2014年2月14日金曜日

なくしてしまったもの ~それが身体の一部なら ②







人間って強いよね。


いや、生き物って素晴らしい。生命力の神秘だね。




そんな風に感じるのがこんな時。



身体の一部分を「失くしてしまった」患者さんに出逢う機会は
結構多い。よく出逢うのは、かつて乳がん手術によって乳房を失った女性だ。
ヨーロッパは日本より乳がんの発生率が高く、従って乳房を持たない女性が
後に別の症状でうちに来る事が多々ある。
意外にも乳房再建手術を行っていない方は多いのだ。




そういえば • • •


もう、ずいぶん昔の事。綾ちゃんは日本で大学生の頃茶道を習っていた。
綾ちゃんのお師匠様は綾ちゃん父と同い年の方で
けれど驚くほど可愛らしい小柄で愛らしいチャーミングな方だった。
その方がある時乳がんで手術となった。



1〜2ヶ月ほどお稽古が中断したあと何とか再開の運びとなり
綾ちゃんはいつものようにお稽古に出かけた。
すると、お師匠様は綾ちゃんのお点前をなんだか不思議そうに
見守った後、おもむろにこうおっしゃった。



『ああ、そうよねえ。今どきの二十歳前後のお若い方って
皆さん、あなたのようにひょろりと痩せてて、そしてペチャパイ(!!!)
なのよねえ。(悪うござんしたねえ!!!)
私だって他人から見て特別変じゃないのよねえ。』




ハイ、おっしゃるとおりでございます。




だけどあの頃私はお師匠様がどれほど辛い想いでその言葉を
発せられたのか想像もつかないでいた。
何となく、そうでも言わないと収まらない何かがあるんだろうな、っと
思った程度だった。






ちなみにこのお師匠様、この手術から約十年後、65歳くらいの頃
20歳以上年下の恋人が出来て「駆け落ち」事件を起こしました。
その5年ほど後に今度は別の病気でお亡くなりになったそうです



素晴らしい波瀾万丈の人生ですね。
駆け落ち出来るほど激しい恋に落ちたという事は
身体のハンディをある意味乗り越えなきゃ出来なかったんじゃないのかな?







先日、買い物帰りにものすごく「妙な」動きをする
飛行物体を視認。UFOだといいなあっと思いながら
シャッターを切りました。
これでは何の事やらさっぱりわからん写真ですが
お月様の下の方に小さく光る星の様なものが「それ」です。










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