2013年7月11日木曜日

ドクターの負傷  ⑫



      二度あることは三度ある、かな?



 果たして今日のドクターの運命やいかに??心配な私は例によって早めに出勤。
準備万端に整えておいて何が起こっても良いようにスタンバイ。すると、朝一番の
患者がやってきました。それはやっぱりドクター。おお、けれど昨日とは明らかに
違いがある。なんと今日は一人で壁に両手をつきながらびっこを引き引き移動している。
思わず駆け寄って肩を貸しながら(車椅子もどきのことは忘却してしまった)、


    『お一人でいらしたんですか?』


と尋ねると、


    『昨日ね、あんまり調子が良かったから、夜、一人で車で帰ったんだ。
    もう大丈夫。』



 無謀にもほどがある。私は運転をしないからわからんが自動車ってアクセルとブレーキ
があるんだから両足使う訳でしょ。なんかあったらどうするんだ。



 すぐに今日の治療を開始した。同じことの繰り返しだがまだ痛みが残っていると言う
部分を重点的に施術した。



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 私はここで働き始めるまでは周囲に親しい中国人の友人を持たなかった。だから中国人はこうだ、と一概に言える訳ではないが、何と言うか彼らは私たちと比べて明らかに
(様々な意味で)野生に近い。感性とかものの考え方とか暮らしぶりとか。
で、身体の頑丈さという点もものすごくって、今回の異常とも言える回復ぶりは、ひとつ、ドクター自身の名医ぶりが大きな要因を占めているということと、元々の人間の
強靭さがそもそも格段に違うということが大いに言えると思う。


(つづく)


          


         スーパーマンも野生人には勝てないんじゃないか?


 

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