彼女は耳が遠くて殆んど会話というものが成立しなかった。お年寄りの
患者さんが多い職場だから慣れてはいるけれど彼女のケースは最も
コミュニケーションを取りにくいパターンだった。要点のみ筆記で
(マジックペンで大きくボードに書く)判ってもらってなんとか受付終了。
そうこうするうちドクターが出てきて、やあやあやあなんて言いながら
(おばあさんのものすごい格好に気がつきもせず?うん、多分気付いて
いなかった)色々コミュニケーションを取ろうとするがやはり壁にぶち当たり
慌てて差し出した綾ちゃんのボードを頼りになんとか診察にまでこぎ着けた。
受付から診察室へ移動する段になって初めて例の買い物カートに気がついて
ぎょっとしながら改めておばあさんの格好をしげしげと眺めやったりしている。
綾ちゃんも手続きを型通り行いながら、いやー偏屈そうなお年寄りだなあ、
こりゃあ、一波乱起きなきゃあいいけど、なあんて無意識に自分の堪忍袋の
緒の太さ強さを測ったり試したりし始めていた。
ドクターから中国のお土産でミニ屏風をいただきました。
何に使ったらいいのかな?
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