突然の漫画ネタだが、、
音楽ネタの漫画だとやはり「のだめカンタービレ」が金字塔だと思う。
ドラマ派も多いけど綾ちゃんは原作派。
音楽の世界って基本はスポ根、でもちょっぴり華麗な世界ぽいからウケるのかも。
「のだめ」以前には音楽ものでリアルを感じるものがなかった。
綾ちゃんも最初、プロのピアニストに勧められて読み始めたものだ。
「プロの私たちが読んでもびっくりするほどあるあるなのよー!」って。
イマドキの漫画は取材力がすごいし絵も細かく難しい楽器の描写も丹念に描いている。
音大生がドイツ語の勉強で苦労する様子とかエピソードもいちいち細かくリアル。
ただ、あの作品の随所に散りばめられている音楽家の苦悩や切ない気持ちを
共有できる人ってたくさんいるのかな?と思ったりする。
破天荒キャラのだめの恋物語だけれど
「楽しい楽しい」音楽の何がいけないのか?
素敵な彼に「女性として」付いて行くことと「音楽家として」付いて行く、
付いて行けなければこの恋も終わるのだ、というテーゼに読者は
違和感なく引き込まれていけるものなのだろうか?
デイテールも秀逸だが物語の本流は主人公のだめが
「女性として」「音楽家として」目醒めるところにある。
綾ちゃんは第一部のラスト直近のクライマックス、
のだめが千秋に催眠術をかける場面がお気に入りだ。
自分だけが愛する彼の心の檻を解き放ってあげられることに気づくのだめ。
それは同時に彼が遠くへ旅立つことを意味している。
そして彼を羽ばたかせ、自らも音楽家になろうとする。
真正直に二兎を得ようという作戦は無謀だが正論で本道だ。
あくまで彼と一緒にいるためにというのだめの心の未熟さがまたリアルだ。
名作というのは結局中心テーマが王道の中の王道だ。
なのに説教臭さは見事に排除されている。スマートだ。
次回、書いてみようかと思うが、例えば「四月は君の嘘」という
音楽漫画は同じ音楽モノでものだめとは好対照だなあと思うんだ。
続きはまた今度。
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