2013年5月31日金曜日

パンツは語る  ④



       男のパンツで驚愕した事は(残念ながら?)まだ無い。





 私のママ友で(駐在の方の奥様でもう日本に帰国なさっちゃったけど)救命救急病棟の
看護婦さんがいた。帰国したら職場復帰するっておっしゃっていたからきっと今頃
元気に働いてらっしゃるだろう。彼女の経験値は私の比では無い。
連日、洋服を脱がせたり大きなはさみでセーターやズボンをじょきじょき切るのが
仕事のメインと言って良いほどだったと回顧する彼女はそれはそれは沢山のパンツを
見てきたそうだ。秘められた願望だかなんだかおじさんもおじいさんも若者も
ひらひらふりふりキャラクターありとあらゆる衝撃らしい。とにかくテキは
不意の出来事で救急車で運ばれて来る訳だからね、下着を選ぶ余裕が無いだけ話に迫力がある。



 とにかく私は幸福だ。そういう目に遭ってないだけね。私の目にする男性下着は
どれもこれもありきたりのものだが、やっぱり人となりを表すなあと思う事例は
ベンチャーの若手社長さんなんかでぼろぼろのパンツにお目にかかる事があるときだ。
何たってうちは事前予約制な訳だから前もって見られるってわかってる時くらい
見栄を張ったらいいのにって思うんだけど、そういう人に限ってとことん余裕が無い。
治療の最中パソコンや携帯を離さない。マッサージを受けながらメールするな!
そして病名は十中八九、神経性胃炎とか逆流性食道炎とか十二指腸潰瘍とか消化器系の
炎症だったりする。ストレス病と本人も分かっていながら仕事を軌道に乗せるための
強迫観念と戦っている。まっ、わからなくもないけどね。



        新しいパンツを買うお金も時間も心も惜しい。


 そこだって。病気の原因は。


(つづく)



       
   


         Clay Motion 4                  by Jiro Y.




0 件のコメント:

コメントを投稿