2016年2月8日月曜日

ヴァレンタインとハロウイーン




      もっと訳がわからないのはハロウインだと思う。



    日本に於けるハロウインの存在意義に至ってはもちろんのことだけれど
   もうこれはこれで仕方ない。
   そのうち日本でもイースターとかやりだすかもしれないな。何でも
   やっちゃれ、、と投げやりな気分にすらなる。オクトーバーフェストだって
   あるしな。日本には。しかも全国どこにでも。





    ドイツではヴァレンタインがゆっくりと浸透して行ったのに比べて
   ハロウインの出現はあまりにも唐突でしかも定着するのが早すぎた。
   ここ10年ほどのことだ。



    ハロウインがドイツの大人たちの目にとても奇妙に映る理由は幾つか
   あげられる。ヴァレンタインがキリスト教由来であるのに対して
   ハロウインはキリスト教と関係ないケルト人の祭りであること。
   ハロウインとほぼ同時期にドイツでは聖マルティン祭というドイツの伝統的な
   行事が秋の収穫祭とカップリングで行われるのが本来の常であるべき
   だということ。ハロウインの内容が要するにドイツではこれからの時期に
   行われるファッシング(=カーニバル、断食祭または謝肉祭)と被って
   いること。仮装など。



         

綾ちゃんの息子たちが幼かった頃聖マルティン祭はとても
重要な秋の行事でした。今はハロウイーンの派手さにに押されて見る影もない。
慈悲深き騎士マルティンを懷う素朴な星祭りです。


要するに外来の祭りであるハロウインはドイツの土地柄や風習とは
なんの関係もないのにもかかわらずそのインパクトに押されて
突然根付いた行事なのである。


これには英語の教科書の影響も多い。


ドイツの子は小学5年生から通常本格的な英語学習が始まる。
綾ちゃんの長男は第1外国語がラテン語の学校だったので6年生から
だったが(二男は違う学校に通っているので5年生から。でもお兄ちゃんと
同じ教科書。)バイエルン州の学校(ギムナジウム)で使用されている教科書は
皆同じで新学期の最初のテーマに「ハロウイーン」が時節柄登場するのだ。



だからドイツの子供たちは10歳以上になるとほぼ全員がハロウインの
なんたるかを知っているし、面白そうだから真似したくなって
トリック オア トリートを唱えて家々を練り歩く。


ドイツに移住したアメリカ人たちが広めたという説もあるみたいだけど
綾ちゃんはやっぱりドイツの英語教育と子供達の役割が大きかったと思うなあ。






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