盗まれる、で思い出した、、、。
共同の棚とか冷蔵庫とかだと日常的に物が無くなる。これは日本も
ドイツも同じなんだろうと思うけど。
去年の夏休み、息子がザルツブルク音大のサマースクールを2週間体験した。
宿泊先は大学寮だったから綾ちゃんは荷造りの時忘れずに付箋とマジックペン、
セロテープを用意して置いた。暑くなりそうだったしね。冷蔵庫は共用だと
踏んだんだ。
こういう共同生活が初体験の息子は綾ちゃんの説明を最初全く信じなかった。
盗まれないように買ってきたものにいちいち名前を書いて更に袋に入れて
封をしろだと?誰も他人のものなんて盗ったりしないよ!
いやいや、こう考えてごらん。綾ちゃんはびっくり驚く息子に説明した。
ボクは紅茶を飲みたくてテイーバックを買ってきた。お湯を沸かしてさあ飲もう、
と思ったらお砂糖が無い。しまった、買い忘れちゃった。お茶は目の前で湯気を
立てている。砂糖はほんの一匙でいい。そして目の前には誰か知らない人が
置き忘れていった大きな砂糖のパックが口を開けて置いてある。さて、ボクは
この砂糖を使うかい?それとも無糖で飲むかい?とりあえずカップを置いて
10分歩けばたどり着くスーパーマーケットに買い出しに行くかい?
・・・・・・・多分、使っちゃう、、、。
ね、そう思うでしょう?何よりボクはこれまで家で家族としか暮らしたことが
ないからこの砂糖が誰の砂糖かなんて考えたことなかったでしょう?この場合、
家族の甘えの延長上のつもりでもそれがどんどんエスカレートしていって
他人の物と自分の物との区別が全然つかなくなってきたりしがちなものなんだ。
何よりはっきりとこれは誰かの所有物だから使わないでねっていう意思表示を
しておくのは自分にとっても回りの人たちにとっても礼儀だしそれが親切って
ものなんだよ。
息子はそれでもまだ半信半疑だったが素直に綾ちゃんの用意したグッズを
荷物に入れた。
しかし、綾ちゃん&息子の直面した現実はそれよりはるかにハードなもの
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