実話です。脚色は一切ありません。
昨年のクリスマス。確か20日頃だったと思う。綾ちゃんは4度目の
帰省の直前に友人夫妻(ドイツ人)のお宅にご招待を受けた。
綾ちゃんはお寿司を持って行きました。
綾ちゃんが到着するとご主人はやあやあやあ、と綾ちゃんを歓待して
まずはアドベントクランツに火を灯そうとした。ご存知と思うがドイツでは
クリスマスはイブの4週間前から始まる。アドベントクランツという4つのろうそくの
付いたリースに毎週一つずつ火を灯す。
アドベンツ クランツ
ここのご主人、マッチを擦ってろうそくに火を灯した。最初の一つ、
二つ目。、、、あちあち。マッチの火が彼の指に近づき彼はマッチの火を消した。
彼はマッチの燃えかすをじっと見つめふう〜っと息を吹きかけた。
んで灰皿にでも落とすのだろうと思いきや、おもむろに炭と化したもえさし部分を
指に持ち替え今まで指で持っていた部分に火を付け3本目のろうそくに
火を灯した。
『マッチ一本も大切に使わないとね。』
きゃああああ。
さすがドイツ人。
ちなみにこの友人は大変なお金持ちだ。
「節約」が美徳で普段からどれだけ質素な生活をするかが
彼らの自慢の種だ。
ちなみにろうそく自体も昨年の使い古しだ。
すごいなあ、こうやって金持ちって作られていくんだなあと思って
今度はご飯の準備をしている奥さんの手伝いに台所へ行った。
そこで今、綾ちゃんが目撃した「マッチ一本三本ろうそく技」に
感嘆した話を奥さんにすると奥さん曰く、
『ああ、夫は不器用でね。一本のマッチで3本までしか火をつけられないのよ。
私なら一気に4本(!)付けられるわ。』
うーん。恐れ入りました。
食事会は和やかに楽しく過ぎて行きました。
0 件のコメント:
コメントを投稿