2016年2月15日月曜日

綾ちゃんの恋愛ドイツ語学習法



    綾ちゃんがその時具体的に行っていたドイツ語勉強法とは、、、




    延々とアタマの中でドイツ語作文の勉強をしていた、の一言に尽きます。
   パターンをシュミレーションしながら、、、。



    洗脳されたアタマで綾ちゃんはひたすら成功体験のみを思い浮かべていた。
   すなわち、、、




    「フラれる」パターンは綾ちゃんの頭にはなかった。だってフラれた場合、
    それきりドイツ語を使わねばならないシュチュエーションは無くなるわけ
    だから。問題はうまくいってしまった場合なのだ。そしたら綾ちゃんは
    それ以後彼と延々とドイツ語で話をしなければならないではないか!



    彼が日本語を解する男だったとはいえ、日本語で彼と会話をするのは
   綾ちゃん沽券にかかわると思っていた。彼だってそこまで深い話が
   日本語でできるわけではない。ノージャパニーズで彼の懐に入っていかねば!
   となぜか思い定めていた。



    ドイツ人の男性と一時間、普通に(日本人の友達とダベるように)喋れる
   だろうか?どんな話題で?スポーツ?いや、綾ちゃん、スポーツはダメ。
   サッカーもさっぱりだし。政治?経済?文化?音楽?生活?
   よく考えたら日本人男性とだって大して話したりしてるわけじゃない。
   と、とにかく話題を作らなくっちゃ、共通の友人の話題とか、こないだの
   ファッシングスバルのこととか、、、。ドイツの印象だとか、こっちで
   驚いたことだとか、、、。




    それから彼のこと。私はどれだけ彼のことを識っているんだっけ。彼が
   国費奨学生でものすごいエリートだっていうことは知っている。ドイツ人の
   学生同士でこの間時事問題について延々とデイベートしている場面は見ていた。
   中東問題について。噂で聞いただけだけど、以前、黒人の彼女がいたって。
   そのことで揶揄してる仲間がいて「僕は肌の色でパートナーを決めたり
   しない」って怒っていたこと。彼がそんなこんなことについてどんな風に
   考えているのか感じているのか理解してあげなくっちゃ。



    ネットも無かった頃のこと。シュミレーションでこの場面で日本語だったら
   こんな風に返すんだけどって表現を和独辞典で調べたり朝から晩まで
   やっていた。勉強してるなんて意識はなかった。ただ頭の中でどうしても
   いろんなシチュエーションが頭をよぎってしまって、しまった!この質問には
   ドイツ語でどう答えたらいいかわからない!ちょっと今のうちに(ズルしてる
   感じ)調べておいちゃえ!とかいうカンジ。夜、寝床に入ってからもずっと
   昼間考えたシナリオを復習して夢の中でも暗唱していて朝目覚める時にはっ!
   ちゃんと答えられた!(答えられなかった!)って飛び起きたりしていた。




    10日間、朝から晩まで夢の中でまでひたすら独作文の練習をしていた。
    


        勉強しているなんて一瞬だって思っていなかった。 





             

         全然本文と関係ありません。綾ちゃんパパが福岡宗像大社
        短歌大会で最高賞に当たる県知事賞を受賞して毎日新聞に
        写真付きで載りました。綾ちゃんを文学と言語芸術の道に導いて
        くれたのはただただこのパパの存在のおかげです。









0 件のコメント:

コメントを投稿