結局、押しきられる形でセッションを行うことになった。
クラシックホメオパシーの問診は「診察」といっても(西洋医学的な
診察もやるにはやるが)メインは患者さんの「人生」を識ることだ。
心理学のカウンセリングによく似ている。(お坊さんとお医者さんを
足して二で割ったような職業ですね、と永松先生などはおっしゃっている。)
その人の体調の歪みを引き起こしている「本当の」原因を突き止めるために
その人の本来の「かたち」を探る。
綾ちゃんは彼女の「人生」を伺ってみることにした。彼女の中に強烈な
トラウマとなる出来事があるのかどうか。現在の彼女は何を考えて
生きているのか。この二点を探ってみよう。もちろん報酬は頂かない。
こんなことがあったそうだ。
彼女が小さかった頃。おそらく小学生だったはず。彼女は田舎の
地主の家庭で父親は田畑の他に山を所有していた。広大な土地で
隣の所有者との境界線としていくつかの場所に目印が立ててあったそうだ。
ある時、その境界の目印がイタズラされて壊されていた。
大人たちにはとてつもなく不愉快な出来事である。
ところが、まもなく「犯人」として幼かった彼女の名前が
あげられたそうなのである。
うちの病院の前の広場
チューリップが花盛り
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