プロフェッサーは7月に入ってもう一度一週間の予定で
治療を受けに来た。
彼から予約依頼のメールを目にした私はまっすぐドクターの部屋へ行った。
今回は全力を尽くすのだ。恥じらいなんか持ってる暇はない。
私 『お願いがあります。来週いらっしゃるプロフェッサーのために
事前準備をしたいんです。私に出来る最善の指圧とお灸をご教授ください。』
勘の良い先生は私の言わんとすることを即座に理解してくださった。
先生は午後の空いた時間を全て費やして、東洋医学一年生の私を相手に
手取り足取り説明してくださったのだ。
先生 『確かあなたのご主人も彼と同じ病気でしたね。いいですか、
これからこの病気について西洋医学における理解と中医学での
解釈を両方説明します。それをプロフェッサーのケースにどう
応用するかの部分は難しいですが、ついて行けないと思ったら
すぐに質問してくださいね。』
指圧は先生と二人で互いに患者と治療家の役を交代しながら練習した。
お灸はマジックペンで私の足や背中に丸を書いてもらった。
私も頑張って先生に食らいついて何度も確認してメモを取りながら
力のかけ具合や指をすべらせる速度などを身体にたたき込んだ。
とても意外なことに先生からの指定の指圧(力)はとてもソフトな
ものだった。
今度こそ、準備万端。やれるだけのことはやった。
(続く)
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