2015年4月30日木曜日

飛行機が遅れて休暇が長引いても涼しい顔?


               ちょっと話が逸れるけど、有給休暇ネタで思い出しました。うちの
   大屋さんご夫婦。二世帯住宅ならぬ二戸イチ住宅(ドイツでよくある。
   一軒家を最初からシェアハウス風に二件分をくっつけた住宅)でお隣さんです。



                 このイースター休暇を利用してチベットに行って来た。3週間。
    彼らはアジア大好きでこの期間は毎年アジア旅行に出掛ける。いわゆる
    リゾート志向型ではなくって(普通のドイツ人は大きな休暇に観光旅行は
    しない。リゾートで上げ膳据え膳生活でごろごろ又は登山やスイミングに
    いそしむパターンが一般的。)60歳近い方々なのに奥様と二人でリュックに
    現地の安宿を泊まり歩いてお寺や史跡を巡り歩く。



                      出発前にごみ出しなどお留守番のご用事をたまわった綾ちゃん。
    いつもの事なので特別な事もなく自宅で過ごしていた。、、、が、彼らは
    3週間経っても帰ってこない。あれれ?イースター終わっちゃったよ?
    いいのかなあ?他人事なんで、まあ、何か事故でもあったら連絡来る
    だろうし、いざとなれば近所にお嬢さんがお住まいなので彼女に訊ねれば
    いいや、と以前の通りごみ出しや郵便物を整理してあげてた。


     そしたら休暇明けて3日後のこと、綾ちゃんが仕事から帰ってくると
    大家さんご夫妻がベランダでくつろいでらした。まあ、真っ黒日焼け。



      『やあ、フラウ ヨシオカ。我々はさっき帰ってきたところなん
      です。チベットの正月祭り(春祭りのこと?)で交通がストップして
      しまって空港にたどり着けなかったんですけど週に2便しかフライトが
      ないので3日帰りが遅れてしまいましたよ。』


     ちなみにこの方、ドイツBMWにお勤めです。キャリアです。いいなあ。
    こんなこと平然と言えるからには会社は「仕方のないこと」として
    扱ってもらえるんだろうなあ。  
           
               

お隣の木  何の花だろう?
もうすぐ満開


2015年4月29日水曜日

賢い休暇の取り方?

              



           「実はサンテイアゴ  デ コンポステーラへの巡礼をしたいので
     6週間の休暇を下さい」と言ったら彼の上司は




                        『何だって!それは素晴らしい!せっかく貴重な体験をするの
      だったら記録をたくさんとってあとで社内で講演会を開いて
      くれないかい?そうしてくれるなら6週間全部有給を認めて
      あげられるよ。』



                         とおっしゃってくださったそうだ。ちなみにこの会社、IT関連で
      巡礼の旅とは何の関係もない。



                         ドイツでは年間30日の有給を認めている(病欠で補ってはならない!)
      会社が多いので(多くは大企業ですが、、公務員は26日とかだっけ)
      30日いっぺんにとるやり方も無いわけではない。けれどあくまで例外だ。
                       このおおらかさ。いいなあ、と思うなあ。ぎすぎすしていなくって。
      日本じゃあ考えられないよね。



                           綾ちゃんはこの時彼が行った講演会の資料をCD-ROMでいただいた。
      講演会には50名以上の同僚が参加してくれて大盛況だったって。
      「巡礼の旅」に憧れるドイツ人はたくさんいるんだ。




2015年4月28日火曜日

6週間の有給一気消化を公認するドイツ企業の太っ腹

                


       このお二人、数年前にサンテイアゴ デ コンポステーラへの巡礼も
      経験なさっている。南フランスから始まってスペインの大聖堂に続く
      巡礼の道は小説「星の巡礼」で世界的に有名になった。




           

                パウロ コエーリヨ
                  星の巡礼


                      実は綾ちゃんと綾ちゃん夫もここに行ってみたくて調べてみたり
      したことがあるんだけど、巡礼路を踏破するのに最低6週間は必要。
      仕事を持っている身の上ではムリ。分割して少しずつ歩くやり方も
      あるらしいけどそれじゃあご利益?が薄れるような気がする。
      何て言うか、達成感が薄れると言うか。例えば登山を分割出来たと
      しても頂上にたどり着いた時の感激って絶対一気に登ったときより
      低いでしょう?



 
                     ところがマヌカン嬢のパートナーの彼は6週間の有給休暇を取って
      出掛けたというから驚きだ。これはさすがにドイツの企業と言えども
      普通のことではない。彼自身も本来3週間の有給とあとは無給休暇を
      申請するつもりでいた。


                              どうしてそんなことが可能なのだろう?




2015年4月25日土曜日

断食、瞑想、そして沈黙の行




                          彼らは先週、ある研修コース?に参加してきた。断食、瞑想、



                         オーストリアの南チロル地方にある趣ある専門施設で完全断食
      (水分のみ)、一回20分の瞑想を一日5回(それぞれ音楽を聴きながらとか
      やり方が異なるらしい)、そしてコースの間中声を発してはならない
      沈黙の行を行うというもの。40人ほどの参加者で4/5はリピーター
      だったという。



       マヌカン嬢からパンフレットを見せられて綾ちゃん感心してしまった。
      初心者のコースとしてはとても丁寧に、全く宗教とは関係なく
      身体と心の平穏を気付かせる内容だ。真剣な人しか来ないだろう。
      自然溢れる施設内で行われる。研修費の650ユーロは手ごろといえば
      手ごろな価格だ。




       改めて思うなあ、こんな風に新しい「道」を求めている人が
      こんなにもたくさんいるんだって。


             ここヨーロッパに。



        


2015年4月24日金曜日

悩みながら生きている




                     マヌカン嬢の主訴は二つ。婦人科系不定愁訴とうつ症状。偏頭痛持ち
     でもある。婦人科系の方は更年期から来るものか?うつも更年期に
     付随することが多いので全体像としては切り離せない。



                   綾ちゃんがこれまでに会ったうつ病の患者さんは大きく二通りにわかれる。
     もう、この世のどん底まで落ち込んでしまっているタイプの人とそれから
     外見は普通でむしろ明るいカンジなのに心に大きな闇を抱えて均衡が
     とれなくて悩んでいる人。マヌカン嬢の彼女は後者だ。



                     彼女のアジア趣味の多くはパートナーの彼の影響が大のようだけれど、
     要はなんとか現実の上手くいかない自分から脱却したい、その試みの
     切り口のひとつなのだと思う。




                              みんな悩みを抱えて生きているんだ。


                   

ドクターはチョコ苦手なので結局もらってきた。自宅にて。
このチョコ、実はマヌカン嬢からのいただきもの。
画家は片耳しかないので子供が「これゴッホだ!」と
騒いでいた。なるほど。



2015年4月22日水曜日

技術の高さと人格の高さは往々にして同一視される





                            強調しておくが、綾ちゃんはこの彼女のことが嫌いとかいうことは
      全然ない。それどころか、今一番の仲良しさんと言っていいほどだ。



                            ただ、ううん。どういったらいいんだろう?「仲良し」なカンジが
      「気持ち悪い」んだ。この居心地の悪さをどう表現すれば良いのか
      困っちゃうんだけど。いわゆる表面上の付き合いとか「仲良しごっこ」の
      たぐいともちょっと違う。


                             綾ちゃんやドクターの人となりを知る「前から」、「この人は
      カミサマのように素晴らしい人に違いない」っていう「思い込み」が
      前提にあって、どんな話題にも「全肯定」でくっついてこられる
      気持ち悪さ、ということかなあ。敢えて分析すれば、、、。



                            つまり、我々の「医療技術」を高く評価するあまり、それが人格に
      まで及んでいるに違いないという幻想(あはは!)から来てるって
      ことなのかな?


                             それで「ナマステ」ってありがたく拝まれちゃったりする訳だ。
       もちろんそこには文化の誤解も含まれるのだが。


青少年音楽コンクール州大会の結果発表は
こんなホールで行われました。バイロイトのギムナジウムのホールです。



素晴らしいパイプオルガン。ここって音楽学校とかじゃない
普通の公立の学校です。
うちの子たちは無事に1位入賞できました。
全国大会はハンブルクです。


2015年4月21日火曜日

20年過ぎてのハウスマヌカンルネッサンス

              


           浪花節的?太古の昔、ハウスマヌカンなんて職業名称が横行していたが
    (よよ、でたね。オバサン発言!)この患者さんを言い表すにはまさしく
    これしかないって思っちゃう。死語と解っていても彼女を見るたび脳裏を
    横切るこの単語。ハウスマヌカン。背が高くって若い頃は綺麗だったん
    だろうなって顔立ちで奇抜なお洒落で社販のニオイ。華やかなのに
    物悲しくって寂しくて生活苦の香りがする。
                  同じブランドものに身を包んでいてもうちのVIPの患者さんたちとは
    明らかに出で立ちが違う。



           

この唄、ご存知の方、いらっしゃいます?



                     その彼女、パトロンの男性といつも一緒だ。支払いも彼(70歳過ぎた
     おじいさん。ちなみに彼女は40歳台)が全部してくれる。



                      パトロンなんて言うときっと怒られちゃうんだろうな。お金目当てで
     付き合ってるんじゃないって。両者の合意で交際しているからには
     「パートナー」って呼ぶべきなんだ。住所は別だし。プライバシーは
     別れている??それって綾ちゃん的にはかえって不自然な感じが
     するんだけれどなあ。まあ、男女の形はそれぞれだからね。画一的に
     言ってはいけないもんね。

                         さて、この患者さんの病気やいかに?


                     

2015年4月19日日曜日

変わった出で立ちの人々が集まる場所でもある

                



     ここはマイノリティーの人たちが集まる場所でもある。
    一言で言うと「変わった」人々だ。



                         外見が奇抜な人がいる。



             今、特に綾ちゃんが「なんだかヘンテコりんだなあ」と内心
    思っている患者さんにブティックの売り子さんをやっている女の人がいる。




           ファッションの先端を行っているのか精神的に不安定なのか、常に度肝を抜く
  出で立ちなので綾ちゃんはいつも自分の驚愕が相手に伝わってしまっているん
  じゃないかと内心ひやひやしながら彼女と接している。





          綾ちゃんの解釈では彼女のファッションのテーマはおそらく、洋服の
  「本来的目的、用途を越える?」ことらしく、靴下やストッキングを
  ミトン代わりにしたり、プリーツスカートを頭からかぶってショールの様に
  してみたりととにかく変わっている。




              そ、それって「間違って」るんじゃないですか?ともう少しで声にして
   しまいそうな自分を必死で抑える。




                綾ちゃんにはこういったファッションセンスが彼女の「既成の価値観への
   反抗心」の表れに思えて仕方ないので、治療のための貴重な判断材料だと
   思っているんだけどね。





バイロイトは一流ピアノメーカー
「シュタイングルーバー」本拠地でもある。
本店を見学させてもらった。


アンテイックピアノ


素敵なグランドピアノ



2015年4月17日金曜日

アジア人に対する誤解

                 


                我々はカミサマではない。


               いやね、医者は神様じゃないからどんな病気でも治せる訳じゃないって
   イミじゃないんだ。綾ちゃんが言ってるのは仏教とか儒教とかのイメージの
   先入観がすごくってアジア人は皆、神様みたいに尊いと思われることが
   ままあるってことなんだ。



                これは綾ちゃんたちが東洋医学の人たちだってことが大きいんだけどね。
   だから病院内での話に限るんだけど具体的には、、、


                             1.   拝まれる
                             2.   通り過ぎる時に合掌して「ナマステ」ポーズをとられる。
                             3.    こちらの発言や態度を無条件に正しいことと信じる



                などなど。




                     日本人が外国に憧れて外のものをなんだかお洒落でカッコいいと
    思うようにこちらヨーロッパの人から見たアジアはエキゾチックで
    神秘的なものらしい。




バイロイトの風景



これはお墓ではありません。


バイロイト音楽祭で活躍した音楽家たちの石碑が建っています。



バイロイト歌劇場からの風景


2015年4月16日木曜日

ビール哲学~マイザッハで学んだこと


                    思いもかけず衝撃的体験だった今回のお散歩。判ってはいたことだけど
     自分で体験することって大切なんだねえ。マイザッハビアがこれほど
               素晴らしかったとは。




ビアガーデン入り口


                     ここから1kmほど戻ったところに大きなレストランがある。車でなければ
     行けない場所で(綾ちゃんたちはサイクリングやジョギングの時、
     消費カロリー補充!?に立ち寄る)バイエルンの農家風の居心地の良い
     店内、お庭も素敵。お料理がまた素晴らしくってこれぞ昔ながらの
     バイエルン料理といわんばかりのお皿ををびっくりするほど大盛りで
     持ってきてくれる。お味も言うことなし。
     お値段すら良心的でおばちゃんたちの給事がこれまた気持ちいい!
     もう良いとこずくめの素敵なとこなのにビールだけが残念!
     マイザッハだったのだ。まさに地元だからね。




テーブル


                      飲んべえの方なら絶対理解していただけると思うけど、他が
      どんなに素晴らしくても飲み物(特にビール!)が口に合わな
      ければそのお店は二度と訪れるに値しない。綾ちゃんにとって
      そこは子供が喜ぶから立ち寄るに過ぎない場所だった。




コレで運ぶんですね。


が、、、、たったの1kmなのに、これほど味の違いがあったとは!
本家本元の醸造所直営店で飲む同じ生ビールは夢見るほどの味わいであった。
改めてビールは「動かしてはならない」繊細さの極みにある「芸術品」だった
のだなあ、と胸に刻んだのであった。


うおおー!ヴァイスビア!

おビール「様」は、こちらがエラそうに「飲んであげる」的スタンスでは
その真価を図ることなど出来ない。粛々とこちらから出向き「謁見」賜わる
尊き存在であったと痛感したのであった。


去年、バンベルクにラオホビア飲みに行った(違うって!楽器屋に行ったん
だってば!)時にも握りこぶしで演説したような気がするけど
シュレンケルラほどの世界遺産的ビールのみが「巡礼」に価する訳ではない。
ドイツには山のように川のようにそこいらに地ビール醸造所がある。


その一つ一つの真の姿を識らねばならぬ。うん。

楽しみだなあ。ありがとう!マイザッハ!



お庭でうさちゃんを日向ぼっこさせてるうちがあった。


2015年4月15日水曜日

やっぱり醸造元のビールはすごーく美味しいー!




                                   やったぜー!



                  めちゃんこウマイー!Pfiff(プフィフ)といって一口味見用。泡がいっぱい。
    でも冷静に考えるとこれで2ユーロは割高だった。



                 やっぱり出来立てって違うんだー!同じ生ビールでもここから1km離れた
   大きなレストランで飲んだ時には美味しいと思わなかったのに!これは
   綾ちゃん的には100点満点あげていいレベル!!







                            郊外の小さな田舎町なのにオサレな一品。
                 ブダイというヒラメの一種(ドイツ語でパパガイフィッシュ=オウム魚と
     書いてあった。すごい色の魚みたい。)らしい魚のソテーが
           タリアッテレの上に乗っている。



                      
                      
                       小さいけれど素敵なビアガーデン。今はまだ開いてません。




2015年4月14日火曜日

マイザッハのビール醸造所に行って来たー!

                


       ドイツの春はへんてこりんなお天気で有名だけれど、ここんとこやっとで
   うららかあったかい陽気になってきました。イースター休暇にどこにも
   行かない綾ちゃん一家。運動不足解消にお散歩に出ることにした。
   我が家から6km離れた町にビール醸造所兼レストランがある。これまで
   行ったことなかったんだ。よっしゃあ!しゅっぱーつ!






いや、田舎だね









近所のお庭。お天気いいので鴨が放し飼い
なんとイースターらしい風景



                    マイザッハビールは田舎の小さな醸造所だからうちの近所以外では
        全然知られていない。地ビールの最たるものだ。綾ちゃんはこれまで
    何度か近所のレストランでこの銘柄を飲んだことがある。でもまるきり
    綾ちゃんの口には合わない。生でもダメ。それでこれまで関心なかったのだ。




おお、輝いているぞ

                         でもこれまでに何度か、お蔵元で醸造したてのフレッシュなビールや
     ワインを飲んで目からウロコになったことが何度もある綾ちゃん。
     とにかく経験してみることが大切〜!




工場内にあるレストラン



素朴な入り口。わくわく。


2015年4月12日日曜日

その前の流行のドリンクを教えちゃいます





                 それはズバリ


                                
Aperol またはSpritzer
アペロールリキュールに白ワイン&炭酸水にオレンジを一切れ
イタリアのカクテルです。





日本では流行というのはどんどん作られる。
企業やマスコミの罠だったりするんだろうけど
ファッションもご飯もタレントもくるくる変わっていくから
ついていくのも諦めちゃうほど。



だけどドイツにこれが登場して(正確にはずっと以前からあったものだけど)
猫も杓子もこのカクテルを飲みだしたのを見たとき
綾ちゃんはものすごく驚いた。ドイツでもこんなことがあるんだ!!
ドイツでも日本みたいに突然流行ができることがあるんだってね。


HUGOに座を奪われたと言っても今でも暑い日なんかには
多くのオトナがテラスでオレンジ色の飲み物を氷をカラカラ
いわせながら飲んでます。




2015年4月11日土曜日

HUGO~ドイツで流行りのお洒落な飲み物


                     ここ数年、ライムをドイツで根付かせた決定打はこれ。


                         

                                    
                HUGO  これはミント入りですね


                 ホルンダー(西洋ニワトコ)の花(粉)のシロップにライム(又はレモン)と
      ゼクト(ドイツ版シャンパン)を混ぜたカクテルドリンク。




                 ホルンダーはドイツではどこにでも咲いている白い花で、お花のシロップも
    昔からある。全然珍しいものではない。美味しいし身体にも良い。市販の
    シロップも各種あるけれど、こればかりは手作りの味には叶わない
    (そしてカンタン!)。かくいう綾ちゃんも去年、お友だちに作り方を習って
    自分で作った。


                    ドイツ人もビアガーデンでビールばっかり飲んでるわけではない。
    おしゃれにスマートに楽しみたい夜もあるのだ。





バイロイトのATMにもワーグナーさんがいる!


2015年4月10日金曜日

リメット!ですか?と言われても何のことだかわからない




                                あれは何年前のことだっけ?




                       子供がおじいちゃんから送られてきた「ゆかり(シソふりかけ)」に
     ハマってしまい、もっと欲しいとねだるので日本食料品店に買いに行った。

             

これ。素朴でハマる。


                          あれー?ないなあ。ふりかけの棚を見るも見当たらず。スタンダード
      のりたまとかすき焼き、三十種野菜入りとか華やか系(?)ふりかけに押
      されて入荷されてないのかなあ?



                            『何かお探しですか?』



                       にこやかに近づいてきた店員さん。年の頃は50歳過ぎ。綾ちゃんより
      絶対歳上。この人なら「ゆかり」の無い食卓の寂しさを判ってくれるかも。
      ここには無くてもどこの店に置いてるとか教えてくれるかも。


                             『あのっ、「ゆかり」はありませんか?』




        するとこの店員さん、張り切って



        『リメットのことですね?』


        はっ??何?それ?



      綾ちゃんがリアクションに困って絶句していると更に




        『お風呂に入れるんですよね?


      おいおい、何のハナシをしてるんだい?綾ちゃん、このテの
     「ズレ」かたというか気まずい空気に耐えられなくて




         『い、いえ、違います。あ、あの、ありがとうございました。』



       と言い置いて店を出てしまった。



      あの時の「リメット」とはライムのことだったんだ、と気がついたのは
     実に最近のことであった。




      でも、、、大体、なんでゆかりがライムなんだ??


      そう、ライムがまだドイツ社会に認知されていなかった頃の
     お話でした。





バイロイト歌劇場の前庭 花が咲き乱れていました。





2015年4月9日木曜日

ドイツで新たに市民権を得た柑橘類とは?




                     お話ししたように柚子は未だドイツでは隠れグルメの特権に預かっている。




                      柑橘類というのは気分をぱあっと明るくする作用があるので(漢方では
    鬱病、気の停滞の特効薬)誰からも愛される。


                      だけど、みかんやレモンはあまりにも当たり前感があって「お洒落」には
    ならない。柚子やカボスは市民権を得ていない。今、ドイツで新たに
    仲間入りした新柑橘類といえば、、、




                                       ライムですねー。



                        カクテルにはマストの素材、ライムは以前からバーなどには普通に
     あった。綾ちゃん、ミュンヘン大学の学生だった頃(どんだけ昔じゃあ!)
     ドイツ人の友人に誘われて大学近くのデイスコ(って死語ですか?)に行った
     ことがある。日本でさえデイスコなんてまず行かないのにハナシのタネにと
     ひょこひょこついて行ったところ、コロナビールの飲み口にライムの1/4
     縦割りを差し込み、まるでラムネ状にして皆、ちびちび飲んでいる。
     なんかカッコよくって綾ちゃんも真似して飲んでみたりしたものだった。



              


    このライムは最近突如としてドイツにおいて市民権を得て、今やドイツの
どのスーパーマーケットにもある



おそらく、この1〜2年のことだと思うなあ。



2015年4月8日水曜日

イースターのプレゼント




               イースターで患者さんからたくさんプレゼントをいただいた。



     綾ちゃんも昔、子供が小さかった頃はこちら風に卵探しをしたり
    せっせとイースター風に飾り付けをしたりしたものだけれど最近は
    単なるお休みの日。のーんびりする連休。



     ドイツ人にとっては日本でいうお正月みたいに親戚よりをしたりして
    キリストの復活をお祝いする。


      


ピンクレデイー


これはうちのドクターのことらしい。
画家



並べてみた



本もいただきました。おっと横向き。
「チェロと私」ピアテイゴルスキー



赤ワインまで!患者さんのお隣の畑で採れたワインですって。


あと、お花やカード、現金を封筒に入れてくださった方まで。



大事にいたします。




2015年4月7日火曜日

ハゲは生姜で治す?





                  話を再び生姜に戻すが生姜はとにかくエライ!まあ、日本人なら
   生姜「様」の薬効を知らない人はいないだろうけれど身体を温める
   働きのほか消毒や咳止め、健胃、血行促進その他もろもろ。



    うちのドクターがよくおっしゃるのは「吐き気止め」。妊婦さんとか
   胃弱の方には必ず生姜湯をお勧めしている。ただし、生は刺激が強いから
   お湯割りなどでね。




    綾ちゃんが個人的にびっくりしたのは脱毛療法に生姜を使うこと。



    以前、強いストレス(仕事上の軋轢)が原因で頭に円形脱毛症を
   起こした60歳代の患者さんがいらした。男性だったし(男性は
   ホルモンの関係上薄毛になりやすい)年齢も年齢だったので綾ちゃんは
   内心、回復は無理なんじゃないかと思っていた。



    うちで3ヶ月に渡って治療を行った結果、治療終了から2ヶ月後、
   偶然この患者さんに会った時、ぼこぼこあった円形ハゲが跡形もなく
   綺麗に髪質も生えそろっていたのを目にして感動したものだ。



    治療は漢方薬に鍼治療、でもメインは梅花鍼という小さなハンマーで
   患部を少し人工的に傷つけそこに生姜の汁をこすりつける、というものだ。
   以前にもブログで紹介したっけね。(ちなみに西洋医学でもほぼ同じ方法で
   患部に傷をつけて生姜の代わりにステロイドを塗ったり注射したりするらしい)
   

           
                梅花鍼  でもちょびっと痛い


               生姜はハゲにも効きます。





日本は花見の季節だというのに今日も雪が降りました。




2015年4月6日月曜日

柚子を売っているのを見たことない





                   だが綾ちゃん、この柚子がどこかの八百屋で売られているのを
    見たことがない。



                     ミュンヘンの胃袋、ヴィクトアリエン広場の市場には様々な食材が
    集合しているがここにもやはりない。綾ちゃん、どこかで売られているん
    じゃないかと探してみたんだ。


                       やっぱりエキスとかジュースとかの形で使用されているのかな?



           どなたかご存知でしたらご一報いただけると
                 嬉しいです。




バイロイトにやってきました。
子供の音楽コンクール州大会でーす!
銅像はジャン パウル、、、知ってる人は少ないだろうなあ。



ででーん!バイロイトと言えば、この人、
ワーグナーさんです。



これがかの有名な歌劇場


2015年4月3日金曜日

ドイツのセレブなおフレンチで柚子が流行

                   



     でも生姜ブームは過ぎ去り、今や安泰な地位を築いている。ドイツの
   全てのスーパーマーケットで生姜はその居場所を見つけている。ドイツに
   元からあったモノなんじゃないかと思わせるほどだ。


                           ここ数年の隠れ高級食材は柚子(Yuzu)。

          



                   ミュンヘンの高級フレンチレストランのメニューをネットで検察すると、
   出てくる出てくる。どの店も揃いも揃って柚子風味だの柚子ソース、柚子の
   ソルベだのって。日本人には柚子ドレッシングとか柚子入りお吸い物なんて
   普通だけど、柚子特有の軽くてさわやか、なのに天雅な風味はヨーロッパの
   キュイジーヌではセンセーショナルな新食材として向かえられたらしい。



                               でも高級グルメな人以外は存在を知られてません。



                               

高級デリカテッセンで販売されている
柚子ジャム?







2015年4月2日木曜日

エイプリルフールのなごり雪





                昨日3月31日、ドイツでは突風が吹き荒れミュンヒェンでも交通網が
   乱れに乱れ綾ちゃんも家に帰れず往生した。


    翌朝起きてみると天窓に雪が積もっている!ひやあー!
   エイプリルフールの雪だあ!

            

綾ちゃんちのお庭 今朝の風景



よおくみてね






郊外電車は大混乱




ホームに立ちすくむたくさんの人が見えますか?


ドイツではたくさんの木が倒れて交通事故が起こったり
線路がふさがれたり大混乱の1日でした。



ある患者さんが治療の最中に、
お隣さんで庭の大きなモミの木が風で倒れて屋根を壊して
大変なんだって話をしていたら、急に彼の携帯がちろりんと鳴った。


『隣家の大木がもう一本折れて、今度は我が家の屋根を壊滅。
大変!早く帰ってきて!』


というSMSを受け取って青くなっていたが1分後、


『なんちゃって。エイプリルフールだよー!』


と追加メッセージを受け取っていた。



おいおいおいおい。このテのジョークでいいのか?



とってもへんてこなお天気のエイプリルフールでした。