2013年10月19日土曜日

空蝉  〜不老長寿薬伝説  その三〜






           こ、これはもしや • • • 。





 せ、蝉さん?そういえばさっきセミみたいな漢字だなあって思ったんだ。
セミの脱皮した抜け殻ってこれはもしやアレか?





            空蝉(うつせみ)






 万葉集とか源氏物語とか様々なところでお目にかかるこの言葉、やはり本物の
薬だったんだあ。





 例えば万葉集に出て来る(うつせみの、命を惜しみ、波に濡れ、伊良虞(いらご)の島の、玉藻(たまも)()り食()む」)にでてくるこの言葉は蟬の脱け殻のように
はかない「現世」という意味らしいが、不老長寿薬という説もあって、
これは蟬の脱け殻の事ではなく蝉が生きている間に食べた木の芽が蝉の死後
その身体の中で育ち、やがて地表に芽を出したものを集めて飲むと
「不老不死の薬」になるということです。
蝉は木の樹液を吸う生き物であって木の芽を「食べる」訳ではないのでまあ、
これは伝説、ということになるんですね。






           蝉退(せんたい)というのがその生薬の名前です。






         

                             

            源氏物語プレミアム記念切手 空蝉
            光源氏が空蝉の元へ行くと空蝉は薄衣を
            脱ぎ捨てて逃げちゃうんですよね。




           

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