アイスハイリゲ(Eisheilige=氷の聖者)とシャフスケルテ(Schafskälte
=羊の寒さ)。
綾ちゃんはこのどちらの単語も病院でお勤めを始めるまで知りませんでした。
というか、この二つの単語は綾ちゃんが今の職場でお勤めを始めてから
最初に覚えた単語です。
毎日毎日患者さんと対面でお茶を飲んでお話をしなければいけなくて、
初対面の人たちといきなりお話をするわけですから何を話したらいいのか
わからなくておろおろしていました。必ず最初にするのはお天気の話。
綾ちゃんがお勤めを始めたのは3月の最終週で春の初め。すぐに
イースターがやってきて今の時期の聖体祭まで祭日の多いドイツ。
それが結構良い休憩になって慣れない環境に馴染んでいくのに良い
季節だったのを思い出します。
ドイツのお天気は暖かくなってきても大体4月には一度どか雪が降るし
(今年のはすごかったよね)日本の三寒四温なんていう優しいものじゃあなくって
激しく行きつ戻りつある日あっという間に季節が変わったりする。
4月も5月も良い陽気になったかと思うとひややーっといきなり冷えたり
するから油断がならない。
うちの病院の患者さんはお年寄りが多いから庭仕事下手で右も左もわからない
綾ちゃんはよく植物のことを習ったりするんだ。でね、皆が口を揃えて言うのが
この二つの単語。アイスハイリゲとシャフスケルテをくぐり抜けるまでは
植え替えはしちゃだめよってね。
お花、見るのは好きでも手入れは苦手
まめに働くのが性に合わなくて失格です。
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