びっくり!

 

                   「綾ちゃん、こんにちは。

                           ビルクリッヒ?って

                                               ☝️ドイツ語」


          朝、顔洗って身支度整えていた最中、日本の

  友人からチャットが来た。ん、ん、?

        なんのこっちや?


     


ヴィルクリヒと聞いて「オル窓」のヴィルクリヒ先生を思い起こすのは昭和の少女マンガ世代!


まぁ、ドイツ語ならアレだろう。特に難しくもない。


「wirklich 本当?」

それだけ返信した。←朝の支度で忙しい。


しばらく経ってまた返信。


「これって、日本語の
びっくりの語源らしい


えええええー!!!

確かに、wirklich の発音は(敢えてカタカナにすると)
ヴィクリヒ」だし

   意味的(英語で言うreally )にも発音的にも

   合致している。


言われてみれば、びっくりなんて言葉、江戸時代とかには無かったんだろうな。富国強兵でやってきたドイツさん(官費で招聘されたドイツの技師や学者のことを愛情を込めて当時そう呼んだ)たちが思わず発した言葉か今に残るなんて。そして誰も気が付かないなんてね。




オクトーバーフェストの無いミュンヘン。
今年は各店舗で小規模に祝うことになっている。


都心にあるレーベンブロイ本店
賑わっていました。
このビアホールは春までPCR 検査場だった。


でかでかと「3Gルール」が掲げられている。
「ワクチン接種者」「回復者」「陰性証明者」のみ
来店可能という新しいルールです。



2021年9月8日水曜日

Verweile doch! とどまれ!公転!

             それにしても長い長い風邪だ。


           もう何週間目だ?他の症状は取れたけれど

           胸の痛みと疲労感が酷すぎる。まだ咳も出る。


            綾ちゃんは元々、自然療法の人だから

         色々やり方知っているので順番にせっせと試しているところ。

延々と続くひまわり畑

                   あとは体力!


         先週末からお天気いいからとにかく体力つけようと

         ほぼ毎日、湖へ行って泳ぐ。いつもの半分くらいだけれど

         泳ぐのは重力から解放されて気持ち良い。

         陸に上がるとぐったりでよく眠れるのも良い。




18時半に泳ぎ始めて帰る頃は暗くなり始めていた。




天気予報によればこの陽気(といっても最高気温23℃)は
あと2日続く。毎日、この贅沢は今日が最後かも、、と
思いながら湖を訪れる綾ちゃん。

10月に入ったって良いお日柄はもちろんある。
だけど地球の公転は止められない。
すぐにドイツは寒くなって泳げなくなっちゃうよー!

これは昨日
ミーティング先に抜けちゃった!皆さん、ごめん!

突然だけどドイツ文学の最高峰
ゲーテの『ファウスト』をご存知だろうか?

「ファウスト」の物語でファウスト博士はこの世で
かけがえのない素晴らしいものを見つけ満足できたなら

『止まれ!お前は美しい』
Verweile doch! Du bist  schön!

の言葉を自らの生命と引き換えに悪魔と取り引きした。


verweilen(フェアヴァイレン=とどまる)という言葉のニュアンスを
学生時代の綾ちゃんは全く分かってなくて

なぜ訳語は「止まれ!」なんだろうとか
「止まる」にあたる別のドイツ語がたくさんあるのに
なんでこの単語なんだろうとかぼんやり考えていたものだった。

綾ちゃんは今は理解る気がする。
「その瞬間にずっと止まっていたい」から
verweilenを使ったのだと思う。

綾ちゃんが今、このお気に入りの湖の風景の中に
もう少しだけとどまらせて欲しいから
地球の公転をちょっとだけ止められないかなあ
と思うような儚い幸福感。

作者ゲーテはもちろんこの感覚がわかっていたから
あの作品を書いたんだ。

2021年8月31日火曜日

今日も綺麗だよ

 

              ものすごく長い間日本にいた。

              そしてひどい夏風邪を引いた。


伊勢に遊びに行った。ここら辺でハメを外したあたりから体調やばくなった。
                          だがアワビステーキは美味かった。
       
       軽い風邪だと思っていたらどんどん酷くなっていき

      いや、これでは飛行機なんて乗せてもらえないでしょう!

      当初の予定より早く引き揚げるつもりだったフライトを

      元々のフライトに戻し、、、それでも症状は一進一退を

      繰り返す、、どうする、綾ちゃん?とりあえず熱が下がった

      のでエイヤーと検査を受けたら◯◯◯は陰性。

      無事に飛行機に乗れました。


       今回の風邪は綾ちゃんの人生で三番目に重い風邪でした。

      げっそり痩せてしまったしまだふらふらで咳もひどい。

      ずいぶん昔、インフル(と推測。検査なんてしなかった)に

      かかった時は本調子に戻るのに数ヶ月かかったからね。

      あの時ほどではないけれど本当にタチの悪い風邪です。


       お仕事はオンラインで1時間のお仕事のみこなし

      会議は全て耳だけ参加。お友達とも電話のみで顔出しNG。



       昨日はお仕事2件に会議が一つ、その後友人と

      打ち合わせがあったので久々全部、顔出し参加しました。


      『綾ちゃん、大丈夫、大丈夫!ずいぶん心配してたけど

      顔色も良いし、少し痩せただけ。相変わらず綺麗だよ。』by 友人T



          どひゃあー。何とも元気の出るひとこと!


            女性ってばかだなあ、やっぱり。

           「キレイだよ」の一言で元気が出る。


      男性の皆さん、大切な女性に一言「綺麗だよ」の一言を忘れずに!

      大切じゃない女性にも言いましょう!自分が大切にしてもらえます。

      うーん、これで地球が今日も元気に回っていくなあ。(←イミ不明)



                            MIKIMOTOの真珠博物館にて
                           真珠で出来た地球儀


             

             伊勢の海 旅館のお部屋からの眺め




2021年8月15日日曜日

生存報告

                  生きてます。


          と、とりあえずブログぽく外食の写真を載せてみる


                ブログサボっててごめんなさい。
          FBやらインスタとかご覧の方は綾ちゃんが「生きてる」どころか
          遊び惚けている様子を既にご存知の事と思います。

          一昨日からバチが当たったのか風邪引いて寝込んでました。

            風邪ですよ、ただの風邪ですからね。

            今日はだいぶん具合も良くなってきたので
            また活動再開しようかと思っているところです。


            今、まだ日本にいます。もうすぐドイツに帰ります。
            、、、って検査大丈夫だろうか?

            最後の最後までスリリングな日本滞在でございます。

           ドイツに戻ったら真面目に記事をアップしていきます!


            

これはミュンヘンのミシュラン星付きレストラン
Show room 
クラシックフレンチではなく冒険心に満ちたお料理の数々だった。

2021年6月9日水曜日

関西空港顛末記〜綾ちゃん忘備録①

 

              綾ちゃんはまたしてもここにいる。

            


        なんちゅうか、とても親切で清潔で居心地の良い監獄。

        三食昼寝付きだしおやつ持ちこみ可ってのも良し。


      海外からの入国者制限の極めて厳しい日本にまたまた里帰りしちゃった。


      今回はハプニングで危うく入国拒否されて強制送還に遭いかけたから

             もう、ここまで来れて大安心!ほう!


    


       ほんの僅かだが3月の帰省時よりも弁当が豪華になった気がする。

       綾ちゃんには量が多すぎ。半分サイズで良いから

       お味噌汁あればいいな。 持ってくれば良かった。

       つい、気になるのはこのコンビニ風の「ビニール袋」。

       厚生労働省はこのビニール袋も私達の(←実は払ってない!海外在住者)

       血税から支払っているのだろうか?  



       今回は綾ちゃん自身の忘備録を兼ねて何が起こったのかを

               順に書いていこうと思う。   

2021年6月1日火曜日

空の蒼さ水の蒼さを歩く

         

          お天気で気持ちの良い週末。久々に仕事も客もなし!

           一人でぽくぽく電車でお散歩にやってきた。


かのルードヴィッヒ二世が謎の死を遂げたシュタルンベルク湖
絵画のような美しさ。

車なら20分ほどで来れるはずだけど
電車だと乗り換えあるから40分かな。
乗車券が1ユーロ40セント(約200円)の場所といった方が
近さがわかるかもしれない。

気温は18度。爽やかな陽気。も少し暖かければ泳ぐけど
流石に無理だからとりあえず歩く。


なんとロマンチック!誰かと一緒にいたいなあ。
縦20km、周囲20.2km、とてもぐるりとは回れないけど



ぽくぽく5kmくらいは歩いてまた戻ってきた。
往復10kmくらい。もっと歩けたな。



岸辺に座るとすぐ脇を白鳥がするーり、、、


仕事やなんやで根を詰める時間の多い綾ちゃんだけれど
チャージできるうちにたっぷり充電しておこうと出かけてよかった。

おうちに帰ると何かとエネルギーの要る事柄が多い。

世の中のことを知ろうとお勉強がてらに動画をつけると、、、



最近、色んな人から林千勝さんを見るべきだと言われて
観てみたら面白すぎた。しかも林先生はここで述べていることの
全てについて一次資料をお持ちという絶望的な方だ。
このような世の中の真実と対峙するのにもエネルギーが必要だ。

美しい蒼のエネルギーを身体いっぱいに貯めて
また1週間頑張る、頑張る、頑張る。



2021年5月23日日曜日

贅沢なお散歩


1日だけ東京にいた。
そして東京で夢のような景色に出逢った。



新宿 真言宗円照寺

ここは極楽かと見間違うような異空間。
枝垂れ桜の色合いと雨に濡れた石の色艶。

本堂から振り返って見た時に腑に落ちる。
御本尊がこの風景を堪能できるように
ここからの視点が最も映えるように造園されているのだと。




本堂に向かえば窓に映る桜のまた見事なこと。
桜が御本尊にご挨拶。



ここは綾ちゃんが東京でお世話になった友人みえこさんの毎日の散歩道。
彼女のブログのお写真があまりに見事で綾ちゃんも参加させてもらった。
日本で、東京のど真ん中でこんな体験をさせてもらえるなんて!

元科学者でイタリアやドイツで教鞭を取ったこともおありという
ご住職兼庭師さん、綾ちゃんがドイツから来たと言うと
大喜びで色んなお話してくださった。
ヨーロッパでのお話、学問や植物やお寺について。




4月の頭なのにもう藤の花が開花

今年は全ての花が一斉に咲いてしまったそうだ。
綾ちゃんを歓迎してくれたのかな?




牡丹の名所としても有名なお寺だそうだ。

この日が日本滞在最終日だったけれど日本美の粋の中に
身を置かせてもらえて、もう思い残すことはないと思ったほど感激した。


次、いつ訪れることができるかな?

 

2021年5月14日金曜日

おっ客様〜!!

 

       毎週のように宴会を催していた綾ちゃんちから灯が消えて

      早一年以上、、、。我が家もすっかり寂しくなったなあ、、、



ところが灯が再び灯った!しかも突然!


               手巻き寿司&パイナップルケーキ

突然のお客様の嵐!お客様は一家庭1名のみなので
一人ずつだけれど4月に入ってからほぼ毎週のように
お客様が我が家に訪れる〜!
日本で購入した大阪スパークリングTako Chamたこ焼きに合うワインらしい。美味!
            これは頂き物のグルフリケーキ
寿司ケーキは我が家でバースデーの定番 右は綾ちゃんお呼ばれ

思えば4月に本帰国なさる方のお別れ会を催してから
次々と宴会の理由が我が家に舞い込んでくる。

何せレストランが閉まっているから外食できないしね。
最近制限付きでガーデンは開いたけどルールが難しいから
気軽にはいけない。

誰かと食べるゴハンはやはり美味しいなあ。
お料理大好きの綾ちゃんはゲストのことを考えながら
お料理する時間がすごく嬉しい。


今週末も来週も綾ちゃんレストランは予約済みです。
再来週以降なら空いてます。


みんな、遊びにきてねー!







2021年5月1日土曜日

木村さん

 

        「しんどろにほれ、木村さんておらしたろうが。」


     「しんどろ」というのは綾ちゃんの実家近所の区域の昔の俗称である。

     新道路が訛って「しんどろ」と呼ばれるようになったらしい。

     今、こう聞いてもどこのことかわかる地元民はほとんどいないと思う。

     父の話は続く。


      「木村さんの奥さんたい、息子さんが東京に広〜かマンションば

      買うてくれんなったったい。

      上の息子さんのほら、あげん有名になったけんね。下の息子さんは

      新しゅう縁付いた父親の違う弟さんたいね。それにしても

      良かったねえ。母親一人で苦労した甲斐もあったことやろう。」


    綾ちゃん家は昔、商売をしていた。うちのお客様の一人であったという

    「木村さんの奥さん」を綾ちゃんは知らない。覚えていない。ましてや

    腹違いの兄弟だという二人の息子さんについてなどもっと知らない。


        「ほれ、キ◯タクたい、親孝行息子たいねえ。

        お母さんも自慢の息子ばわしらにもよろしくって

        言って行きんなったよ。それからはなるべく息子さんの

        番組のあったらテレビば観て応援しよるったい。」


        ・ ・ ・ ・ い、いや、、、そ、それは、、、


   綾ちゃんはアタマの中のウイキペディアを検索して、、いや、おかしいだろ。

   キ◯タクは確か東京都出身、福岡とは無関係のはず。しかもアメフトの弟が

   異父兄弟だってえ??


   「お父さん、あのさ、キ◯タクって木村◯哉でしょ。元S◯APの。

   いやああー、キ◯タクって確か東京都出身で福岡に住んどったとは

   聞いたことなかよ。」


  「ス◯ップちゃあ知らんばってん、キ◯タクはキ◯タクたい。ドラマやら

  いっぱいでよろうもん。お父さんはねえ、テレビで木村さんの息子さんば

  見かけるたんびに、ああ、木村さんの奥さん、良かったねえて思うて

  キ◯タクば応援しよるとよ。」


  今から30年近く前のこと。福岡在住のシングルマザーの木村さんという方が

  自分はテレビで活躍しているトップスターの実の母親だと、これから

  息子が用意してくれた東京の高級マンションに住む予定なのだと別れを

  告げたというのだ。

  それ以来、綾ちゃん父はずーっと「木村さんのご長男」がテレビに映る度に

  「木村さんとこの坊ちゃんばい!立派になったたい!がんばれー!」と

  応援している。



         「その」木村さん、今、どこでどうしてらっしゃるのだろう。

         あるいは「木村さんの奥さん」は哀しい方だったのではないかと

         思うこともある。   


           ウイキペディアより   

2021年4月23日金曜日

不要不急に生きる

 

       ヴァイオリニストの桑野由紀さんと久々に連絡を取り合った。

    なんと彼女は明日、自主コンサートを行うというので急遽駆けつけた。


         ドイツは現在、長〜いロックダウンの最中でコンサートは

         もちろん出来ない。

         彼女は地元の町の老人施設内の吹き抜けロビーで

         一人で無観客演奏を行うという。もちろん無報酬。


          


バッハのガボット、タイスの瞑想曲、アメイジンググレイス、
菩提樹、春の歌(民謡)& ムシデン(民謡)
18分くらいのところで「ツーガーべ(=アンコール)!」と
叫んでるのは綾ちゃんです。あはは。


久しぶりに聴いた本物の生演奏に目頭が熱くなった。

見えない施設中の人々が一様に感動しているのが
感じられる。彼らの感激が振動となって空気の中に伝わってくる。
そして我々はこんなにも感動に飢えていたのだと思い知らされた。


由紀さんの演奏の中に改めて学ぶものが多い。


彼女のヴァイオリンは音の一つ一つがそれを聴く観客の心に届く。
そういった音作りがどれほどの努力を要することか。


音楽だけでない、綾ちゃんが今やっている小さな仕事の
一つ一つもこんなふうに相手に「届いて」いかなければ
いけないのだと姿勢を正される、そんな演奏だった。

こんなふうに小さな幸せを与えられる仕事をしたいなあと
憧れるような素敵な風景を体験させてもらった。


音楽なんて不要不急の最たるものだ。

だけど、私たちは不要不急のためにこそ生きている。

間違っているだろうか?




          

2021年4月21日水曜日

SEIROGAN〜それはどんな陰謀論?

 

             綾ちゃんママの命日が過ぎた。

         法要の前後は忙しいだろうと気遣っていたけれど

         そろそろ電話してもいいかな?綾ちゃんパパに電話、、



         すると父親は体調を崩して臥せっていた。おやおや!


       「いやー、ヨーグルトにあたって震えの止まらんじゃった。

       困ったと思っとったらふと、そうたい!正露丸のあったたい、て

       思うて飲んだらずいぶん良くなったよ。」


       良かった、良かった!綾ちゃんパパは御歳92歳!

       小さなことが命取りになるからね。

       綾ちゃんはつい、乃木大将大好きパパのご機嫌取りで


       「さすがロシアに打ち勝った征露丸たい、良かったねー。」


       なんて言ってみた。


       すると勢いに乗った父は調子に乗ってとんでもない陰謀話を

       展開し始めた。


       「ほら、前にロシアでオリンピックのあった時、日本選手団ば

       勝たせんごとと思って毒の盛られたことのあったとよ(!!!)。

       ところがほれ、日本の選手は皆、賢こかけん、そんなことも

       あろうかと思って全員正露丸ば持ってきとったったい!

       それで選手全員、腹痛のおさまったとばい。

       ほんに正露丸は大したもんたいねえ。」



       ・・・・二の句が告げない綾ちゃんでした。


       それ、どこのどんな陰謀論なんだ!ていうかいつから

       うちの父は正露丸販売の秘密エージェントになったんだい?


       ていうか普通に面白すぎる。

     


                ウイキペディアより       



       綾ちゃんパパは非常なる常識人なんだけれど、思い込みの激しい

       ところも時々あって、不意にこういうトンデモ話をすることがある。



       そういえば以前、もう一つびっくりするような話をしていたことが

       あったっけ、、、それはまた次回のお楽しみ。



           


今日はなんだか無性にUruさんの歌声が聴きたい。
この歌、大好き!

「ねえ、教えてよ。『自由』はどんなものなの?
私はあなたが会いにきてくれる『不自由』な
この場所がとても好きだわ」

 


2021年4月14日水曜日

紅い花の咲く島で



妖艶なる桜たけなわの宮島からその島へ飛ぶと紅い花が見事に咲いていた。


この島の象徴する紅い花

そして泳ぐ、泳ぐ、泳ぐ。
もう半年以上泳いでいなかった綾ちゃんは天国を見た。いや竜宮だ。
透き通る海水は初めての体験。



友人に頼んで動画を撮ってもらう。
自分が泳いでいるところなんて自分では見れないもんね。

淡水魚だと思っていた綾ちゃんが実は海のお魚だったと気づいた瞬間。
ドイツの湖で泳ぐのと違って身体が浮いて浮いてバランスが難しい。
仰向けになると気持ちよくてもう全然寝ちゃう、眠っちゃう。


ドイツに戻ったらきっとまた当分泳げない。


日本では色んなことを体験してきたけれど
なんていうか、楽しいことを思い切り楽しみながら
同時に色んな「覚悟」もしてきた。

できること、諦めなければいけないこと、制限の中でベストを尽くすこと。


すごく贅沢な時間の中で
また一つ心の支えにできる思い出が作られたと思う。




          

2021年3月25日木曜日

いない聴衆いない観客

                                                       誰もいない聴衆に訴える。


       無観客のスポーツ、無観客のコンサート、世の中は無観客だらけ。

 

                  これがイマドキ。


       目の前に聴衆は「いる」けど「こちらからは見えない」不思議な舞台。

              そんな体験をした。している。


       綾ちゃんが今いるのは広島県廿日市(はつかいち)市。世界遺産宮島を

       抱える美しい町。町のどこからも海が眺められ山が緑で桜が咲き乱れる。

       どこも絶景、ため息が出る。厳島神社のみならず町には神社が溢れ

       神話に満ちた息吹に心が清められる。



         綾ちゃんはここでご縁あって、誰かが誰かに「何かを伝える」

           現場に立ちあっている。とても大切な「何か」を。  


       YouTube や何かでライブをやっている訳ではない。あくまでリアル。

       誰も関心のない街角で勝手な訴えをするというのとも違う。


          観客はいる。むしろ一生懸命聴いている。

  ただしかくれんぼうをしながら息を凝らして必死で聴いている。気配は感じられる。





ちぬ(クロダイ)の刺身。牡蠣殻を食べるから処理が悪いと美味しくないらしい。部位で身の色が異なる。左はぷりりと豊潤で右はコリコリどちらも最高!
毎日心づくしのご馳走








         綾ちゃんはね、本当は彼らに伝えたい。「出ておいで」って。


         彼らが身を隠しているコンクリートの中から、出ておいで。

         そうしたら彼らの伝えたい言葉の真実を見ることが出来るよ。

                  ね、出ておいで。