そして翌日からロンさんの治療が始まった。
去年の春の出来事だったから丁度花粉症の頃だったんだな。
かなり熱心に通って来て指圧に鍼、お灸のフルコースで帰りに必ず
ご飯を食べて帰っていった。
彼は喘息かと思われるほどひどい咳込み方だったがこれは毎年
この時期限定の発作でなんと花粉症とのこと。実は自然療法的には
両者に大差ないんだけどね。
32歳のロンさん。筋肉質で男前。例えるなら数年前にお亡くなりになった
韓流のパク ヨンハさん?上腕部に小さく龍の彫り物がオサレ。
「辰年なんですかあ~?」とマヌケな質問をする綾ちゃんににっこり
白い歯を覗かせながら「いえ、そういう訳では。」なあんて答える辺りが
またいい男っ振り。どうでもいいけど綾ちゃんの好みのタイプとは
少し違うけど(綾ちゃんはねえ、例えばあ、藤木直人さんとかあ、ホント、
どうでもいいわ)。
そして綾ちゃんは気が付いていた。
ロンさんの予約が入っている日のうちのお昼ご飯は必ず豪勢なものになる。
鯛の清蒸とか豚の角煮に焼餃子や肉まんがついてホテルバイキングのごとく
大皿で振る舞われる。
明らかにドクターの奥様やドクターの従姉妹もウキウキ彼にほだされて
明らかにドクターの奥様やドクターの従姉妹もウキウキ彼にほだされて
舞い上がっているようだった。(くどいしどうでもいいが綾ちゃんは
微妙にタイプではなかったので、さほど彼に夢中になったりはしていなかった。
綾ちゃんが中国語が出来ないのでみんなとの会話に入っていけなかったのも
この件に関して少しだけ醒めていた理由かもしれない。)
話を聞けばロンさんは小さい頃ご両親と共に中国から移住してきて
こちらの学校を卒業後保険会社に就職。既婚者だが奥さんはドイツ人で
キャリアウーマン。夫婦仲は良いが奥様が忙しくドイツ人だからほとんど
料理をしてくれないのがタマに傷、ということであった。なるほど。
わしらの息子ほどのカンジでもありなんだかオバさん連としては
ちやほやしてあげたい「年下のオトコの子」だったわけ。
日曜日の早朝にお散歩
近所にこんな立派な黄色の藤の木が満開でした。
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