ドクターに見せてもらった裁判資料によるとハルさんは
確かな意識のある時(それはいつのことを指すのだろう?
近親者は誰も彼のこの遺志を知らなかったというのに。)
にこの意思を担当医に伝え 、担当医が
彼に代わって代筆。サインだけをおぼつかない手で
ハルさんが直筆。さらに遺言書の客観性を高めるために
担当医が三人の知人に頼んでハルさんの前で遺言書を読み上げ、
内容に間違いがないか尋ね、遺産相続人に指定した当人を
指差し確認させたとのこと。
アヤしい、アヤしい、アヤシすぎる。
そもそもハルさんが自発的にこんな事を言い出したのか、どこにも証拠が
残っていない。これが本当の事なら絶対に奥様にご相談なり(だって元々の
相続人だもの、仁義ってものがあるでしょう。ハルさんはキチンとした人だったし。)
があったと思う。
『もちろん、私はハルさんの土地や家が個人的に欲しい訳では
ありません。でもこのままではモーリー(仮名。ハルさんの奥様)が
可哀想すぎる。あそこは二人で40年以上過ごした大切な場所なのです。
私にとってもたくさんの想い出が詰まった場所です。出来る事なら
私が彼の家を相続して何らかの方法でモーリーに返してあげたい、
少なくても自由に使わせてあげたいと考えているのです。』
そうだよ、そうだよ、私だって同じ立場ならきっとそんな風に考えると思う。
おおっと。先生、時間、オーバーしちゃってます。もう、ほとんど9時にちかい。
『先生、頑張ってくださいね。』
別れ際に握手をして私はドクターを見送った。
なんだかなあ
ようわからんが
すごいんだろうなあ
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