新しい同僚のリリーさん(仮名)にもご挨拶しなくっちゃ。さっきから私の回りを忙し気に歩き回っているけれど、きちんとご挨拶はまだしていない。
綾ちゃん 『この度は本当にお世話になっております。リリーさんも小さいお子さんがいらして大変なのにありがとうございます。』
リリーさん『ええ。私はもっと後でゆっくり仕事を初めようと思っていたんですけどドクターに今だけ特例で毎日来てくれ、と言われたので。』
綾ちゃん『あのお、さ来週になったら私も出てこれるのでリリーさんともスケジュール調整出来ると思いますよ。ご希望の時間帯とかありますか?』
リリーさん 『いえ、私からは何とも。吉岡さん、直接ドクターに訊いていただけますか?私は来いと言われたから来ただけなんです。』
綾ちゃん 『あの、でもここで将来的にきちんとお勤めなさるんですよね。今のうちにご都合を伺ってお互いに時間調整しておいた方がいいかなっと思ったんですけど。』
リリーさん 『こちらの条件ならドクターに既に伝えています。わたしは本来ミニジョブしかする気がないんです。』
ミニジョブというのはドイツで最近導入されたパートタイムジョブの形態で1ヶ月の労働給与が450ユーロ以内であれば税金申告抜きで、時給×労働時間そっくりそのまま支払われる。雇用者・被雇用者双方に「お得」なので近年、パート希望の主婦を中心に広がっている。もちろん良い面だけでなく社会保険、年金等なしなどという近視眼的で短絡的な面を忘れてはいけない。
リリーさんの時給を知らないけれど、午前中勤務にしたってせいぜい週2回が限度だ。でもそれにしたってずいぶんつっけんどんだな。何だか妙に空気が変だぞ。リリーさん、怒ってるのかな?
まあ、いいや。リリーさんの言う通り、ドクターがお決めになったことだし現状としてはどう考えてもこれがベストだ。私は治療に専念しようっと。
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