綾ちゃんは現在入院中だ。
全部ほったらかしてここに来た。仕事も(え?)家事も(ええ?)子供も(えええ?)夫も(まあ、まあ!?)。重病人ではないにも関わらず(はあ?)、である。
一番正直な理由を最初に白状してしまおう。ここに来たかったのだ。こんなチャンスは二度とないと知ってしまったからだ。職場に迷惑をかけようが、子供が路頭に迷おうが夫に負担をかけようが、これは綾ちゃん一生に一度のチャンスなのだ。
もちろん綾ちゃんは病人だ。担当医に入院治療の書類を書いてもらった時点ではかなり重症だった。生命に別状があるような類いのものではないけどね。
だけど、そういう問題とはちょっと違う。綾ちゃんは以前からここの病院に並々ならぬ興味を抱いていて、何とか内部に潜入(?)出来ないものかと思案していたものだ。何と綾ちゃんは今回「患者」として堂々と心行くまでここの治療を体験できることになった。
その病院とはKrankenhaus fuer Naturheilweisen 自然療法専門クリニック 何と全額法的健康保険負担の国立病院だ。ミュンヘンの街中、閑静な高級住宅街の一角にある。
ここにはすでに2週間近く入院していて、実は明日が退院予定だ。昨日までのブログ「新しい同僚」はほとんどスマホからの投稿になってしまい、慣れないせいでキレイなレイアウトになっていないと思うがその分、こちらのレポートに力を込めたい。
ここに至るまでの経過、ここの病院で体験したことを順番に記していこう。
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