「おー、綾ちゃんに会いてー!」
と、元気にデートに誘ってくれたのは
仲良しのゆうじさん。
お互い、日本から帰って来たらそれぞれの
お土産バナシ持ち寄ってゴハン食べようねって
約束してたのに、
その約束したのは確か6月だったっけ?
5月だったっけ?
「おー、綾ちゃんに会いてー!」
と、元気にデートに誘ってくれたのは
仲良しのゆうじさん。
お互い、日本から帰って来たらそれぞれの
お土産バナシ持ち寄ってゴハン食べようねって
約束してたのに、
その約束したのは確か6月だったっけ?
5月だったっけ?
ドイツも酷暑続きだ。
日本から戻ってきた綾ちゃんは今日もせっせと
働いている。世間は夏休みだが幸い綾ちゃんは
お仕事がぼちぼちあるので毎日何かしら
ウロウロしている。
7月後半から8月前半にかけてがドイツでは一番暑い。
先週の月曜日のこと、前日、何故だかまるきり
眠れなくって(綾ちゃん的には珍しい)朝から
どんよりぐったりで仕事に出た。
今日に限って仕事はびっちり。途中暑さで
モーローとし始めた。
クーラー無い国なので扇子一枚が頼みの綱なんだあ。
いかん、このままでは死んでまう、、、
せめてアタマスッキリさせるために珈琲でも
飲んでみようかと思いついた。普段コーヒーを
飲まない綾ちゃんにとってこれは最高の気付け薬。
でもなー熱いからなー。そう思ってふと目の前の
パン屋の店先のポスターに目が行った。
アイスカフェー(Eiskaffee )
ドイツにはね、伝統的に冷たいコーヒーって
無いんです!あれはアメリカの飲み物なのかな?
ドイツで頼むとこういうコーヒーフロートが
生クリームどっちゃりで出てくる。
そうか、このテがあったぞ。
綾ちゃんお店に入って「アイスカフェー、ビッテ!」
すると店員さん、一瞬躊躇して、、、
「あ、あの、実はアイスカフェー用のコーヒーが
まだあまり冷えてなくって、、、それでも良いならば
出しますけどどうします?」
いや、どうします?って客に選択権を放り投げる辺りが
いかにもドイツだなーって思いながら、
「あーじゃ結構です。普通のホットください。
持ち帰り用で!」と注文変更した。
生ぬるいコーヒーフロートはナシだろう。
店員さん、ハイ!と返事して熱々のコーヒーを
紙コップに注ぎ淹れながら、ふと思いついて
綾ちゃんに尋ねた。
「あ、あの、このコーヒーに氷を入れても良いですよ。
どうします?」
えー!えー!いーじゃんそれ!
それってアイスコーヒーじゃーん!
もちろん綾ちゃんは氷をお願いした。
「いくつ入れましょう?」
「出来るだけ沢山!5〜6個は入るでしょう?」
やったー!ドイツにて完成!アイスコーヒーだ!
カフェインを身体に投入するとみるみる綾ちゃんの
頭と身体はスッキリしゃっきり!
後から考えるとアイスカフェー用の生ぬるい
コーヒーに氷を入れてもらった方が
しっかり冷えたしそのテで良いのなら
アイスカフェー作ってもらったって良かった
訳だけど(後から店員さんも同じ事思ったに違いない。)
こういう、訳わかんないけど人情味溢れる対応を
ドイツでしてもらったのって随分久しぶりな
気がした。そう、直接の利益にならないのに
目の前のお客さんのことを一生懸命考える店員さんの
不器用な好意が心地良い。
辛い一日をドイツのアイスコーヒーで
乗り切った綾ちゃんでしたー。
雨音が恋しい夏の日にかていんのラヴェルはいかが?