2014年5月8日木曜日

転換点


            ネットで漢方治療による成功例を検索してみると結構ヒットする。
   漢方薬も患者さんの「証」に合致すれば劇的な回復が望めるし鍼、指圧もイケる。   ただ、それなりに時間はかかる。改善の兆しまで最低三ヶ月は みるべきだし
   再発率も高いからアフターケアも重要、というのがだいたいの心構え。
   だからとにかく信じて頑張るしかない。



    心細くてたまらないバーデさんは綾ちゃんに会う度に、



      『治るのよね。これで間違っていないのよね。大丈夫よね。』




    と繰り返す。綾ちゃんはただうなずき返す。  


     週末開けて月曜日などは大抵ものすごく具合が悪くていらっしゃる。
    二ヶ月目が過ぎた頃、しびれを切らしたご主人がバーデさんに
    入院治療を奨めたらしい。それでますますふさぎ込んだという訳だ。
    確かに、毎朝自殺騒ぎを起こされては家族も持たない。
    通常ならばとっくの昔に入院してしかるべきなのだ。



      『私は知っているわ。入院病棟がどんなものなのか。
      どんな人がそこに入れられるのか。イヤよ、イヤ。
      ヨシオカさん、助けて。』




       ああ、お可哀想に。でも、もしかして、ご主人がそうおっしゃったのは
     それだけが理由ではないんじゃないだろうか?入院の話題を出すということは
     うちでの治療を打ち切ることを意味している。即ち • • • ? 





今日、帰宅を急ぐ綾ちゃんの目を釘付けにしたポスター。
思わず二度見して写真まで撮ってしまった。
このKIMONOルックで闊歩するドイツ人が街にわんさかあふれたら?

絶対間違ってる〜!!



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