2013年10月11日金曜日

ハルさんの遺言と裁判  その10






現在、うちのドクターは「医者」の肩書きに
ふさわしいだけの稼ぎがある。





大金持ちとはいえないまでもびっくりするほど大きな土地と家を
所有しているし(自宅はなぜか賃貸アパート暮らし)
うちの病院はミュンヒェンの中心地で交通の便がものすごくいいし
(これも賃貸。家賃はショバ代というやつで驚きの高値。)
小規模ながら病院経営も順調。
明らかに「裕福な」暮らしをなさっている。





お亡くなりになったハルさんよりもはるかに裕福だ。





ハルさんの遺したかつての「遺言」はどちらかと言うと精神的な
「支え」であり、いずれにしても口約束だと思っていたので
まさかそれを当てにしたりなんてしてはいなかった。
本物の「遺言書」があったなんて寝耳に水だった。






いずれにせよ今の彼には他人の財産なんて全く必要ない。








だが、今は違う。





今回の裁判の申立人はハルさんの奥様だ。
彼女は40年以上ハルさんに連れ添ってハルさんのお世話を
つきっきりでした。
籍を入れていないから相続権の無い彼女のために
ハルさんはわざわざ遺言書をしたためたのだ。
それを何とも奇妙なやり方で訳のわからない男に持って行かれようとしている。






そこでもう一人の相続人であるドクターに助力を願ったのだ。













シャープ









パイオニア






ヤマハ




頑張れ!日本!






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