2015年6月30日火曜日

ローゼンハイムに響く日本の歌、 西洋の音楽







ヴァイオリンの三浦彩乃(あやの)ちゃんは
女性コーラス指揮の三浦さんのお嬢様
真ん中で譜めくりをしてくださっているのはピアニストのお母様
 今回うちの息子とデユオでシューベルト 、エッガート(現代作曲家、
ミュンヘン音大作曲科教授)を弾きました。


そっか、日本の子供たちが西洋音楽(今回はドイツの作曲家だしね)を
奏でるってのも日独交流で解釈してもらえるね。





      コンサートのあと、市長さんのお招きで我々全員イタリアンレストランで
     ランチをご馳走になりました。素敵なお店で素晴らしいごはんだったの
      ですがまたしても綾ちゃん、写真撮り忘れました。どーもご馳走を前に
すると夢中になってしまっていかんいかん。







    実はこの日、うちのお子様たちは夜、もう一つのコンサート(というか
    発表会)を掛け持ちしていたため、えっさほいさで慌てて帰りの汽車に
    飛び乗ったため(そっちはぎりぎり出番に間に合いました!)
どたばたしてゆっくり皆様にご挨拶出来なかったのが心残りです。

     




ご挨拶


ローゼンハイムの街並み


素晴らしい時間をくださった皆様
本当にありがとうございます。



2015年6月28日日曜日

もっと聴かせて!日本の歌






                      綾ちゃんは日本人会女声コーラスに魅了されてうちの子たちの演奏が
     始まったときがっかりしてしまったほどだ。(まあ、自分の子なんで
     聞き飽きてるってのもあるんだけど。)「千の風になって」を聞いた後は
     もう綾ちゃん号泣状態。ああ、もっと聴かせてー!


     聴きたい!日本の歌ー!

      コーラスの皆様の快諾を得られましたので以下にそのときの
          模様をちょっとだけお裾分けいたしますね。


夕焼け小焼け  ゆりかごのうた



                    

竹田の子守唄





海外暮らしが長くて突然不意打ちのように日本の歌を聴くと
もう泣けて泣けて仕方がないほど感動してしまいます。








2015年6月27日土曜日

ココロにしみるー!日本の歌

                             


     ひとつきほど前のことになりますがローゼンハイム市で日独友好の
    コンサートがありました。その模様を書きますね。

                    ローゼンハイム市はミュンヘンの南東にいちする中都市です。
    ぎりぎり通勤圏くらいミュンヘンから離れています。綾ちゃんたちは
    鈍行一日乗り放題券で行ったのですが2時間かかりました。特急なら
    1時間ちょっと。住み良さそうな町でした。綾ちゃん、名前はしょっちゅう
    耳にするものの訪れたのは初めてでした。



                     ここは千葉県市川市と友好都市でスポーツ、文化など様々な交流が
     行われているそうです。今回、この町で「春のコンサート」と銘打って
     日本の歌をを日本人会女声コーラスが唄うという催し物、そこに何と
     うちのお坊っちゃまたちがゲストとしてお呼ばれしちゃった訳なんです。
     ドイツで日本人の子供が頑張っているよ、ということなんですね。








                     うちの子たちはコンクール直前ということもあり(他にレパートリーも無く)





     西洋音楽弾いたんですけどね。長男は同級生の子とデユオもします。






会場 音楽学校の入り口





中に入るとアーケードになっていて広い。
2階がホール。



                           コンサート始まるといきなり「花」「荒城の月」。ううー、キター!
      突然の感動!もう美しい日本語の歌詞に綾ちゃん既にうるうる。
      お客様はほぼ全部ドイツ人。訳詞を配布しているんですがそれだけでは
      この歌詞の美しさが伝えきれないのが残念、と綾ちゃんは思って
      しまいます。



リハ


本番ははっぴ姿です。



週に一度の練習をしているだけのアマチュアコーラスと思えない
美しい音楽。皆さん場慣れしてらして堂々としてます。






2015年6月26日金曜日

さっぱり解らぬマジックのからくり

                  


      我々は会場に着いた時、トランプを一枚引いてそれからトランプとは
     別のカードを受け取っていた。そのカードにはここのメルアドが
     載っていて、そこ宛にメールすると返信が来る仕組みになっている。
     でもその返信を開けてはいけない。マジックで使うんだって。





綾ちゃんはダイヤの7


                       そしたらマジック本番で「ジョーカーを持ってる人?」って聞かれて
     (3人いた。その中の一人が奥様。)それぞれ筆記用具を渡されて金額、
     都市名、色を書いて封をする。そしたらマジシャンがあらかじめ自分の
     手元にあった宝物箱の中から一通の手紙を取り出した。




これ
                       そこには3人がこっそり書いて封をしたはずの情報が書かれていましたー!
     お見事!さらに随分前に届いたメールを開けて下さいって言われて開けて
     みると「その」手紙が我々の携帯に送られている。




本物の手紙。最後のバルセロナの文字がわかりますか?
そう、お嬢様が書いたのはバルセロナだったんです!



                           たくさんのテーブルマジックを楽しんだあと、お土産やら、息子は
      サインやらもらって興奮しながら会場を出た。ちょっとお茶でも
      飲みましょうって誘われて(今度はドクターのオゴリ)冷たいジュースを
      飲みながらあそこはこう、いやそっちはこう、とたねあかし論議を重ねて
      盛り上がった。こういうのもマジックショーの醍醐味。
      タネは結局解らないから面白い。




                              いやー!楽しかった!綾ちゃん主催のお誕生日会、大成功!




受付

2015年6月25日木曜日

テーブルマジックの一夜

                            


      ごはんはさらりと済ませて綾ちゃんたち御一行様の向かった先は
     うちの病院のすぐ近所。でもこんなところにこんなものがあるなんて
     知らなかった。









                         隠れ家っぽいたたずまい。なーんとここはマジックハウス。




                             綾ちゃん二男はテーブルマジック大好きで自分でもやったりします。
       彼だけは以前ここに来たことがあって彼のイチオシマジックショーです。








                                予約を入れたのが遅かったので後ろの席しか空いてなかったん
       だけど、息子の話ではそれで充分らしい。4列目に皆さんの席をとって
       綾ちゃん一人は最後列の5列目。でも本当にしっかり楽しめた。





                                 ちなみに最前列に座ると「必ず」マジックのお供をすることに
        なるそうです。それはちょっとご遠慮します、、、なーんて言って
        たら、4列目に座ってても当てられちゃったよ!恥ずかしがりがりやの
        ドクターの奥様だあ!封筒と紙切れを渡されて、どこでもいいから
        ヨーロッパの大都市の名を一つ書いて」って。封筒に入れて封を
        したら前の席に戻します。



                                   奥様は恥ずかしがってお嬢さんに代わってもらった。彼女は
         迷わずある都市名を書いて入れた。おお、その都市はナイスな
         選択かも!
                                    Kristさんが、「あらかじめ」彼の脇に用意されていた箱の中から
         手紙を取り出した。



                                          



2015年6月24日水曜日

花を持たせてくれた誕生日




                       そして3日後の土曜日。




               綾ちゃんのご招待で綾ちゃん親子とドクターご一家はとある和食店へ。
   ここを選んだのはうちの病院から、そして今日のメインイベントから地の利が
   いいって理由が大きいんだけど。綾ちゃん本人も夜ご飯でここを利用するのは
   初めて。ドクターご一家はキチンとした和食店に入るのは初めて。
            気に入ってくれたらいいんだけど。


      梅酒入りのプロセッコ(イタリアのシャンパン)で乾杯したあと、








                                           うわーい!美味しそう!






                          皆さん喜んで下さった。うん、美味しい。それに美しい盛り付け。
      これはドイツ料理では中々お目にかかれない。




                           綾ちゃんも夜の和食店なんて普段はまず絶対行かない。
       お高いからね。え?綾ちゃん太っ腹だって?そう、そうなんです。
       これには訳があるんです。


                            実はこの日をさかのぼること2日前、(おばさんたちと肉まん食べた
      翌日ですな)綾ちゃん、ドクターにぽいっと「おこずかい」を頂いた
      のです。頂く理由の無い綾ちゃんは当然抵抗したんだけれど、
      ドクターもまあまあと譲らない。う~ん、昨日、誕生日プレゼントで
      「ご招待」しちゃったから気を遣ってらっしゃるのだなっと思って
      ありがたく受けとることにした。


                              案の定、和食店での支払いの時、いつもならドクターは誰が相手でも
      「まあまあまあ」って無理矢理自分で払おうとなさるんだけど今日は
      しれっとして綾ちゃんにお支払いを任せてくれた。金額は、なんと
      どんぴしゃ、チップ込みで一昨日頂いた額!ははーん、前もって
      どのくらいの支出になるか算出してらしたんだね。侮れぬ。ドクター。





                                綾ちゃんがこっそり「花を持たせてもらった」食事会でした!


        さて、でも今日のメインイベントはこの後です!!








2015年6月23日火曜日

リベンジお誕生日会

                      



       デザートのフルーツタルトも食べ終わりお客様もやれやれと席をたつ頃、
     ふと時計をみるとちょうど綾ちゃんの就業時間おしまいの頃だった。


                                                


こういう素朴なケーキがドイツでは一般的。
綾ちゃん、ドイツ語でヒンベアって言うと美味しく感じないんだけど
フランス語でフランボワーズって言うと突然おしゃれで高価なグルメに
思えて美味に思えちゃうから言葉って不思議だなと思う。



                       結果として綾ちゃんにはこれで良かったな。家庭持ちの綾ちゃんは
     やっぱり早く帰りたいからね。レストランでお食事じゃあ中座できないし
     家に帰るの遅くなっちゃうなって思っていたから。綾ちゃん的には
     理想的なタイミングでさようならして家に帰れた。しかも肉まん、ケーキの
     お土産付きで。



                       翌日聞いた話では、ハルさんのご家族にはキチンと謝ってまた次の機会に
     会うことにしたみたい。



                       よおっしゃー!じゃ、次は綾ちゃん主催でリベンジお誕生日会の開催だー!


2015年6月21日日曜日

綾ちゃんからの誕生日プレゼント



                           ドクターのお嬢様も肉まんを取った。「私、朝からまだ何も食べて
      ないんです。お腹ペコペコ。」そして元気に頬張り始めた。


                               そうだろう、そうだろう。綾ちゃんもランチに招待されている時は
       朝ごはん食べないもの。(今日は仕事があるからごく控えめに食べた。)
       ドイツのレストランだと一皿の量が多いし、大抵コースメニューで
       デザートまで食べなくっちゃならない。食べきれないと失礼だし
       何でも全力投球したい派の綾ちゃん、ごはん食べるときも気合入れ
       ちゃうよ。そういやあ、この間、みんなで中華料理食べに行ったとき
       朝メシ抜きで来たって言ってたな(やはり綾ちゃんも右に同じく
       だった)。




        つまりご招待の件はキャンセルってことで合意に達したわけだ。
       綾ちゃんもごはんをとってきちんと食べることにした。じゃ、
       綾ちゃんがドクターのために用意したプレゼント、後であげようと
       思ってたんだけどここで渡しちゃおうかな?  




        去年は辻井伸行のコンサートにご招待した綾ちゃん、今年は
       ずいぶん悩んでこれに決めた。



             じゃじゃじゃじゃじゃーん!!




                                                   

えへへー!テーブルマジックへのご招待です。




 

2015年6月19日金曜日

腹芸なしには生きていけない?

                        



          お客さんたちは特にいぶかしむ様子も無い。このタイミングで
      ドクターの奥様とお嬢様が現れたこと。お洒落して。ケーキと
      シャンパン持って。それは「自分達をもてなすため」だと信じて
      疑っていない様子。





                そう。うちの病院で働くのが難しい最大の原因がこれだ、と
      綾ちゃんは思う。お給料とか労働条件以前に「腹芸」が出来なければ
      ダメなのだ。平たく言えば「空気を読む」。読んで読んで読みまくる。
      カリンさん(前任のドイツ人、仮名)はこんなときどうやっていたん
      だろう?奥様はケーキやシャンパンを本来、一体誰のために持って
      来たんだろう?これからどうするんだろう?やり過ごして早めに
      切り上げてから食事会に行くのかしら?そっちはキャンセルするの
      かしら?綾ちゃん、賭けてもいいけど、この時点でドクター本人さえ
      10分先の我々の行動が読めていなかったにちがいない。



                           ドイツ人なら(多分日本人でも)こんなときにはあっさり「ありがとう!
      残念だけどこれから予定があるので失礼します。」ってすらりと
      言えるんだと思うんだけど、うちのドクターはとにかく場に流され
      やすい人でこのシチュエーションで自分のために来た客人を追い返す
      なんて死んでもできない。だから一寸先の予定がどう変わるか
      予測不能な人なんだ。
      こんな場面で綾ちゃんなんかが「あのー、そろそろお急ぎにならないと。
      お約束がー。」なんて絶対言えない。




                              綾ちゃんは奥様もお嬢さんも次の行動が解らず仁王立ちになって
       いるのが感じられた。にこにこ顔で笑ってはいるけれど。




                            ドクターは(おそらく我々の躊躇を感じて)率先してご飯を運んで来る。
      今日はマイさん特製の肉まんがたーくさん。これっておめでたい
      ご馳走なんだよね、きっと。それ以外にもご馳走がある。さあどうぞ。
      皆で席についてシャンパンを開ける。乾杯!でもドクターも奥様も
      ご馳走には手を付けない。どうぞ、どうぞと他人に
      勧めるばかりだ。何とかこの場をやり過ごして我々は出掛けなければ
      と思っている様子が手に取るようにわかるよ、あーあ。



                           一人のおば様が肉まんを頬張って「うんまーい!」大感激。彼女は
      ご自分の中国旅行の思い出を語り始める。おお、長話の予感。




                              、、とドクター、ちょっと失礼、と言って電話をつかんで奥の部屋へ
      行った。どうやらハルさんのご家族にキャンセル(または延期?夜ご飯
      とか)の電話をかけてるみたい。彼らはドクターにとって家族同然の
      間柄だから迷惑をかけてもいいとの判断のようだ。





         

シャンパンと肉まん、実は良いコンビでした。



2015年6月18日木曜日

訪問客




                            ドクターはモニカさんの身の上と自分の誕生日に知り合ったという
       巡り合わせに感じ入るものがあったらしく誠心誠意治療を行った。
       正確に言うとやり過ぎなほどだった。





                               モニカさんはモニカさんで感激して綾ちゃんにチップまで出そうと
       した。ドクターから美人茶やら朝鮮人参カプセルやらお土産を
       もらって帰っていった。またお金を貯めて必ず来るからね。
       うんうん、次回は是非正々堂々と自己紹介出来たらいいね。お大事に。



             

美人茶は各種ありますがジャスミンティーに薔薇のつぼみ、
菊花などとりどりの花になつめなどをブレンドしたものが多い。
美味しいですよ。




                               モニカさんとほぼ入れ違いに今度はドクターの懇意にしている
       おばさんたちが登場した。大きな深紅の薔薇の花束持ってるよ。




                                そうだ。このおばさんたち、毎年昼休みを狙ってやって来て
       長居する人たちじゃあないか。




                                すると間をおかず今度はドクターの奥様とお嬢さんが登場。
       大きなフルーツタルトにシャンパンの大瓶持ってるよ。
       どうする気なんだろう?




                                  『いやあ、皆さん、私のために有難う!是非今日はご飯を
         食べていって下さい。』




                                        あの~、ご招待の方はどうするんですか???


                               
                                 

2015年6月17日水曜日

モニカさん(おそらく本名)



                             ということで問診と治療が始まった。


                         『あ、あの、やっぱり名前が無いと不便なんで、下の名前(ちなみに
      ドイツ語では英語と同じく「上の」名前、英語で言うフォアナーメって
      いうけどね)だけでも教えていただけませんか?』






                                彼女は随分抵抗したけど結局これは妥協してもらった。



                                       その名はモニカさん。多分本名。




                                いやあ、真面目なもんだ、モニカさんは。偽名やニセ住所で
       切り抜けることだって不可能じゃないのに。



                                モニカさん、アンタついてるよ。今日はなんてったってドクターの
       誕生日。他の患者でパンパンの別の日なら全然違う流れになったに
       違いないんだよ。



                                ドクターは彼女のケアを最初から最後まで御自ら執り行って
       ずーっと彼女の身の上話を聞いていた。一人身になったいきさつ。
       生活費のため麻薬の売人をやった過去。今日、ここに来るために
       少しずつお金を貯めたこと。(彼女にとって今日は晴れがましい一日で
       あったのだ。)


                                まあ、考えようによっちゃあ、モニカさん、やって来たのがうちで
       良かった。普通このケースは相手にしてもらえないんだよ。






ここはミュンヒェン中心部のマリーエン広場の
精霊教会
夜のライトアップ

2015年6月16日火曜日

トモダチの輪、和、話

                      


           なーるほど。ト・モ・ダ・チ、ね。そのテがあったか。




                   以前、デュッセルドルフにプラクティカル ホメオパシーの由井寅子さんが
    講演会にいらしたことがある。(乳児死亡事件より遡って数年前のことだった。)
    綾ちゃんはこんな機会もまたとないだろうと思ってわざわざICEに乗って
    デュッセルドルフまで出掛けていったものだ。




                     講演会では寅子女史お得意のべらんめい調飛び交う場。質疑応答の際、
    ホメオパシーを使って化学薬品フリーの子育て中の若いお母さま方から
    お決まりの質問が飛び交う。猩紅熱(しょうこうねつ=容連菌症候群、と
    いうのかな?最近は?)の時、子供を医者じゃなくてホメオパスに連れて
    いっていいのか?主治医は抗生物質を採らねば全快はあり得ないと
    言っている。エトセトラ。




                       これらの質問は綾ちゃんもしょっちゅう受けるけれど答えようによっては
     医薬事法に抵触するおそれのある職業的にキビシイものだ。自然療法家に
     とって答えは歴然としている。「化学薬品は極力少なく。出来ればゼロが
     いい。だけど重匿な場合は迷わず医者に行って薬に頼るべし。」




      西洋医学では、誰が重匿な状況に陥るか判らないし感染による二次被害を
     防ぐためにも感染症はすべからく抗生物質治療を行うべき(法律がある)、
     予防接種も真面目に受けねばならない(法律による規制ナシ。実は脳障害等
     副反応でたくさん裁判沙汰が起こっているから)。




                        綾ちゃん自身も相当ナーバスになるこれらの質問。寅子女史はどうやって
     切り返すのか?綾ちゃん興味津々で成り行きを見守っていたところ、女史、
     やおらマイクを掴んで質問者に向かって





                               『オイ、アタシとアンタはトモダチだよな!いいか?アタシは    
        トモダチとしてアンタに話しているだけなんだ。治療家とか
        ホメオパスとか関係ないからな!予防接種は受けない方がよろしい!
        抗生物質はよほどの場合でなければ必要ない!その理由をこれから
        説明しよう!』




                           綾ちゃんは同じホメオパスとして寅子女史の治療法やその他の幾つかの
      ことについては異議申し立てがある派なんだけど、この時の応答は
      実に痛快に感じたものだ。
                      


              


いや、だからトモダチ違いだって!



                   

2015年6月15日月曜日

合言葉は「私とアナタはオトモダチ」!?

                   


          『あなた、何言ってるの?そんな自分勝手な道理は通用しないわ。
      医者はどこの誰かも判らない、住所も持たない人を診る訳には
      いかないの。せめてあなたの素性だけでもはっきりさせておく必要が
      あるわ。だってあなたのカルテだって作れないじゃない。』




                    ええーっとー。突然ですが横槍が入りました。びっくりしている綾ちゃんに
     替わってもの申してくれたのは女の患者さん。




                      ちなみにこの人、シャーマンです。彼女のことも別枠で紹介しようと思って
     いましたが、、、別の患者さんの紹介で病院の「魔除け」に来て
     くださってついでに?治療を受けに来られています。




                        でも老婦は決して自分の情報を他人に語ろうとはしなかった。カネは
     あるからいいだろう?の一点張り。綾ちゃんとしては、これは綾ちゃんが
     自分で判断することではなくドクターに決めさせることだと思った。
     追い返すにせよ受け入れるにしろ。





                           そして綾ちゃんはこれまでの経験から何となく、ドクターは彼女を
      受け入れるんじゃないかという気がし始めていた。流れというか、何と
      言うか。今日はお誕生日だし、みんなに祝福されて盛り上がっているし
      お金は払うと言っているし。とにかく邪気の無い感じのお婆さんなんだ。
      そんなええ加減なことでいいのかと呆れられる向きもあるとは思うが、
      綾ちゃんは実はこういうところはかなり鷹揚なんだ。こういう時
      「流れに乗る」のが大切なことってあるんだ。




                                そしてドクターは綾ちゃん以上に鷹揚な人だ。



                                 ただ、問題は「どうやって」受け入れるかだな。



                             そうこうするうちドクター本人がお出まし。綾ちゃんが事情を話すと
       御自ら決断なさった。





                             『いやあ、いいっていいって。私と彼女はオトモダチってことで。』


            




えっ?

2015年6月14日日曜日

浮浪者の患者



                      『鍼を打ってくれんかね。一回鍼を打つのはいくらかね?金なら
      持っとるよ。禁煙したいんだ。もう身体がぼろぼろでね。』





                           このお婆さん、薄手のズボンに穴がいくつも空いている。バサバサの
      白髪を束ねて野球帽をかぶり綿のシャツを着ている。靴は冬物。
      粗末だけれどこざっぱりしていて臭くはない。




                              治療を受けたい、カネはあるというなら断る理由はない。
       綾ちゃんは料金をざっと説明したが大丈夫、支払えるというのだ。





                             『ではそちらにお掛けください。ジャスミン茶をどうぞ。こちらが
       初診の方のカードでございます。こちらにお名前、住所等をご記入
       なさったら、、、』




                              つと、綾ちゃんの説明を遮って





                                 『いえいえ。私は書かない。私には住所は無いんだ。名前も
        言うわけにはいかない。サツに捕まるのがオチだからね。』




                                   ひえー!!そんなわけにはいかないよおお!







2015年6月12日金曜日

飛び込みの患者


                   昨日のブログで紹介したペディキュアの彼女は飛び込みの患者さんで、
        うちにやって来た時には息も絶え絶え顔面蒼白もう今にも死にそうな
      様子だった。



                     取るものもとりあえず、書類だけ頑張って記入してもらって、問診表などは
     パス、直接診察台に横になってもらい、その状態でドクターが診察、治療を
     行った。


                        鍼を打ってお灸を(ドクター御自ら)行う頃には患者さんの顔色も随分
     良くなりほっとひとごこち。原因不明の顔面麻痺、頭痛や吐き気で
     かなり危ない状態だったようだがとりあえず良かった。
     精密検査は明日改めて受けに行くようだけどお大事に。




                         綾ちゃんはもともと今日予約をして来ていた二人の患者さんのケアに
      集中していた。その間も電話はひっきりなしに鳴りまくる。
      ほとんどがハッピーバースデーコールだ。
      お花やプレゼントを持ってゲリラ的に訪問してくださる方もたくさん。
      いやー、ありがたい限りだ。 



    
       やっとで落ち着いてきたかという時になって、またもやドアベルが
      鳴りゆっくりと誰かが入ってきた。知らない人、、、というより
      物乞いみたいだ。


       うちの病院はミュンヒェンの中心部に位置していてあまりの
       ロケーションの良さから浮浪者みたいなひとが迷い込むことがある。
     

       綾ちゃんはもうある程度慣れていて、出来るだけ丁寧にお引き取り
      願うことにしている。



              でも、今回はちょっと事情がちがったんだ。 




綾ちゃんが丹精したバラの花が咲きました。
が、びっくり!!綾ちゃんは赤い薔薇の苗を買ったのです!
い、いまさら返品とか交換もできないし、、、。



2015年6月11日木曜日

お誕生日パーティどころじゃない?

  


               おめでとうー!!




        今日はうちのドクターのお誕生日でした!でもいつものように
       トラブル続き、アクシデント続きの1日でした。






         今日はドクターとは家族同様にお付き合いのある故ハルさんの
        ご親戚の方々がドクターご一家とあろうことか綾ちゃんも一緒に
        ランチにご招待くださった。患者さんの予約を朝の二人だけにして
        終わったらすぐに皆で出かける。会場となるレストランは
        綾ちゃん初めてのお店。
        うきうき。






         でも綾ちゃんは楽観してはいない。なにせ綾ちゃんもこの人たち、
        即ちドクター&そのご一家とそれなりに長く付き合ってきた。
        そう上手くことが運ぶとは思っちゃいない!?




             案の定、病院はおおわらわになった。




          まず、ハッピーバースデーの電話の嵐。


          花束やらプレゼントを抱えた人たちの嵐。



       それからそんなこと何にも知らない飛び込みの患者さん。



               さ、三人も、、、。



               あーあ、知ーらない!




その飛び込みで来た患者さんの足の親指です。
おお、っと感激して写メ撮らせてもらいました。


そしたらもう一人の患者さんが「私のも撮って」と
左手の親指を見せてくださいました。



2015年6月10日水曜日

おしゃべりは綾ちゃんの一番重要なお仕事




                          ほらね、どこからキーワードがやって来るかわかったもんじゃない。



                            一般に子供に頭痛は無い。「無い」とまで断定するのは乱暴だけど、
      大人で偏頭痛などに悩んでいる人の割合と比べるとはるかに低い。
      というより子供に起こる慢性的な頭痛は多く重匿な疾患のサインと
      とるのが一般的だと思う。




                                      例えば脳腫瘍とか。


                              これは取るものもとりあえずドクターに報告せにゃあいかんことだ。



                                       いやあ、参ったな、こりゃあ。


                                 綾ちゃんは常日頃からドクターに、とにかく患者さんと
       しゃべること、しゃべりまくれ、と指導を受けている。患者さんが
       やって来てお茶も勧めずに「ハイ、こんにちわ。さて、4番の治療室へ
       どうぞ」なんてやったらゼッタイ怒られちゃう。


                                   綾ちゃんもこれまでの経験で、四方山話をして患者さんとの
        人間間の距離を埋めていくことで治療の助けになっていくケースを
        たくさん体験してきた。



                                   もともと元気で陽気な綾ちゃんだけど、そんな綾ちゃんだって
         時にはこういうのがしんどいと思うことがないでもない。でも
         やっぱり大事なんだ。改めて胸に響いた基本です。






バラジャムを買ってみました。完全無添加。
ちょっと綾ちゃん的には甘すぎたかな。



2015年6月9日火曜日

斜視と頭痛



                          『私は小さい頃から酷い斜視で他の人が見ているようには物が
      見えていないんです。昔は今のように早期検診などが無かったので
      自分が他人と同じように見えていないということがよく判らなくって
      色々な意味で苦労しました。集中力も無くってお勉強も出来ない
      子供だったんです。』



                                              え~っ!?





                        それって、それって、もしかして重要アイテムじゃないのお?あの、
     もしや貴女の「頭痛」ってお小さい頃からもうあったんですか?





                              『ええ。誰にも解ってもらえない苦しみでした。物心ついた頃から
        偏頭痛とは一心同体で辛い子供時代を送ったものです。私のような
        辛い身体を持っているのは自分だけなのだと気付くのさえ随分あとに
        なってからです。何しろ子供は表現方法を知りませんから。』





                            あの、その話、問診の時にドクターにお話になられましたか?






                                『いいえ。子供時代のことまでは。成人したら全体に随分楽に
        なったんです。最近、更年期と共に何もかもぶり返してきて
        しまって。』




        斜視と頭痛、関係ないわけない気がしてきたぞ。





綾ちゃんちの近くにこの町の昔の領主さんの邸宅があります。
ものすごく大きなお屋敷の周りをずらーっとバラが取り巻いていて
圧巻です。



2015年6月8日月曜日

ヒント




                  そう思うとちょっとは気が楽になって綾ちゃん、自分流の解説を語り始めた。
    そういやー、一昨年になるけれど超訳風の本を読んで感激した話をブログに
    アップしたっけ。あれで行こう!



           

これこれ、この本


                      んでもって、こうこうこう、と本で読んだ知識をナンチャッテ風に
     まとめて教えてあげたらすこぶる満足してくれた。(内心、罪悪感が無いでも
     ない。綾ちゃんの間違った解釈で宇宙の真理をねじ曲げて教えちゃった
     としたら責任重大。)まあ、ネットで検索してもドイツ語で般若心経の解説
     なんてずらずら難しいこと書いてあるばかりだからね。だから、要するに
     何なの?って問を立てたくなる気持ちはわかるよ、ね。





      治療後(もちろん治療は別々の部屋で行うから)、彼はマヌカン嬢に
     私から聞いた事柄を復唱し始めた。ああそれね、と言いながら
     マヌカン嬢は眼鏡を取り出した。あれ?何のための眼鏡だろう?
     40歳代で老眼が始まる人もいるけれど老眼鏡には見えないなあ。
     近眼なら近くのものを見るために眼鏡は必要ないはずだし、、、。



      この綾ちゃんの小さな疑問がさらなる治療のきっかけとなっていく
     ヒントだったのだ。



我が家のお庭に今年も鉄線(クレマチス)が
咲きました。


2015年6月6日土曜日

いきなり解説




                              『これ、どういう意味だか解説してもらえませんか?』


                           出来るかあ?いきなり般若心経見せられて解説出来る日本人が
      一体何人いることと思っていやがるー!、、、とはいえ、実は綾ちゃん、
      同じ場面を以前にも経験している。海外生活の日本人は常にコアな
      日本文化の紹介をさせられる羽目に陥るものなのだ。まあ、いつも
      苦労するのは仏教やアジアの風土の土台無しの西洋人にいかに
      「解りやすく」説明するか、ということなんだけど。



                           彼はお経のドイツ語訳を既に手元に持っていて、その上で綾ちゃんに
      解説を求めている訳だから逐語訳をしても役に立たない。



                          でも、え~と、どうしてそんなもの、おっと、どこでそのプリントを
      手に入れられたんですか?




                             『先の沈黙のセミナーでね、これを毎日朝夕唱える決まりだったんだ。
        もちろん沈黙の行の最中は声には出さないんだけどね。』




                          おお、なるほど。そう言えばあれは禅の関連のセミナーだったね。
      そう、般若心経は必ずしも意味を熟知する必要の無いマントラだ。
      般若心経を写経したり読経することを習慣付けている人はたくさんいる。
      皆が皆、きちんと内容をお勉強している訳ではない。




           

これは写経用のお手本
綾ちゃんちにもあります。


2015年6月3日水曜日

般若心経かあ?





                          ハンブルクの話題に逸れてしまいましたね。綾ちゃんミュンヘンに
      帰って来てお仕事再開です。さて、マヌカン嬢の話題はまだ続きます。




                        そんなこんなでマヌカン嬢の回復の可能性をあれこれ模索していたところ




                           マヌカン嬢のパトロン氏、、、おっと違ったパートナー氏が綾ちゃんに
      紙切れを渡した。これ、どういう意味か解りますか?




        Avalokitesvara Bodhisattva, in tiefste Weisheit versenkt,
       erkannte, daß die fünf Skandhas leer sind und verwandelte
       damit alles Leid und allen Schmerz.
                     ・ ・ ・(ずっと続く)
 


                             渡された紙切れはよくわからない暗号めいたドイツ語が
       並んでた、、、、が、よーく読んでみるともしやこれは、、、、?




                                          般若心経かあ?



最近ドクターがお使いになっている墨
お釈迦様が描かれている。


高級品なんだろうな。


2015年6月2日火曜日

恐るべき嗅覚!?ハンブルクグルメイタリアン


                      ハンブルクのプフィングステン(聖霊降誕祭)休暇は実に静かなもので
     観光客もいなければお店も開いていない。


                       審査員による講評が終わったの時には19時過ぎてた。昨日は街の中心地に
     出向いたけれどお店は大して開いてなかったから期待できない。

                       二男が「テレビ塔にのぼる!」というのでテレビ塔を目指すも空振り。
     人っ子一人いやしない。さて夕御飯どうしよう?



                          『こういうときにはとりあえずやって来たバスに乗ってみて!?
       めぼしそうなお店のあるところに出たら降りれば良いんだよ!』


                                     な、何だ?その行き当たりばったり説は?




               ちなみに子供たちはコンクール参加者としてハンブルク全区間乗り放題パスを
   持っている。郊外でもO.K.だ。綾ちゃんも市内乗り放題券持っては
   いるけれど、、、
   やっぱそれって無謀じゃないの?っと思いながらも子供についていった。
   いやー、町のはずれに連れていかれるのがオチなんじゃあないかあ?



              ところがテキトーに乗り込んだバスはくねくねと道をかいくぐり、
   レストランが隣接する通りに綾ちゃん御一行様をお連れするではないか?
   しかもこの並び、ギリシャ、タイ、ドイツ、アメリカン、イタリアン、、、と
   各国料理が立ち並び、あろうことかどの店も満杯に流行ってる!


                         で、麺好きの我々。イタリアンを試してみることにした、ら、、、


                                                大当たりーい!

綾ちゃん 食前酒
パンについてきた辛子バターが美味だった。



二男はいつものカルボナーラ
息子のカルボナーラ行脚の中でも最高レベルだそうだ。



長男は生意気にもトリフパスタ  ブオーノー!!



綾ちゃんは自家製パスタを大きなパルメザンチーズの中で
和えてくれる。仕上げにトリフをたーっぷり!



この店の名物料理
パスタ パルミジャーナ タルトウフォー
濃厚なチーズとトリフの香に悶絶 三人で分け合いながら
いただきましたが大感激でした。

ミュンヘンでもこのレベルのイタリアンには滅多にお目にかかれない!
信じられない美味しさで大満足の一夜となりました。


後で検索してみると

トラットリア サレントというお店でした。
http://trattoriasalento.de




いやー、もう、何しに来たんだかー?


グルメ満喫のハンブルクでした。