2013年7月14日日曜日

ドクターの負傷  ⑬



   たった2回の治療でターニングポイントを超えたと言う奇跡の人。



 水曜日以降ははた目にもわかる劇的な回復ぶり。もちろん水曜と木曜はなんとか時間を見つけてドクターの治療を行いました。


私   『本当に良かったですねえ。こんなに早く良くなられて。』


ドクター『いやあ、私は昔、整形外科で働いていたからこの方面は得意中の得意なん
    だけどね、でも、自分で身を以て実感したのは初めてなんです。山頂で
    足をやられた時にはあまりにも痛みがすごくてさすがにこれはマズい、
    救急外来で手術される羽目に陥るんじゃないかと心配していたんですけどね。
    大事に至らなくて良かった。』

私   『そうですよ。先生は名医でいらっしゃるんですからご自分でご自分の
    患者になるチャンスが出来て良い経験をなさったわけですね。』



 翌金曜日はものすごく忙しくてドクターの治療をするヒマなど無かった。
「あの〜!大丈夫なんですか?」という私のかすかな憂慮もかこだまと化して
ただただ忙しいいつもの日々を過ごす。


 お昼休みになってから『少しでも治療しましょうか〜?』と先生のお部屋を
ノックする。


ドクター『ありがとう、でももうすっかり良くなりました。もう治療の必要は無いと
    思います。』


 
 いやあ、激動の一週間だったよ。先生、これからもご無理なさらずお大事に。


          

ツークシュピッツェ山

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