エレベーターだ。
『誰か、誰か、た、助けて!私、喘息なのお!い、息が出来ない!
空気が足りなくなるわあ!』
おお!ドラマみたいな場面だ。なんてこった。上の階は循環器科。
携帯酸素で鼻から酸素補給している患者さんを毎日のように見るぞ。
ドラマとかで金庫室とか地下室に閉じ込められた人が酸素不足に
怯える場面をよく見るけど、この建物のエレベーターは5人乗りと小さめ。
そもそも気密性はどのくらいあるんだろう?どうする?綾ちゃん?
即座に前に進み出たのはザンダー先生。落ち着き払ってカッコいいぞ。
『聞こえますか?この建物は停電中であなたは閉じ込められた
のです。そこに何人の人がいますか?あなたは喘息持ちなのですね。
今すぐ救助を呼びます。おい、君、112に電話だ。』
ザンダー先生のアシスタントの彼女が 急いで電話に走る。良かった。
かっけー!ザンダー先生。冷静沈着。とりあえず大丈夫。綾ちゃんは
うちのドクターに報告して来ようっと。
ドクターに事態を話したら自分が野次馬になって行っちゃったよ。
あーあ、相変わらずうちはドタドタだな。
幸い消防車はすぐにやって来ていとも簡単にエレベーターの
ドアを開けた。
DJ
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