どーもパソコンの具合が悪く、写真のアップが上手くいきません。
去年の日本でのことを記事にしたいのですがそれは後に回してとりあえず
近況をご報告いたします。
やっとであったかくなってきましたねー!
今年の冬は雪も多く綾ちゃんは先週までずーっとブーツ履いてミュンヘン中を
ブカブカうろうろしていました。
先日、大変な「事件」がありました。ていうか綾ちゃんが「正義のヒーロー、
いや、ヒロイン」になったのです。もちろん誰もこの事件を知りません。
真のヒーローってのは誰にも知られることはないんですね。実感しました。
ミュンヘン在住の皆さん、ミュンヘンの中心地、マリエン広場の地下鉄を
ご利用になったことおありですよね。
地下鉄から地上(というか地下上階)に上がるエスカレーターって
危ないなあって思ったことありません?随分長いし傾斜も高いし。
怖がりの綾ちゃんね、以前からここってなんだか怖いなあって思ってたんです。
この間ね、雪の日綾ちゃんはまさにこのエスカレーターでマリエン広場に
上がろうとしていたんです。その時ね、、、。
綾ちゃんの前に大柄の女性が並んでいた。素敵な茶色の革のブーツを
履いていて高いヒールの先がピンになっていた。その女性がふっと一段
上の階段に体重をかけたときそのピンヒールが階段をすっとかすめ、、、
まるで映画のようにそのご婦人はたおやかな弧を描いて綾ちゃんの上に
のしかかってきた。
おおおおおおおおおおおおおおお!!
その全貌を目撃していた綾ちゃん、瞬時に全てを理解した。
綾ちゃんたちは今、エスカレーターのほとんど7割がた上方にいる。
綾ちゃんが倒れたらとんでもないドミノ倒しが起るう!!大惨事だ!
多分下敷きになる人々の中には死人だって出るかもしれない!!!
とっさに綾ちゃんは自分のバックを手放して右手右腕を手すりに巻きつけ
左腕と頭と肩で必死にご婦人を支えた。歯を食いしばり何としてでも
あと15秒、持ちこたえろー!綾ちゃんの後ろの方もその恐ろしさを
理解したらしく両手で綾ちゃんを支えてくれてる!
ものすごい重さだ。明らかに綾ちゃんより体重の重いその方を
火事場の馬鹿力(多分人生初の)でぐぬぬぬぬ、持ちこたえた。
永遠に思えた10秒ちょっとだった。
地下上階に倒れるようにタックルした綾ちゃんの目の前で
その女性は綾ちゃんに顔も向けずに頭を振りふり去っていった。
綾ちゃんは茫然自失、倒れそうになりながら流れてきた自分のバックを
手にとって中身を確認。それから寄りかかれる手すりを探して息を整えた。
あのね、綾ちゃんはええオバちゃんで体力だってそんなにないのよ。
いやー、よう頑張った!喉元過ぎればもう誰もこの事件を覚えちゃいない。
誰も綾ちゃんに声をかけたりはしない。世の中とはこんなもんだ。
綾ちゃんも仕事に向かう最中だった。こうしゃちゃあいられない。
なんか、この事件に人生を感じた。小さな小さなことが人間の生き死にを
決める。そして自分が必死でやったことなんて他人は誰も評価なんてしない。
それが人生だ。一つ一つの自分の頑張りは、それが上手くいっても失敗しても
次の瞬間にはデリートするしかない。
それでいい。
YouTubeのアップはできるみたいなのでお気に入りの一曲を
ご紹介。「神様のくれた5分」この曲を聴くといつも癒される。