2016年9月27日火曜日

プラハを訪れた理由



こうやってちょいとプラハに来てみると、なぜ今までここを訪れなかったのか
不思議。街はドイツ人観光客であふれかえっているしね。ドイツ人ガイドさんやら
日本人ガイドさんのそばに寄って説明聞いたりしてね。



プラハ城のシンボル、ヴィート教会のシルエット。


綾ちゃんがプラハを訪れたかった理由はズバリ「城」。つまり
フランツ カフカツアーです。


実は夏休みに福岡を訪れていた二男が不思議なご縁から、綾ちゃんが
その昔、大学で演習を受けていたドイツ文学の先生(綾ちゃんの大学ではなく
別の私大の教授だった。今は引退生活。)ご一家と懇意になった。
その先生はね、カフカのご専門で綾ちゃんはその時「変身」の購読を
受講したんだ。綾ちゃんは大学の二年生でドイツ語も全然できなかったんだけど
とても魅力的な授業をなさってらした。綾ちゃんのお気に入りの先生だった。
残念ながら先生は綾ちゃんのこと覚えてらっしゃらなかったけれどね。


息子からその先生のお話を聞くうちに、昔、その先生がおっしゃった言葉を
思い出したんだ。



『プラハに行って実際に城へ向かってみると、カフカが長編「城」の
中で描写した、主人公Kが城に向かっているのにいつまでたっても着かなくて
近づくほどに遠のくような妙な感じを体感できますよ。』



うわあー、体感したーい!





カフカが「城」を執筆したお家だそうです。



これは城内の「黄金小道」の22番です。錬金術師が住んでいたそうな。




これが城壁。急な坂道沿いにくねっとそびえ立つから
城に近づけば近づくほどにお城が見えなくなってきて孤独感が広がる。

このくねり具合はキュービズムとか実存主義とかを彷彿とさせる、
つまり、人を不安に陥れる不思議な魔力を持っている、、、と思いませんか?



ねね?
朝早くにやってくると観光客もいなくて不安が増します。





2016年9月26日月曜日

夜の遊覧船




カレル橋からの美しい眺めに見とれながら、これは絶対夜景を楽しむべき、と
確信した。そこいらじゅうに遊覧船の客引きをやってるんだけど
最終の時間はというと遅くても20時。ヨーロッパでは20時というと
ようやく日が暮れかかる時間。よし、これでいこう!





19時半頃。プラハ城がシルエットになってきた。





遊覧船も種類がたくさん。綾ちゃんは一番小さいノスタルジック船にした。
お値段はどれも似たり寄ったり。ワンドリンク付き。
これって遊園地のアトラクションみたい。




やったー!大正解!いつまでも眺めていたい景色。



ロマンチックやなあ。



塔橋も夜は一段と輝きを増す。

2016年9月25日日曜日

プラハ到着





いやー、永かったねー。ミュンヘンからプラハまでバスの旅、
ブログに書き出してからまるまる1週間経ってしまいました。
まいっか、普通の旅行記ならいくらでもネットに出てるしね。
綾ちゃんは綾ちゃん的に引っかかった出来事を語っていくさ。
ま、実際には綾ちゃんの乗ったバスはトラブルの加減でプラハ到着
20分遅れと相成りました。



綾ちゃんはバスターミナルの案内所でシテイーマップ(1ユーロの
一番簡略なもの。ホテルでも地図もらったけどこれが一番使い勝手が良かった。)
と二日分の市内乗り放題券を買った。ユーロで買ったのはここまで。
ATMで両替(これは大失敗だったと後にミュンヘンに帰ってから気付く。)
事前学習でも両替の必要なしと知ってはいたが、旅の気分を盛り上げるためと
商品のユーロ換算率が不当な場合に備えて現地通貨を持っておきたかった。
実際そういう例も見かけた。たくさんじゃなかったけれど。ユーロとの料金が
両方並んでいて、あれれ、この換算率おかしいんじゃないの?ってやつ。



綾ちゃんは自分の方向音痴に自信があるから迷わず一日券を買った。
短い一泊二日の旅。ウロウロ彷徨う時間をミニマムに抑えたい。
でも普通の人は徒歩だけでも観光の要所は十分回れると思う。







到着してホテルチェックインの後街に繰り出してまずは
お昼ご飯。これプラハ発祥のBudweiser。す、、素晴らしい!
信じられない!ドイツビールいきなり負けた!
綾ちゃん的にはチェコのBudweiserがこれまでのビール行脚で一番美味しい。
泡のキメの細かさ、繊細さ、ビールのすっきりした味わい。すべて満点でした。
他のメーカーも幾つか試したけどBudweiserが圧巻でした。
ご飯は基本ドイツメシと変わらないのでノー肉食綾ちゃんはサラダでスルーです。







この日はプラハ城まで上がるともう遅かったので上のストラーフ修道院に
行って世界一美しい図書館へ。



2016年9月23日金曜日

貪(むさぼ)り損なわれる





降車の際、驚くべき事実が判明した。議論の際、最もヒートアップして
騒いでいたアジア人女性はタダ乗り野郎の奥さんだったんだ!!
他人みたいな顔してしれっと別の席に座っていたくせに
バスを降りるや否や小さいお子さん連れで去って行った。



しかし、もっと驚いたことには翌日帰りのバスの中でまたもやこの家族と
同じバスに乗り合わせてしまったことだ。こりゃ、ただの観光だな、
綾ちゃんと一緒で、、、。信じられん。奴らにとって今回の一件は
武勇伝なんだろうか。



プラハ城のもっと上、ストラホーフ修道院からの眺め。





これは聖ヴィート教会の展望台からの眺め。ちょっといい気分。



この手のズルをする人っていうのはこういう態度が日常化してしまって
いるのかなあ。そこいらじゅうで起こっているんだろうな。
ルールを乱す(そして居直る)ほんのわずかの人々が不協和を醸し出す。
こうやってドイツ人はますますガストアルバイター(出稼ぎ労働者)やら
難民、移民を毛嫌いするようになってしまう。




プラハ観光を楽しむためにやってきた綾ちゃんでしたがプラハ入りする前に
まずは貴重な体験をさせてもらいました。


もはや9月も終わろうとしているというのに、オクトーバーフェストの
話題などどこへやら、綾ちゃんの夏休みレポートはまだまだ続きます。






2016年9月22日木曜日

ドイツ社会の縮図がこのバスの中に?



ここにはマトモな神経と理性の持ち主はいないのか?


と、やおら綾ちゃんの背後からいかにもドイツ人ドイツ人した年配の
おじさんが立ち上がった。渋顔で運転手のところへ行った。


『おい、茶番は終わりだ。警察を呼べ。なんでこんなバカバカしい議論を
しなければならないのだ!あそこにいる男は社会を食い物にするただの
犯罪者じゃないか。この腐れ猿め!』



チェコのお菓子といえばトルデルニーク。
あちこちで焼きたてを売ってる。素朴なお菓子です。



はーい!綾ちゃん、おじさんに一票!綾ちゃんはタダ乗り野郎に
1セントだって金を恵む気にはなれない。
ドイツ人は「フェア」という言葉が大好きな民族だ。何かをごまかそうなんて
輩(やから)を最も憎んでいると思う。でも残念ながらことはそう簡単にいかない。


運ちゃんはハイハイ、今そうしようと思っていたとこですっておじさんを
いなして席に戻らせた。もちろん電話する様子はない。(その気があれば
とっくにしていると思う。)



多数決で決めるなら正論を唱えるドイツ人のおじさんは圧倒的少数派だ。

そもそも出発時に乗客の数を確認しなかった最初の運転手が悪いから
バス会社の責任だ。もちろん一番悪いのはタダ乗り野郎で
そいつに「交渉」を持ちかけた二番目の運転手も同罪、
その「交渉額」で揉めるなんてサイテーの状況に他の乗客を巻き込むな!

以上が綾ちゃんの論告。
なんか文句ある?


こういう、古き良き時代の正論が全く通らない社会、このバスの
今の状況ってもしかして移民政策にあっぷあっぷ言っているドイツ社会の
縮図そのものなのかもしれない。



そう気がつくとなんだか寒気がした。



前列の女性が勝手に車内を歩き回ってお金を集め始めた。コインを出す人、
5ユーロ札!を差し出す人、無視する人、、、
綾ちゃんと隣席のにーちゃんはドイツ語を解しないと(!!)思われたらしく
素通りされた。ま、いいけど。



『全部で40ユーロ集まったわ!これで解決ね!』


どうやら「解決」した(???)らしかった。

運ちゃんは50ユーロを受け取り、ブツブツ文句言いながらだったが
バスの運転を再開させた。




暑い日でね、こうしてソフトクリームを乗っけて食べると
美味しかった。でも腹にこたえる!実はこれを食べようと
お昼ご飯は小さなサラダ(とビール、もちろん)だけにしておいたんだけど
夜ご飯も何も入らなかったです、ハイ。



2016年9月21日水曜日

ドイツ社会の二重(三重?)構造が今このバス中に



実はこういう闇交渉はドイツの至るところで、ありとあらゆる
場面で行われている。ドイツ社会の二重構造だ。(そのうち説明するけど
実はタテマエの上にも下にもそれぞれ「闇」がある三重構造と言える。)



カレル橋から見た風景


バスの運ちゃんとしては、タダ乗り野郎を警察に突き出しても一文の得にも
ならない。おそらく時間のロスも多く、定時どころか大遅刻する公算大だ。
だがこのまま乗せることは絶対にできない。彼にとって一番楽チンな方法は
ダフ屋並みの料金をふっかけて自分のポッケに入れるやり方だ。
そして乗客たちはその料金設定に文句をつけ悪辣(!?)だと
非難しているのである。



オイ、おかしいだろう、問題の所在がずれてるだろう。


第一、あのおっちゃんが何しにプラハに行くのか知らんが
まだ乗車券を買っていない状態で所持金30ユーロのみなんて
わざとらしく変じゃないか。



一番近くに座ってゲキを飛ばしているのは小太りのアジア人おばさんだ。
フィリピンとか東南アジア系。

改めて周りを見渡してみると主に運転手を非難しているのは外国人だという
ことに気がついた。このバス、どれだけの割合でガイジンが乗っているんだろう。
綾ちゃんも隣のにーちゃんもガイジンだし。よーく見ると7割がたガイジンっぽい
気がする。これだけお値段が安いわけだから社会的弱者の移動手段にもなるわけだ。
なるほど。今現在の議論はガイジン同士がやってるいがみ合いってわけね。



最前列の若い女性(これはドイツ人ぽく見えた。発音もね)が大声で提案した。



『ああ、わかったわよ。この強欲オヤジめ。
ねえ、ここには44名の乗客がいるんですもの。皆でお金を集めましょうよ。
一人1ユーロずつ募金(???)したって44ユーロになるわ。
それを彼にあげて全部で50ユーロにしてあの運転手に渡すの。
いいアイディアだと思わない?』



拍手が上がった。



だから、なんでそうなるんだ???




カレル橋にある30の銅像の一つ
聖ノルベルト バーツラフ ジグモント










2016年9月20日火曜日

バス内の情景  なんでそうなる?



前日ほとんど睡眠をとっていなかった綾ちゃんは席に座るやいなや
熟睡していたので、事態を把握するのに時間がかかった。


なんだかバスは(出発したのは間違いないのに)動いていないし
乗客も殺気立ってる。



ミステリー好きの綾ちゃんの頭にまず去来したのは「バスジャック」の
一文字。ぼやけたアタマに宮部みゆきの「ペテロの葬列」のワンシーンが
よぎったがすぐに消えた。あれは名作だと思うけどバスジャックのシーン自体は
別の緊迫感だ。次に本物のバスジャック事件、福岡の西鉄バス事件
思い出した。確かあの事件では眠りこけてた男性が最初に殺されたんだっけ。



ガバッと起きた。



ぼーっとしたアタマで、しかし徐々に綾ちゃんは事態を把握しつつあった。
そうか。バスジャックじゃなくて無賃乗車だ。
あれれ、綾ちゃん、このおっちゃんをさっき見たぞ。
綾ちゃんがバスに乗り込む際(出発時間の30分以上前)綾ちゃんの前に
立ってたおっちゃんじゃないか。係りのお兄ちゃんが彼に乗車券の提示を求めた
ところ、すーっと脇に逸れた。ワシ、付き添いよ的な雰囲気で。
なんか変に思ってそれで覚えてたんだ。こいつ、やっぱりタダ乗り野郎だったんだ。




綾ちゃんが上階のFlixbusのチケット売り場を通りかかった時、確かに長蛇の列で
30分以内に乗車券を購入できるかどうかは微妙だったかもしれない。
だがそれがどうした!バスは1時間に一本。次のに乗ればいいだろう。
そもそも支払う気があるなら乗車の際にその旨交渉するはずだ。
摘発されるまで黙っていたというのは確信犯の証左だ。
おい、タダ乗り野郎はすぐに追い出せ。



ところが全体の議論はあにはからんや、妙な方向に向かっていた。
運転手が「交渉」したからだ。「50ユーロ」出せと。
タダ乗り野郎はそれに対して怒り激論していた。自分は30ユーロしか
持ち金がないと。



そして大勢の乗客はタダ乗りのおっちゃんに加勢して加熱していた。



なんでそうなるんだ???



プラハ カレル橋はお祭りでもやっているかのような人出でした。