2016年3月15日火曜日

鍼を打つのはステイタス





     『これは困るよ。私は老人ホームに住んでいるんだ。
     ホームに帰った後で同居の仲間に鍼治療に行ってきたことが
     バレてしまうじゃないか。』





   えっ?おばあちゃん、ここにきてること秘密にしてるの?しゃべりまくる
  必要も無いことではあるけれど(病気のこととかね)。それって耳つぼシールを
  取らなきゃいけないほどのこと?耳つぼって効くんだよ。ダイエットとか
  禁煙だとか長期治療の必要な患者さんに手軽に施してあげられるし、しかも
  ドクターはこれ、サービスでしてくれて特別料金おばあちゃんから取っても
  いないんだよ。




     『ホームの老人たちはね、嫉妬深いんだ。私がプライベート医に
     かかって高級な鍼治療をしていることがバレたらまずいことに
     なっちまう。』



   そう言って彼女は綾ちゃんに耳のシールを全部取らせてしまった。
  肌色のシールだからよーく見ないとわかりませんよって一応言って
  みたんだけどね。患者さんが望まない治療を強要することは出来ない
  からね。 




   そうかあ、プライベート医にかかって高級な鍼治療、、って綾ちゃんは
  日本人の感性で考えちゃうから「たかだか」鍼って思っちゃうけれど
  こっちの人にとってはそうじゃないんだ。鍼ってものすごいステイタスだったり
  するんだね。





             いつものスピードドローイングです。
         なんとうちの息子はこれが学校で話題になってそのことだけで
         ドイツ語の先生が成績を(内申点)皆の前で上げてくれたらしい。
         ドイツの教育ってかなり不可解なことがある!? 


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