『あなた、何言ってるの?そんな自分勝手な道理は通用しないわ。
医者はどこの誰かも判らない、住所も持たない人を診る訳には
いかないの。せめてあなたの素性だけでもはっきりさせておく必要が
あるわ。だってあなたのカルテだって作れないじゃない。』
ええーっとー。突然ですが横槍が入りました。びっくりしている綾ちゃんに
替わってもの申してくれたのは女の患者さん。
ちなみにこの人、シャーマンです。彼女のことも別枠で紹介しようと思って
いましたが、、、別の患者さんの紹介で病院の「魔除け」に来て
くださってついでに?治療を受けに来られています。
でも老婦は決して自分の情報を他人に語ろうとはしなかった。カネは
あるからいいだろう?の一点張り。綾ちゃんとしては、これは綾ちゃんが
自分で判断することではなくドクターに決めさせることだと思った。
追い返すにせよ受け入れるにしろ。
そして綾ちゃんはこれまでの経験から何となく、ドクターは彼女を
受け入れるんじゃないかという気がし始めていた。流れというか、何と
言うか。今日はお誕生日だし、みんなに祝福されて盛り上がっているし
お金は払うと言っているし。とにかく邪気の無い感じのお婆さんなんだ。
そんなええ加減なことでいいのかと呆れられる向きもあるとは思うが、
そんなええ加減なことでいいのかと呆れられる向きもあるとは思うが、
綾ちゃんは実はこういうところはかなり鷹揚なんだ。こういう時
「流れに乗る」のが大切なことってあるんだ。
そしてドクターは綾ちゃん以上に鷹揚な人だ。
ただ、問題は「どうやって」受け入れるかだな。
そうこうするうちドクター本人がお出まし。綾ちゃんが事情を話すと
御自ら決断なさった。
『いやあ、いいっていいって。私と彼女はオトモダチってことで。』
えっ?
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