ある日新規住宅情報が貼り出された。家賃を一瞥。電話番号をメモって
公衆電話へ走る。幸い最寄りのボックスは空いていた。大学メンザ(学生食堂)
近くに電話ボックスはここしかない。次の最寄り電話は駅かマックだ。
いやはや携帯の無かった時代をほとんど思い出せないね。このころの努力を
思うと涙が出そう。綾ちゃんが電話するとすぐに繋がった。内見したい、
できるだけ早くに、というと今からきていいとのこと。住所をメモしていると
横目に紙切れ片手に電話ボックスへ向かって走って
思うと涙が出そう。綾ちゃんが電話するとすぐに繋がった。内見したい、
できるだけ早くに、というと今からきていいとのこと。住所をメモしていると
横目に紙切れ片手に電話ボックスへ向かって走って
来る学生の姿。綾ちゃんの姿を認めて方向転換する姿。これ全部ライバル?
おおっとこりゃあ大変。綾ちゃんは受話器を置いて次の学生に会釈すると
市内地図(常時携帯)で歩きながら場所チェック。おお、何とポッツイー通り!
便利いいじゃないか。地下鉄に飛び乗り更に住所チェック。うん、駅から
近いし、あとは清潔であれば言うことないな。駅から飛び降り目的地へ
駆け出す。住民登録で有名なお役所を横目に見ながら左折。
現在はストリート絵画(スプレーで壁に描くやつ)で有名な市場の壁を見ながら。
な、なんと、最終コーナーを回った時、視界の隅にライバル諸氏の駆け込む
姿が認められるではないか!!鈍足の綾ちゃん、ラストスパートで敷地内に
滑り込む。
こ、これはきちんとしたアパート!大丈夫!これなら、、、そう自分の
第一印象を信じる。管理人室はこちらの表示の通りに事務室に駆け込む。
『先ほど電話したものです。お部屋、借ります!
いますぐ契約書を見せてください!』
内見もへったくれもない。多分ここなら大丈夫だという第六感に従った。
ぐずぐずしてる間もない。ライバルが追いついたらあとはドイツ語で
負けてしまう。もう、無我夢中で、それでも契約書は頑張って死に物狂いで
速読。怪しいところはないのでいきなりサインした。
サインした瞬間、ライバルの学生たちが3人ほど事務室に駆け込んできた。
綾ちゃんの勝ち。、、、、、、でも、、、、、。
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