2018年1月11日木曜日

マッチはいかが?




実話です。脚色は一切ありません。



昨年のクリスマス。確か20日頃だったと思う。綾ちゃんは4度目の
帰省の直前に友人夫妻(ドイツ人)のお宅にご招待を受けた。
綾ちゃんはお寿司を持って行きました。



綾ちゃんが到着するとご主人はやあやあやあ、と綾ちゃんを歓待して
まずはアドベントクランツに火を灯そうとした。ご存知と思うがドイツでは
クリスマスはイブの4週間前から始まる。アドベントクランツという4つのろうそくの
付いたリースに毎週一つずつ火を灯す。




アドベンツ クランツ


ここのご主人、マッチを擦ってろうそくに火を灯した。最初の一つ、
二つ目。、、、あちあち。マッチの火が彼の指に近づき彼はマッチの火を消した。


彼はマッチの燃えかすをじっと見つめふう〜っと息を吹きかけた。
んで灰皿にでも落とすのだろうと思いきや、おもむろに炭と化したもえさし部分を
指に持ち替え今まで指で持っていた部分に火を付け3本目のろうそくに
火を灯した。


『マッチ一本も大切に使わないとね。』



きゃああああ。


さすがドイツ人。

ちなみにこの友人は大変なお金持ちだ。
「節約」が美徳で普段からどれだけ質素な生活をするかが
彼らの自慢の種だ。


ちなみにろうそく自体も昨年の使い古しだ。


すごいなあ、こうやって金持ちって作られていくんだなあと思って
今度はご飯の準備をしている奥さんの手伝いに台所へ行った。
そこで今、綾ちゃんが目撃した「マッチ一本三本ろうそく技」に
感嘆した話を奥さんにすると奥さん曰く、


『ああ、夫は不器用でね。一本のマッチで3本までしか火をつけられないのよ。
私なら一気に4本(!)付けられるわ。』


うーん。恐れ入りました。


食事会は和やかに楽しく過ぎて行きました。








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