2014年6月29日日曜日

では、どこがどうアヤシイのか?


          


      プライベート保険摘要患者は保険会社が支払ってくれる
     (還付という形ではあるが)ことにはなっているがそこには
     タリフという名の協定がありこの料金表に沿った額しか
     還付されない。




        じゃあそのタリフ通りに請求すれば良さそうなものだが保険会社も出来るだけ
  支払いを最小限に抑えたいのでこのひとつひとつのタリフがものすごく安く
  設定されている。或いは公的保険医療との格差是正等の「配慮」がなされている
  のかも知れない。



   もしもばか正直に「鍼一回」などと請求書に書くと8ユーロとか少額請求に
  終わってしまうし、うちは鍼一回60ユーロだからとそのまま書くと
  保険会社からの還付金はあくまで8ユーロなので残りの52ユーロは結局自分払い。
  それでは月額大層な額を払って私費保険に入る「意味」が無い。
  もっと自分にとって「有利」な請求書を書いてくれる治療家のところに行こう、
  ということになる。


          かくして一回の施術を受けた後患者は実に様々な治療を受けたことになって
  へんてこりんな請求書を受け取る。このカラクリを知らない患者さんの
  リアクションは見物だ。



   が、ほとんどのこの種の患者さんは事情が解っていて(経験の問題だからね)
  大抵自分から「使用すべき」タリフについての指定がある。皆それぞれ
  契約内容が違うからね。中にはとんでもない治療名を指定する人もいて
  漢方とは似ても似つかない請求内容になる。



   例えば「指圧」「中国按摩(Tuina)」というタリフは無いのだそうだ。
  マッサージ系はリンパドレナージュとか骨盤矯正のマニュアルセラピーとか
  西洋もので代替せざるを得ない。




    うちの場合、よおく見ると請求書自体は「本来の」治療から
   さほど「逸脱」していない。良く見ないと判らないっと言うあたりが
   哀しいが。まあ、最初の頃こそ度肝を抜いていた綾ちゃんも
   これはかなり「良心的な」請求内容だと言うことを理解し始めた。



    何よりミュンヒェンで一番大きな某有名漢方医(ドイツ人)に通っている
   友人からそこの発行した請求書を見せてもらってからなおさらそのように
   感じるようになった。




    それは本当にメチャメチャなものだったのだ。



    そしてその友人は法律家で彼曰く、治療にどのような名称を付けるかの
   拡大解釈と言うのはどこまでも「アリ」なのだそうで医者と患者間で
   合意が出来ている限りいかなる問題もないのだそうだ。


          いや、それを「なれあい」と呼ぶのでしょう。





大型ショッピングモール地下。
子供がゴーカートならぬ「乗馬」出来る!?


2014年6月28日土曜日

自然療法の請求書はアヤシイ?!





              ユリさんが綾ちゃんの補助保険の摘要内容を聞いたあと考えながら
    お値段を答えたくだりは客観的に見ると何ともアヤシイ。
    が、綾ちゃんはその時のユリさんの呼吸というか思考が手に取るように解って、    う、ヤバい、と思ってしまった。同業者として。




                プライベート保険患者の請求書はアヤシく不明でダークなものなのだ
    残念ながら、一般的に。今のユリさんのリアクションが全てを物語っている。




            実は綾ちゃんも同じシチュエーションでプライベートの患者さんに
   「オタクの施術って一回いくらなんですか?」と訊かれても返答出来ない
   毎回相手によって違うから。




                  って、どういうこと???




            綾ちゃん自身もこのシステムというかこの計算方法(の背景)をおおよそ
   理解するのに2年以上費やしてしまった。





           別に特に難しい計算方法を学ばねばならない訳ではない。単に業界の
  システムと法律と倫理と「なれ合い」の合体である計算書を「読み解ける」
  ようになってきただけだ。




              綾ちゃんは病院の経理一般の処理も行う。だが殊にこの件、
  プライベート保険摘要患者の請求書を書く仕事だけは頑なに拒んでいる。
  これは訳のわからん内容だからだ。

               医者というのは(自然療法家も)自分のところの治療費用をいくらに
   設定するかは完全に自由だ。一回に百円均一にしたっていいし
   何億円ふっかけたって構わない(税金さえ怖くなければ)。
   患者によって毎回違う額をその時の気分任せで請求したって法律上は
   何の問題も無い(はずだ)。それじゃあ患者が困るから自払いの患者さんには
   レストランのお品書きのような料金表を見せて前もって了承のサインを取る。


              問題は各私立の保険会社が支払いを請け負っているいわゆる
   プライベート保険患者で、誰もが普通に想像する様な固定料金では
   請求されない。いや、額面ではもちろんそういうことになっている。
   が、実際にそうはなっていない。





日本にいるお父さんに感謝ビールを贈りました!




2014年6月27日金曜日

前もってのお約束

     



            ユリさんは三回ほどの施術ですっかり元気になった。腎経を主とする鍼、
    漢方薬、あと朝鮮人参。元が健康でいらしてさらにご自分の辛い気持ちを
    吐き出せたのがよかったんだと思う。



                  えへへ~!お次は綾ちゃんの番。ユリさんご自身が腕のいい治療家か
   どうかは判らないけれど、ま、今日はお試しコースだからね。



                 万一、いやな誤解が起こるといけないと思ってドクターにも報告を
    入れた。ら、ドクターはユリさんにサービスで一回分鍼の代金を無料(!)に
    してくれて




           『これでフラウ ヨシオカがそちらで治療を受けた分を割り引きしてあげてね。』



     となんとも有難いことをおっしゃって下さった。



                 そうだ、お金のことはちゃんとしておかなきゃね。
            


      綾ちゃんの補助保険だと自然療法家の治療は60%還付となっている。
     ちょっと怪しいけど。ユリさん、オステオパシーの診断と治療って
     一回おいくらなんですか?



                   するとユリさんは綾ちゃんの補助保険の内容を聞いた上で
      ええっとって考えながらおっしゃった。
                       GebüH(ドイツ自然療法家用タリフ)摘要だから大体初診+治療で
      170ユーロくらいになります。でも今回は鍼代をオマケしてもらったから
      初診料をサービスにします。だからだいたい80ユーロくらいと思って
      おいて下さい。




                  ああ~っ!170ユーロお!ぼるねえ、アンタあっ、って言いたいとこ
      だけどこっちも他人のことは言えない。
      場合によってはうちの方がもっと高いし、ね。







カールス門地下街にて。
彼女を正面から撮影したかった。
全身でドイツを応援しているファッションだ!!
ドイツは今日もアメリカに快勝!


今日のワールドカップドイツ=アメリカ戦は夕方の18時からだった・
綾ちゃんは17時30分に狙い澄まして大型店へ買い物に出かけた。
が、人っ子一人いない大型ショッピングモールの風景をカメラに収め忘れました!
次の試合のときに報告します。
ドイツ戦のときはいつも世界が破滅したかのごとき不気味な静寂に見舞われる
街中でした。みんなテレビに釘付け。




2014年6月26日木曜日

ユリさんと慢性疲労性症候群




               ユリさん(仮名)ご自身のご病気は慢性疲労性症候群。はっきりとした
    心因性で症状が始まったのは奥さんと離婚してから。



     ボスニア出身の彼は一生懸命働いて故郷のお母様に仕送りしていた。
    だけどドイツ人の奥様には理解できない。



            ユリさん自身は共働きだからこれまで通りの仕送りをしても
    二人それなりにやっていけるしそれでいいと思っていた。だけど奥様の方は
    自分たちの生活を「会ったこともない(会ったことないんかい!!)」
    「関係ない(!)」人たちのために制限されるのが苦痛でお金のことで
    しょっちゅう揉めてたんだって。で、とうとう出ていった。



               涙が出るような国際結婚のひずみ例だ。国際経済力の違いが生み出す
    個人への影響力かあ。うちのドクターも中国のお父様に仕送りしている。
    我等の尺度では僅かな額(一年総計で普通のサラリーマンの月額給与くらい。
    たぶん会計士さんの指示で非課税額にとどめているのだと思う。)だけどね。

               で、離婚後も以前と変わらず働こうとしたが身体が動かない。






              それでうちに来たって訳。







マリエン広場の地下で鎧兜の仮装のドイツ人に
遭遇。写真を撮らせてもらった。
汗だくだったよ。右側にちびっと写っているのが綾ちゃん。



2014年6月25日水曜日

オステオパシーにスピンオフ!





              お金がらみの話題はまだまだ続きます。

            春先のことだったか、病院に自然療法家の男性が訪れた。
   ユリ(名前の方、仮名)という女性のような名前だが立派な男性で職業欄には
   「介護士」「自然療法士」と二つのお仕事が並んでいる。
   これって両方やってらっしゃるってことですか?



              自然療法家の治療の方が実入りは良いのだけれどいかんせん患者は
   たくさんこない。生活のために大学病院で介護士として二足のわらじを
   履いている、ということだった。



               そう、ドイツに自然療法士は今や溢れかえっていて保険局も最近は
   資格授与を制限していると聞いた。資格を持っているだけじゃ
   やっていけないんだね。ところで自然療法士としてのご専門は何なんですか?

                おお、オステオパシー!!こいつは渡りに舟か!?綾ちゃん、
   オステオパシーを一度体験して見たかった。え~っと、私、ちょびっと
   坐骨神経痛気味なんですけど見てもらうこと出来ますか?
   もちろん?やったあ!
                 綾ちゃんの腰痛はまあ、どっちかというと加齢と運動不足から
   来ていて、真面目にエクササイズさえ欠かさなければ何の問題もない。
   でもこれがなあ、つい忙しいとさぼっちゃうんだ。そしてそういう時に
   「ぎっくり」きちゃったりするんだよね。ああ、私っておばさん • • • 。




     ということで綾ちゃんユリさんのところで「治療」してもらうことに
    なりました。骨が歪んだりしてないかチェックしてもらうんだ。
    自然療法士ならレントゲンを使わずにやってくれるからね。






近所のスーパーマーケットに向かうところ。
目の前をいくお姉さんが夏用サンダルブーツを
履いていて思わず写してしまった。
これ、靴屋で見たことあるけど実際に履いてる人を
見たのは初めて。



2014年6月24日火曜日

ピアニストとしての本懐

              


       テイッシュを握りしめ目と鼻を真っ赤にしたその少女は突然息子の
    元へ走り寄りこう言った。




               『ねえ、あなたの演奏、本当に凄かったわ。ヒック! まだ全然涙が
      止まらないの。ヒック! 本当に本当に感激した。
      一体どうやったらあんな風に弾けるの?私、音楽を聴いて涙を流す
      なんて生まれて初めてなのよ。』




                とても綺麗な女の子だ。こんな可愛い娘を泣かせるなんて、
     どんなシチュエーションだああ!




                案の定息子はどうしたらよいか判らず固まっている。



                『ピアノ、誰に習ってるの?どこで?どうやったらあなたみたいな
      演奏が出来るの?』




               アユミ(ピアニストの方についてるのよ、と綾ちゃんフォローを入れる)、
   ミュンヘン(父親も音楽を専攻していたからこの子が小さいころは練習みて
   あげてたし)、・ ・ ・。
   (あとは話が続かない、綾ちゃんもフォローしようがない。)  
   あなたも頑張ってね。




            結果から言えば今回は3位だったので威張れたものではなかったけれど
   (準備不足だったしね)一人でもファンが出来た。これぞ音楽家冥利に尽きる。




            うちの子はあと2年で高校卒業。ピアノソロでコンクールに出るのはこれが
    最期。良い思い出になったかな?

                    母としては感慨深いです。
        


会場となったWolfsbüttelという街も古くて趣のある
ところだった。広場の教会



2014年6月22日日曜日

日帰り強行スケジュール



               おめでとう!!カルテット全国大会第一位!


              よく頑張ったからね。きっと上手くいくと思っていたよ。


           さて問題はピアノソロの長男。こっちはあからさまな準備不足。音大を
  狙っているような子がぞろりと揃う場だしなぁ。「ソロ」というのは
  けっこう重い。本番も満足に出来てない。せめてもの対策でピアノの
  先生にお願いして本職のピアニストさんお二人に見てもらうチャンスを
  作ってもらった。本来うちの先生も職業ピアニストですがピアニスト仲間の
  方にわざわざ頼んでいただいた。お名前は公表できませんが。普段お弟子さんを
  全く取ってらっしゃらない方なので。これだけでもものすごい体験だなあ。



   当日はICE(ドイツ版新幹線)が遅れたりしてはらはらした場面もあったけど
  とても良いタイミングで到着。ちゃちゃっと弾いてきました。う〜ん。



   音楽的にはとても高いレベルで弾けてたと思うけれどやっぱりツメの甘さが
  でちゃったな。これは結果には結びつかない。よし、これも良くやったとしよう、
  ってそれなりに納得して会場を後にしようとしたところ、、、




      突然見知らぬ女の子に呼び止められた。
 

  

たった五分間のリハーサル





会場入り口
すごく暑い日だったけどICEの車中は
ばりばり冷房効いていた。
厚着して来て正解。




2014年6月21日土曜日

全国大会~ドイツ青少年音楽コンクール




       二男については事前に他のメンバーのご両親と念入りに打ち合わせ。



       汽車で行くと7時間以上かかって交通費だけで(割り引き運賃でも)400ユーロは
 かかる。宿泊費込みなら結構な出費になるけど結局旅費はゼロだっておっしゃる。
 現地で泊まるお宅はヴァイオリンの子の大伯母にあたる方で83歳、お城のような
 邸宅に一人で住んでらっしゃるとのこと。



        第2ヴァイオリンの男の子はもうひとつのカルテットと掛け持ちで全国大会出場(!)
 なのでそこに残ってこっちが終わり次第もうひとつと合流、合宿して練習するん
 だって。オーケストラを呼んだって騒音で苦情を言われることは無いお家って
 どんなんだ?綾ちゃんも泊まってみたあい!



           結局おばあさん宛にプレゼントを用意して(西陣織りのお財布と巾着、
 食べ物は原発事故以来ドイツ人にはNGだからね。ここいらは気を遣う)
 車を運転してくれるお父さんにはガソリン代をほんのわずかだけ包むことにした。


             ヴァイオリンの子達は残ってヴィオラの子は本番後帰る。自動車だと
 乗り換えなどのロス時間が省けるから5時間くらいで着けるみたいだけど
 大変なことだと思う。

                子どもが帰って来たのは日付も変わった夜中過ぎ。綾ちゃんは送ってくれた
 お友だち一家が朝ごはんに食べれるようにシフォンケーキを焼いて待っていた。
 よおし、頑張ったね。



                 どうだった?と聞くと、


                  『上手くいったよ。』と明るく答える。


      よっしゃあ!よし。ここまで全力出したら悔いはない!


会場は講堂っぽい



北ドイツには風車がいっぱい



2014年6月20日金曜日

ブラウンシュヴァイクに行って来ました!!




              何とラッキーなことに今年は綾ちゃん息子が二人とも
    ドイツ青少年音楽コンクール全国大会進出を果たしました。
    今年の会場はブラウンシュヴァイク。歴史ある北の街。
    綾ちゃんははじめて訪れます。



                スケジュール調整が問題。コンクールはまる一週間続くけれど
    二人の息子が同じ日にエントリーする訳ではない。プログラムは
    かなり直前にしか教えてもらえないのでいつも大わらわとなります。



               二男のカルテットは初日木曜日の夕方。まだ学校のある日だから
    学校も前後欠席するしかない。綾ちゃんもお仕事、どうしよう?



                長男は聖霊降臨祭(プフィングステン)休暇に入る初日の月曜、
    つまり聖霊降臨の月曜日(祭日)、夕方。綾ちゃんは病院お休み。
    ドクターは中国のお父様の80歳のお誕生会のため北京に行かれる。
    これは問題なくついていけるな。
    日帰り強行出来ない時間ではない、やってみるか?



     ピアノという楽器は本番の楽器を自分で選べないし現地で
    練習時間を取るのも難しい。いっそのことばばんと行って
    ばばんと弾いて来るというのも「テ」だ。


               悩んだ結果、二男は他のメンバーに「お任せ」することにした。
    他のメンバーは親御さんがそれぞれ休みを取って(って学校の
    先生だったよね、全員!みんな共稼ぎなのに!大丈夫だったんだあ!)
    ミニバンで近郊の町に住む親戚の方のお家に前泊してみっちり
    練習、当日もぎりぎりまで練習してから会場に向かうという
    なんとも頼もしいスケジュール。大丈夫、皆さんにお任せしよう!
    ああ、綾ちゃんももちろん本番での勇姿を見たいけれど、長男を
    一人にさせる訳にもいかない。連れて行くともっと困ることになる。
    彼らは実力もあるし十分準備もしてきた。


                きっと大丈夫。

    


北ドイツの典型的な木組みの家




会場の垂れ幕


2014年6月19日木曜日

ネガテイブイオンに満ちた職場

      


     とにかく綾ちゃんは翌週眼科の予約を取って眼鏡の処方箋をゲットした。




           そこのドクターは休暇代理の女医さんでやっぱり無愛想だったけし
  医者がそろって患者がくれば活気が出る訳でも綺麗な環境になるわけでも
  なかった。



            綾ちゃんとしては用が済めばまあいいやって感じで、もし目の病気の患者さんが
  いたり綾ちゃん自身が目の病気になってもあそこには行かないしお薦めも
  しないなあ、というのがただひとつ得た情報というところか。



              あれから一年近い月日が流れ、つい最近綾ちゃんは「あのときの」受付の
  オバサンと再会する日がやって来た。



           うちの病院の患者さんとして。
   (ていうか、なぜいつもこんな取って付けたような「オチ」が付くのだろう?
   実話のくせに。)



            オバサンは綾ちゃんにこれまで何度か会ったことがあるのを全く覚えておらず
  こう言った。



         『もうあそこの職場を辞めようと思ってるんです。とにかく「非人間的」な
  環境で。』


            ネガテイブイオンに満ちた職場は健康の大敵です。さもありなん。ちい~ん。


             お大事になさって下さいね。





ミュンヒェン中央駅の電光掲示板の宣伝
街を挙げてのうかれぶり。



2014年6月18日水曜日

その電話すら取らない?

       


           オバサンは長いこと知り合いらしきおっちゃんと話し混んでいた。
    白衣の綾ちゃんを見れば大抵の人は郵便物等の「短い」用件だと思うから
   「なあに?」って顔を上げてくれるものなんだけど。




                『あのっ、今日がダメなら予約だけ入れたいんですけど。
      ドクターいつお戻りですか?



               だいたい、入り口や受付のどこにも張り紙ひとつ張っていない。
    いつからいつまで夏休みかすらわからないじゃないか。



               そういえば、と綾ちゃん、不意に思い出した。これまで何度も
    ここに不在郵便を届けに来たことがある。そうだ、しょっちゅう
   「閉まって」いるぞ。なんだかな。普通じゃない。






                   『予約は入れません。今日は休みだと言ったはずです。
       来週月曜日にドクターがお見えになるのでその日にもう一度
       来てください。



          よ、予約も入れない??


       ちょっと、オバさん、アンタ、何のためにここにいるの?



            と、その時、電話が鳴り出した。



           悠然と無視した!やっぱり!オバさん! 


               ちょっとすごすぎ。


       ねね、綾ちゃん夫って本っ当に自分の妻にこんなオバさんに
       なって欲しいって思ってるのかなあ? 





この間アウグスブルクのモーツアルトフェストの
コンサートで休憩時間にこのモーツアルトチョコが
配られた。



日本で綾ちゃん夫がこれと同じものを
1400円!!!で飲んでいた。
こっちで買うと78セント。約100円。



2014年6月17日火曜日

それをやってるヤツがそこにいた!

         



      『それで何でうちが迷惑を被らなくっちゃならないんだ!
     だいたい旅行なんて大切なことでミスしたのはドクター夫妻じゃないか!
     こっちが相手のミスの尻拭いで家族バラバラに休暇を過ごすことは
     ないじゃないか!』




                      夫の怒りはごもっとも。

         お~い!ごめんよお!ひえ~ん!

         でもさあ、じゃ、どうすればいいわけえ?



             綾ちゃんなしの病院はまだ何とかなるとして(でもこの時期ホントに
    患者さん一杯溢れかえってるんだよお!綾ちゃんナシはありえないよう!)
    ドクターのいない時期に綾ちゃんが病院にいてどうするっちゅうねん?




                『いいんだよ、それで。電話取りしてりゃあ。
       いつもこきつかわれているんだから茶でも飲んで優雅に電話取りに
       没頭する日があったっていいじゃあないか。』



              夫はやけくそで口からデマカセを言っているだけだ。
     綾ちゃんがこの期に及んでまだドクターと奥様を庇おうとするから
     ついに怒らせちゃったんだな。



               本当は夫の方こそ普段仕事優先で家族は後回しの典型的仕事人間。
     綾ちゃんはそういうとこを尊敬してるんだけどね。だから上記の発言は
     心にもないことだっていうのはよく解ってるのさ。は~あっ。



               なあんてことがあって落ち込んでいる真っ最中に最上階の眼科に行った訳。


      そして目の前に座っている「その人」に驚嘆してしまったということな訳。



              ここに、夫が言ったとおりの「お手本」がいる、ってね。





本日、通勤途中ミュンヒェン中央駅のホームに
いたおじさん。おのぼりさんだな。



街中サッカーで浮き足立ってる。


綾ちゃんはサイドミラーのドイツカバーがお耳みたいで
可愛いと思う。


大手スーパーレーヴェではお買い物すると
選手のカードをくれる。


とにかく街中サッカー一色です。



2014年6月16日月曜日

彼を不機嫌にさせた出来事





        

            去年の夏休み前、ちょっとした誤解から始まって綾ちゃんは綾ちゃん夫を
  怒らせてしまった。




              ドクターがかなり早い時期に「今年の夏休みはここからここまでね」と
   言って職場のプランナーに大きくばつ印をつけたので綾ちゃんは夫と共に
   夏の予定をああでもない、こうでもない、と計画していたところ、
   例によって夫婦間連絡不足の(あはは)奥様がその一ヶ月ほどあとになって
   そのプランナーをめくりながら




              『フラウ ヨシオカ 、今年の夏休みはここからここまでね。』



   と全然違う日付を指し示しながらおっしゃるので目が点になった。






            いや、あのっ、、、、。綾ちゃん夫は職業上常に子供の夏休みと食い違いが
   あって中々家族一緒にヴァカンス出来ない。去年に限って上手いこと一週間
   ダブっている。綾ちゃんもラッキーなことに病院お休み!家族皆でヴァカンス?
   ひいやっほう!、、、と、盛り上がっていたのに
   全部おじゃん??



             あ、あのっ、こないだドクターが違う日付で夏休みの話をして
   らしたんですけど。






                何とドクター一家は(ていうか奥様は)もうネットで休暇の予定を
   予約済とのこと。綾ちゃんがドクターと別々に夏休みを取るなんて、
   あり得ない。綾ちゃんの夏休みも軌道修正せざるをえない。(綾ちゃんは
   自分が同じ立場なら独断で旅行をブッキングするなんて
   後から大目玉を食らう可能性大で恐ろしくて出来ないけどなあ。
   それにしてもこの夫婦に限らず、コミュニケーション不足の夫婦って
   なんて多いんだろう。)




          幸い(?)綾ちゃんちはまだ何の予約も入れてはいなかった。
    ただ、ただ、綾ちゃんが夫にごめんなさいを言うだけ(?)だ。





             そしてこの事態はもちろん夫の不興を買った。





はい、綾ちゃんの休日ランチシリーズ
セロリとエビのスパゲッティ






小鳥がずうっと鳴いてた。
今日は涼しくてすごくいい気持ち。
旅行なんてしなくていいな。
ずうっとこのテラスでお空を眺めていたい。





「聖おにいさん」にはまってます。
ブッダとイエスのほのぼの物語





2014年6月14日土曜日

医者不在の病院





             『あのっ、眼鏡の処方箋が必要なんですけどもしかして今日、
      診てもらえますか?』



          あまりにヒマそうな雰囲気をいぶかしみつつ尋ねてみた。


          いや、ヒマそうな病院ほど恐ろしいもんはないわ、やっぱ。って、
  他所のことは言えないんだけどね。



               『今日は病院はお休みです。ドクターは只今休暇中です。』



             そうか、それでこんなに「寂(さび)れた」裏寒い(?)雰囲気が
  漂っているわけね。電気を全部つけてないとかお掃除が行き届いていないとか
  要因が色々あるにちがいない。


           はは~ん。んじゃ、この人は多分、ここのドクターとは違う時期に
  休暇を取りたいからここで予約受付や電話番をやってる訳だ。



          綾ちゃんはつい最近我が家の中で起こった小さなトラブルを思い返していた。






綾ちゃん休日のお庭一人ランチシリーズ
インドカレーの日


先週、カレーパーテイーの後材料を冷凍してました。
暖め直していただきます。
ナンも自家製。
暑い日だったので野菜ステイックが心地よい。


なぜいつも一人なのかと言うとうちの子は虫キライで
お外ごはんが嫌なんです。
彼らがスポーツにいってる間、ちょっと一息。






2014年6月13日金曜日

スピンオフ眼科編

          


      ロンさんの保険会社からはちゃんと眼鏡代が戻ってきた。
  90%だから完全に元を取った形だ。
  なんだかなあ、ロンさんさえちゃんとしてりゃあ、ここはやっぱり
  きちんとした会社なのになあ。


     で、この時訪れた目医者の話題を一つ。



            保険会社を通して眼鏡を購入する際は眼科の処方が必要だったので
  綾ちゃん6階の眼科を訪ねてみることにした。


 
           うちの病院は病院ばかりがまとめて入っている建物で最上階に眼科がある。
  小包を預かったりする(うちは昼休みがないも同然だしドアも開くしね。
  ドイツの医者は絶対こんなことはしない。お昼の時間になったら午後の
  診療時間ぴったりまで施錠するし電話もとらない。ということでそんな時
  よその配送品を片っぱしから預かる羽目に陥る。)ことがあるからなんとなく
  スタッフの顔や病院の雰囲気は知ってるんだけどね。



           綾ちゃんは仕事が暇な時、予約を取るため階段をかけ上がって眼科を訪れた。
            さびれた雰囲気。いや、うちの建物はもともと古いしさびれた感じは
   あるんだけど、ううん、何がおかしいんだろう?


          太ったおばさんが受付をやっている。チャイナ刺繍入りの白衣姿の綾ちゃんは
  どこからどうみても同業者。大抵綾ちゃんがこの姿で入って来ると受付の人は
  何か内々の用事だなってわかってにこにこして「ハ~イ!」って感じになるもの
  だけれどこのおばさんは眉ひとつ動かさず仏頂面のままだ。

              あのお、って綾ちゃん、こわごわ話しかけてみた。




これ、今の時期にあちこちで咲いてる
ホルンダー(西洋ニワトコ)のお花




綾ちゃん今年はあすかさんに教わって
ホルンダーシロップを手作りしました。
お花の部分を砂糖湯とレモンに漬け込むだけ。


爽やかで美味し〜い!



2014年6月12日木曜日

聖霊降臨祭休暇


          



            んで、現在綾ちゃん、保険会社と交渉中。一応綾ちゃん的には
     好意的に物事を受け取ってるんだけどね。ここまで。
          二男の時には何の問題もなかったし。会社もしっかりしたところだし。



             いきなり1200ユーロもの請求書を送りつけたのが原因だと思う。
    額が多いと何かと面倒になったり用心深くなったりするものだからね。
           


       まあ、この件は原因進行中なので新しいニュースが入り次第
      ご報告いたします。



       さて、ここ数日ミュンヒェンは突然の夏日。  



うちの近所の温度計。気温37度
これ夕方の17時。



うちの町の外れにある元領主様の邸宅。
不思議の国のアリスの世界のように深紅の薔薇が
建物の周りを覆っている。



実は現在うちの病院はお休み。

ドクターが中国のお父様の80歳のお祝いで二週間
帰省してらっしゃる。

でも綾ちゃんは出勤。事務仕事やごとごとお洗濯なんかしています。
シーツとか普段なかなかばっちり洗えないものなんかを
念入りにチェックしています。



お休み中の面白い話なんかをアップしてみますね。



2014年6月11日水曜日

補助保険 実際に治療費は戻ってくるのか?

         


       さて皆さん、覚えておいででしょうか?



 悩まされていたのを。毎日のように患者としてドクターの治療を受けていた
 ことを。



        あれは綾ちゃんにとっては忘れられない辛い想い出だが、あのとき
 毎日のようにここで治療を受けた。ドクターはお金は一切要らないと
 強くおっしゃるのだけれど、こんなときのために綾ちゃんは保険に入ったのだ。
 とにかく請求書を書いてみよう!営業の方も普通の患者と同じようにすれば
 いいっておっしゃってたからね。



         ちりい~ん!あの時の綾ちゃんの請求書No.1、シメテ1200ユーロなりい!
 日本円だと15万円ほど?


          でもこれは実際よりかなりお安くして、の額だ。休日に診てもらったことも
 あるし指圧は要らないと言ったのにドクターが「いやいや、ここの部分の指圧は
 大切だから」って勝手に足裏をごしごしやったこともあるしね。


          綾ちゃんは保険に入ったからわざとらしく病気になったわけではない。
 保険の待機期間明けに病気になったのは偶然。だが保険に入っていたので安心して
 治療を受けたのは確かだ。


        1月末に請求書を書き上げ保険会社に送ってみた。どきどきわくわく。


               さて、その結果は?


              し、信じられない!



             現在6月上旬に至るまで音沙汰なし。


           もちろん綾ちゃんは書面でもメールでも電話でも催促し続けている。
  綾ちゃんのとった行動は全て契約通りのはず。営業の彼に連絡をとるも
  なしのつぶて。電話に出ない。メールも返事無し。



                 ど、どういうこと????


プレートの名前がよく判らなかった。
だれだろう?



これもきっと若きルビンシュタインさんですね。



2014年6月9日月曜日

プライベート補助保険 ~ 企業加入のメリット

         


    雇用者が職場のプレミアとして補助保険をかけると(企業加入)個人で
  加入する場合より随分お高くなる。今回は月額180ユーロほど。
  カバーする範囲は広くて公的保険の支払い外の全てと医者ではない
  自然治療療法士の分も60%返金対象となるという。


         綾ちゃんが先ずはモニター的に加入。上手くいくようなら将来的に
  他のスタッフに広げていけばよい。



          綾ちゃんが今回関心を寄せたポイントは、企業加入のケースだと
  事前の健康診断の必要がないということだ。



         あ、なあるほど、と綾ちゃんとしては膝を打ちたい気持ちだったんだけどね。



         うちの患者さんでものすごいヘビーな病気持ちなのにプライベート保険加入者が
  いる。先天的心臓疾患の人とか遺伝病の人とか。これらの人々が何故保険に
  加入出来たのか前から不思議だったんだんだ。個人で加入するときには加入j時に
  病気を持っているとダメでアトピーと言っても断られることが多いというのに。



          そうだ。彼らは公務員だ。しかも官僚クラスの。省庁の官僚と言っても
  彼らの給与はそれほど高くない。日本人が想像するような目の玉が飛び出るような
  高給取りとは違う。その代わりこういうところは完備されているという訳。


   例えば心臓疾患の彼などは重度障害者認定を受けている。40歳くらいだが
  血管が既にボロボロで去年の足の怪我が良くならず半年以上出血したまま(?)だ。
  外科で3日に一度テープで止めて包帯を巻き直してもらっているが
  じわじわ滲み出した血で足はいつもべちょべちょ、
  夏の暑い日は凄まじい異臭を放っている。


           我々が彼にたいして行えるのはあくまで補助的治療なのだけど
  こういうケースの患者さんは治療に「終わり」というものがない。


           彼は奇跡的なほど明るく前向きな人でこのゾンビ状態で社会生活も
  日常生活も立派にこなしているらしい。しょっちゅう救急車で救急病院に
  担ぎ込まれながら。



   そう、彼は経済省のお役人なのだ。


        仕事も頑張って病気の治療費も出してもらえる。
  世の多くの重病患者はほとんど財政苦に喘いでいるが中にはこんな風に
  バランスを取ってる人もいる。

           超人的な努力の賜物に違いないが。



いつもお世話になっているスタインウエイハウス
今日はご好意で空いているコンサート会場を
ピアノの練習用に無料で貸してもらえました。
これはミュンヒェン地区の子供で青少年音楽コンクールで
全国大会に行ける子に特別のサービス。



ホロビッツさんや(横向きですまん)




若きルビンシュタインさんの見守る中
一人静かにスタインウエイのコンサートグランドで
練習出来るなんてなんて贅沢。




2014年6月8日日曜日

今度こそ、の試み






             綾ちゃん、早速以前から懇意にしていた二男が加入している保険会社の
    営業担当者に連絡をとった。



                 事情を話すとすぐに契約成立。



      営業の方にはもちろんとてもオイシイ話。綾ちゃんは元々単なる個人客
    (のママ)。月々10ユーロくらいしか払っていないしょぼいお得意さん。
    でもこの3年ほどの成果で人間関係も出来ているし内容的にも大満足してる。


             そうそう。こういうのが信頼を築くまでの時間。しょぼい客が大口に
    いつ変わるか分からないからね。



          『このフラウ ヨシオカは大変よく働いてくれるのでこちらとしては
    とても感謝しています。(うっ!! ど、ドクターあ~!!綾ちゃん、感激い~!!)
    昇給としてのプレミアで補助保険を考えています。』




              ありがたい~!!! そう、以前にも説明したが綾ちゃんはこの2年と2カ月間に
    3回の昇給をしている。ものすごい薄給から始めたのは事実だが
    これは特別なことに違いないし、現在綾ちゃんはこの職種(医療アシスタント)の
    人間としては充分いただいているほうだと思う。大切にしてもらっているし
    こちらもそれに応えなきゃって頑張ってるつもり。ポジテイヴ スパイラル。



           ただ、その3回の昇給は全て最初の一年間のこと。ここ一年以上、
    綾ちゃんの給与に変動はない。別に不満はないけれど、確かに何か
    ご褒美的なものがあるとモテイベーションにもつながる。



                   うん、甘えちゃおうか。





休日のパターンになってきたな。
ピザにビール、それからミステリー

うっ、やめられん。




2014年6月6日金曜日

福利厚生としての補助保険



                  失敗(ていうか今回は不運だな)から次の道を模索。



         綾ちゃんは自分のアイデアをドクターに話してみた。即ちスタッフの福利厚生戦略。
  職場のプレミアとして補助保険加入費を雇用者であるドクターに払ってもらう。
  綾ちゃんたちスタッフは病気の時どうせうちのドクターにしかかからないから
  治療費はドクターに還元される、、、ってどんなもんでしょうね? 


           ドイツ人の平均給与は全体として決して高くない。


           だけど日本人と比べると比較的ゆったりとした生活が送れているのには
  いくつかポイントがあるのだ。



          共働きや有給休暇の数、病欠の扱いなどはよく比較の対象として語られるけれど、
  実は福利厚生面のポイントは意外に盲点で語られることがないと思う。



         ドイツに日本の会社が支店や営業所を置くとき両国の福利厚生に違いがあって
  結果として現地の社員は損をしている、という現実がある。


        たとえば日本だったらボーナスや住宅補助、交通費支給などが挙げられるるけれど
 ドイツでは一部の銀行などが社宅を持っているとはいえ全然例外だし
 ボーナスはほとんど出ない。
 クリスマス金というのがあるにはあるが課税率が膨大だからせいぜい一ヶ月分の
 給与増。年収という観点から見ると日本人の方が明らかに稼いでいると思う。
 通貨の問題があるから統計学的、経済学的な話しじゃなくてあくまでそこに
 住んでいる者としての感覚なんだけどね。

         ドイツの社会はお金以外の部分を充実させて「社員にとって魅力的な」職場を作る
 やり方に長けていると思う。補助保険はその最たる例だ。海外の日本企業は
 日本的な福利面は現地の事情で上手くいかず、さりとてドイツの事情には疎くて
 結果として現地社員は待遇には不満を持つことになる。二つの国のいいとこ取り
 ならぬ、「良いとこ抜き」状態になりがちなんだな。



        中国の職場であるここも全くその例に漏れない。ドクターは節約家でいらっしゃる
 けどきちんと納得すれば必要な出費は惜しまない。




          そして彼は綾ちゃんの案に賛同して下さった。





病院のお魚ちゃんたち、ちょっぴり
メンバーが増えました。


2014年6月5日木曜日

新たな契約





        保険の話題はまだまだ続きがあります。





  あれからロンさんには一度も会わない。もう誰も彼の話題を口にする
 人はいなくなった。ドクター一家はロンさんと懇意にしていた時
 何かの保険に加入したようだったが(補助年金?)それらのケアは
 全てロンさんを通さずにやっている。



  綾ちゃんはかろうじて被害と言えるほどの被害は被らなかったとはいえ      
 どうにもこうにも治まりのつかないものを感じていた。


       ロンさんのことではない。


  毎日、治療の傍ら患者さんの必死の面持ちと
 お金の工面の話に耳を傾けている綾ちゃんとしてはどこかに比較的上手な
 金銭的な解決方法がないものかとつい考えてしまうから自分でモニター的に
 試してみたかったのだ。 
 今回は全てロンさんの責任で何もかもおじゃんになってしまったけれど
 彼の保険会社そのものはきちんとした会社だった。 




  綾ちゃん二男が病気になった時に加入した保険会社とは上手くいっている。
 こっちに「浮気」してみるのはどうだろう?

  いっそのことドクターを巻き込んで • • • 。







ASKAさんの事件は本当に残念です。
綾ちゃんはASKA 独特のメロディーラインと
単純なのに言葉一つ一つの持っているイメージを広げていく
ロマンチックな歌詞が大好きでした。



報道で色々いわれているけれど覚せい剤というのは
とても個人の力で克服出来るものではないそうですね。
Asuka個人の意志が弱かったというより組織に利用されて
食い物にされたんだという印象が強い。逮捕されてかえって
クスリから抜け出すきっかけになって良かったんじゃないかと思う。
頑張って立ち直って欲しい。


名曲がたくさんありますが今日は
「はじまりはいつも雨」







             

2014年6月4日水曜日

ギブアウエイ




                  綾ちゃんは解約した。



         月額50ユーロとちょっと。解約しても一年間は払い続けねばならないので
   600ユーロを軽く越える損になる。このケースなら裁判も辞さない人が
   出てきてもおかしくない。ロンさんはびびりまくりだ。



            でも実は綾ちゃんもうこっそり元をとっていた。



         契約してから三ヶ月、待機期間が終わるとすぐに綾ちゃん、眼科と眼鏡屋に
   飛んでって新しい眼鏡を購入していたのだ。実はうちの病院の入っている建物の
   地階入り口には眼鏡店、最上階の6階は眼科だ。(この眼科体験も特筆モノだった。   またいつか書くね。)眼鏡店の従業員の方が一度お子さんを連れてうちに来た。
   そのご縁で最近彼らと仲良くなったのだ。以前懇意にしていた眼鏡店ほどの
   満足感はないけれど、そこはハートで補ってくれる。


         そして眼鏡の代金総額960ユーロ、フレーム込み。ロンさんの保険で90%返金
   だから充分。明日にでも眼鏡は出来上がる予定だった。


           そう告げるとロンさん心からほっとした様子で、



           『いやあ、ヨシオカさんには善くしてもらったから本当に
    申し訳なくって。そりゃあよかった。
    いやあ、お詫びと言ってはナンなんですけど、
    これヨシオカさん、どうかもらってください。』



     そう言われて受け取ったのは赤ワイン。何とラベルはロンさんのロゴ入り
    こんなの作って得意先へのギブアウエイにしてるんだあ!




     ありがたくいただいて家で飲みました。ブルゴーニュ産。




           縁の切れ目のワイン。写真を撮っとけば良かったな。
          美味でした。


            
            

綾ちゃんは普段めったに赤ワインを飲みません。
でもロンさんワインはとても美味しかった。



2014年6月3日火曜日

自分で自分の職業を貶めてはイカンよ。

  



        『ヨシオカさん、このパッケージだと自然療法家の治療ならカバーされるんです。
   どうか他所の中医学の所へ行ってもう一度治療してもらえませんかね? 
   どうにもヨシオカさんにも元をとってもらわなくっちゃ心苦しくって。』




                    アホか、オマエさんは?



    綾ちゃんはこないだ軽いぎっくり腰で治療を受けたんだ!
  もうすっかり全快しとるわい。
  何で元をとるためだけにわざわざ別の治療所にいかにゃあイカンのだ。



      先日怒鳴り込んできた患者さんはうちからの請求書をロンさんの保険会社
  (本部・払戻担当)に送ったところ、拒否られた。当然怒って営業担当のロンさんに
  電話したところ、青くなったロンさんが苦し紛れに



         『僕のせいじゃない。ちゃんと自分はプライベート医だって言わなかった
    あそこのドクターが悪いんだ。』



 と言ったのだ。



   彼女はそれを真に受けてうちに殴り込みをかけたというわけ。



       もちろんうちの病院は入り口にでかでかと「プライベート医院」と看板
  出してるし請求書など公の文書のロゴにも記載されている。
  法律で定まっているのだ。



    ロンさんご自身の保険は社員用の特別なものでプライベート医も
  払い戻し可だったらしい。それもミスを招いた一因だけど。



           とにかく営業社員が自分の会社の商品を熟知せずに契約させたのは
  大ミステイクだ。
  よくドイツ人は決して「謝らない」国民だというけれど、こういう場合、
  ナニ人でも一緒だな。非を認めると「責任」を取らなければならなくなるので
  お若いロンさんもう必死。自分は悪くない、あの医者が「専門医」みたいな
  ことを仄めかしたんだ、とかうんざりする言い訳を並べ立てた。



         綾ちゃんは元々ドクターがいつもただで治療してくれている。
  今回はせっかく立てた請求書だったけど、無しにしようっておっしゃってる。


         文句を言ってきた中国人の彼女は自払いになってしまうのでドクターが
  少し割引料金にしてあげた。結局ドクターばっかりソンしてる。可哀想に。




                   あ~あ、もう散々!






お友達のあすかさんちのベランダ
しょっちゅう遊びに来る鳥。かわいい。




写真が横ですみません。
まるで置き物のよう。