11月11日、聖マルテインの日、綾ちゃんは久々にガスタイクへ
足を運びました。
綾ちゃんは正直いうとあんまりガベッタ好きではないのですが
今回彼女はうちの息子がメインに練習しているサンサーンスのコンチェルトを
弾くというのでこれも何かの縁と勉強がてらに足を運んでみた次第です。
子供達のテルツ時代は通うように訪れていたフィルハーモニー。
ミュンヘン一(いち)のコンサートホールですがモダンな感じがどうも綾ちゃん的には
つまらないと思っていた。オペラ座やプリンツレゲンテン劇場みたいな豪華な華やぎに
欠けるというか、、、。
でも改めて思い知らされました。ここはミュンヘンの「心」なんだって。
音楽への情熱がここに結集されている。
もうコンサートが始まる前から音楽の息吹に酔ってクラクラしていました。
ガベッタのチェロは、その音色を聴く者に「ああ、これを聴けたら死んでもいい!」と
思わせるほどの域には達していない。音楽性も、まだ模索中という感じだ。
(ナマイキ言ってますけどもちろん彼女はチョー上手なんですよ!ちなみに)
けれどそこへ到達するための切符を手にしている人だ。道の途中。
だから自分のオリジナリティーを確立するためにたくさんの試みがあって
そこを感じ取るのは勉強になる。
それより驚いたのはパリ管弦楽団のレベルの高さ。
ガベッタ目当てで来た綾ちゃんはオケの方はノーマークだったので目から鱗!
こ、これがパリの音!!
ガベッタの音楽性を全て吸収して全体として何次元にもわたる
美しい織物を編み上げるように激しくも格調の高いサンサーンスを提示して見せた!
圧巻でした。
後半のベルリオーズの幻想交響曲も言うことなし!笛が(ソロだけでなく)
特にレベル高かった。オーボエ最高でした。
幕間の広間
図らずもあれから2日の後にパリで恐ろしいテロ事件が起こりました。
綾ちゃんは事件の第一報を聞いた時、あの「パリの音」が砕け散った感触に
襲われました。これが破滅の音なのだ、と。
実は綾ちゃん、ここのところずいぶんとドイツで問題になっている
難民のことや政治のことを書こうかどうか考えていました。
病院でも毎日のように患者さんたちから様々な意見を拝聴しています。
ただ綾ちゃん的にはどうも考えがまとまらず未だブログのテーマに出来ずにいました。
もう少し落ち着いたらきっと書き始めます。
今はただ黙祷を捧げたいです。
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