ホーノルさんはドクターともすぐ仲良しになった。
彼女が先生と仲良しになった一番の理由は「自然観察」の趣味からだった。
コスタリカ島は自然の宝庫で世界中の生き物の3割をここで見つけられるとか
観光ガイドに書いてあった。ホーノルさんは昆虫の生態を根気づよくビデオに収めて
それらを編集したドキュメント作品をいくつも作ってらっしゃった。それはそれは
美しいビデオでお昼休みに私たちは食い入るように見つめたものだ。蝶やカマキリの
一生。川の流れや海の風景、朝焼けに夕日。鳥達の群れ。
中でも先生のお気に入りはトンボでホーノルさんはそれはそれはたくさんのトンボの
姿をヴィデオに収めていた。
こんなに素晴らしい自然に囲まれて生きているんだからどうにかして生物学の
勉強を始められないかしらと思っているのだと言う。全く彼女は一体どこが病気なんだろうって疑ってしまうほど元気な人で毎回うちに来るたびに元気におしゃべりして
ごはんを食べていっぱい遊んで帰って行った。
でもこれが高血圧症の正体というやつらしい。実はうちのドクターも生来高血圧症
だ。だいたいこういう人たちは元気が余っていて興奮すると「アブない」タイプらしい。
(つづく)
ムラサキツルギタテハ(コスタリカ)
私は蝶が好き
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