2016年2月9日火曜日

ファッシングとヴァレンタインデー、個人的追想その一


        今日は薔薇の月曜日、この日にちなんで思い出を一つ、、、



     この話はリアル綾ちゃんのお友達の方なら誰でも一度は聞いたことのある
    話です。またかあっ!はあー(タメイキ)とお思いでしょうがお許しあれ。




     綾ちゃんはドイツ生活初めてのファッシングに生涯忘れ得ぬ出来事を
    経験したんだ。それはね、ドイツの男の子のことが好きになっちゃった
    事件(!)だったんです。



     ドイツに来て初めてのファッシング。でもよくわかんないし出不精の
    綾ちゃんには関係なさそう、と一人でゴロゴロしていたところ留学生
    仲間の先輩からファシングスバルのお誘いがかかった。



     バルっていうと辞書的翻訳語で「舞踏会」の文字がちらつく。そんな
    綾ちゃんに先輩は電話口で「仮装してくるように」とのお達し。仮装??
    仮装ってコミケとかあんなの???できるかー!ととりあえず黒っぽい
    服を選んで金ラメをばらまいてお茶を濁しておいた。
    先輩は、えー?それで仮装のつもりー?と不服げであったがこれ以上は
    どうしようもないのでそのまま決行。



    会場はなんてことない綾ちゃんの学生寮の部屋のほぼ真ん前。




    でもここは実はミュンヘン最大のファッシングスバルの会場であった。
  

         ミュンヘン大学学生寮主催のオリンピア バル。

                       

          ミュンヘン大のHPに載っている写真。こんなの?


    動物とか海賊とか哺乳瓶片手のベビー姿のおっさんとか趣向を凝らした
   仮装の若者が集結。でも何をするというのでもなく巨大な会場でひたすら
   デイスコ風に踊りまくる、という催し物だった。いや、これは綾ちゃんには
   無理でしょう。地味な大学院生だった綾ちゃんにはもうどうしたらいいやら
   さっぱりわからない。踊ったりもできないしね。



    出陣時には交換留学生仲間の国立大学出身の女子大学院生総勢6名(日本の
   宝だぜ)だったはずなんだけど、すぐに半数とはぐれた。畜産大の彼女と
   北大の彼女と3人になって綾ちゃんは内心ものすごく不安だったんだけど
   とりあえずどこかに落ち着こうということになって隅っこに場所をとって
   おしゃべりしていたら、畜産大の娘が「飲み物とってくるねー」と言い置いて
   そのまま帰ってこなかった。



    北大の彼女は綾ちゃんより一段輪をかけて地味で大人しい娘だったんだけど
   やっぱり私はこんなところダメだわ、頭痛いから帰ると言って帰ろうとした。



    綾ちゃんも一緒に帰ろうとしていたんだけど(帰ると言っても同じ建物なんだ)
   思いもかけず知り合いにばったり会った。



    マンモス大学のミュンヘン大のバルで知り合いに会うなんて後から考えたら
   すごい偶然なんだけど、それだけ我々は周囲から浮いていたんだと思う。



     「アヤチャン、ヘイ、アヤチャンジャナイカ。コッチヘオイデ。」



    声をかけてくれたのは西洋史学の大学院生のミヒャエルとその仲間だった。
   彼とは知人の紹介ですでに何度か一緒に行動したことがあった。でもいつもは
   他の友人たちと一緒でちゃんとお話ししたことはない。ものすごく背が高くって
   青い目金髪、知的で礼儀正しくって、でもイマドキの男の子。何より魅力的なのは
   日本語ができることだった。彼は某日本企業のドイツ支社副社長の子息で
   幼少期を東京で過ごしたという帰国子女。
   

    もう、これらの条件を聞いただけでもずっとーんと恋に陥ってしまいそうな
   ときめきを予感しちゃうでしょう?若かりし綾ちゃんもちょっぴり憧れちゃったり
   していたわけです。





   

0 件のコメント:

コメントを投稿