『僕らの世界には正解ってものがないんです。』
遠くを見ながらその人が綾ちゃんに言った。最近知り合った
新進気鋭のヴァイオリニストさんとおしゃべりしていた時の言葉だ。
軽いデジャヴュに襲われる。
あれ、この言葉つい最近聞いたような。しかも何度も。
そうだ、ロルフィングだ。セッションの時に聞いた言葉だ。
夏が過ぎ去っていつの間にやら綾ちゃんの情緒も外側の身体も
何だか妥協点を見出したのか上手くやっていた。絶好調といってもいい。
「夏」が全ての鍵だと識っていた。日本の夏。暑い熱い夏。
この夏、色んな事があった。(なぜいつも前もって理解っているのだろう?
この予感はどこから来るのだろう?)たくさん泣いたし感動したり癒されたり
ちょっぴりイタイ思いもした。
ピアノも弾いた。
実は綾ちゃん、病院勤務時代に指を痛めて鍵盤を押さえただけで
激痛が走る状態だった。壊れてしまった指はもう元に戻らない。
もう二度とピアノを弾くことは無いと勝手に諦めていた指を治してくれたのも
ロルフィングだった。
この曲練習してました!シューマンの「最初の悲しみ」
ちなみに綾ちゃん、超初心者です!譜読みもアヤシイ。
母の死に端を発する混乱とピアノの練習が出来るようになった
タイミングが重なったのはもはや啓示だと感じた。
どちらもロルフィングが起こした奇跡だ。
だから心を込めてピアノの練習をして
母の仏壇に聴かせようと決心した。自己満足で構わない。
そうすれば夏の終わりに自分だけの解答を出せるような気がしていた。
そうして得られた自分の姿がどんな形であれば正解だというのか
結局自分でも理解らない。
仏間と昔綾ちゃんが自室にしていたヤマハのある座敷は一続きになっていて
そこで一心にピアノを弾いた。
そしてその後、、、
仏間と昔綾ちゃんが自室にしていたヤマハのある座敷は一続きになっていて
そこで一心にピアノを弾いた。
そしてその後、、、
とにかくもう亡霊は追ってこないし母との想い出も小さくたたんでポケットに
しまえるようになっていた。
ロルフィングが綾ちゃんの母との死別の悲しみを癒やした訳ではない。
傷を癒やしたのも立ち直ったのも自分だけの力だ。
そこを勘違いしたりしてはいない。
ただ、その大きな契機にあったのはこの療法で
今となっては綾ちゃんは出逢うべくして出逢った、
運命だったとさえ思っている。
そうやって心の芯にぶち当たる療法は本物で身体に働きかけ心も成長させる。
このあと次のロルフィングのセッションで何が起こるのか?
おそらく来年の春までには続きのレポートをするつもり。乞うご期待、です。
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