2016年2月10日水曜日

ファッシングとヴァレンタインデー、個人的追想その二



      北大の彼女はじゃね、と帰ってしまった。ミヒャエルたちは彼女とは
     面識なかったし、彼女はここで何々?っとついてくるような性格では
     なかった。いたってタンパクな娘だったのだ。



      ひえー、ここからは美青年軍団と綾ちゃん一人?ドイツ語オンリー?
     とほほなレベルの綾ちゃんのドイツ語会話力。我ながら独文学専攻の
     看板が恥ずかしい。綾ちゃんはこんなことで恋人ゲットできるとか
     期待するほど(当時は)図々しくなかったし大体、何話したらいいか
     わかんないよー!と、心の中で泣いていた。(←若かったんだなあ。
     今の綾ちゃんとは大違い。あーやだやだ、オバサンって。)



      彼らはおとなしく縮こまっている綾ちゃんと実にスマートに接した。
     コロナ飲む?(実はこの時は初めてコロナビール識った)今日は一人?
     音楽うるさすぎない?自然な流れで綾ちゃんが不快にならないように、
     でも世話を焼きすぎないように気を遣ってくれる。


            


      このメンバーの出自を綾ちゃんは事前に知っていたが3人が3人とも
     いわゆる「良家の子息」で会った。大学教授の息子とかね。花より男子?
     ドイツでは全くもって社会階層がロコツで良いお家の子は絵に描いたように
     お行儀がいい。もちろん例外は沢山ありますよ!でも彼らの紳士ぶりが
     本家本元だというのは綾ちゃんは事前に知っていた。だからこそ彼らと
     行動を共にしたのだからね。


             




      アヤチャン、ちょっと踊らない?初めてでも大丈夫。みんなに合わせて
     適当に動いていればいいだけだから恥ずかしくないよ。
     綾ちゃんはミヒャエルに連れられて何んだか良くわからんが言われた通り
     不恰好に進み出た。うーん、やっぱりラジオ体操の域を出ないな。



         すると程なくお決まりのチークタイムに突入。
     


      綾ちゃんはそんなことさえ分かっていないお子ちゃまだった。



     

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