バーデさんの治療は週三回になった。
通常ならすでにものすごい熱心なペースと言える。が、「毎日」からの
ペースダウンだからそこには何かウラがあるように思える。彼女はうちに
来るのだけが唯一の心の支えかつ希望の光な訳だし。
ドクターの奥様『今、保険会社ともめてるみたい。』
やっぱり。ヤバいな。
確かにわれわれ治療チームの側から見てもバーデさんの症状に改善の兆しは
見えていない。だがこれは本当に良くあることで明日、明後日にも変化が
起こるやも知れないのだ。
真っ黒な雷雲のただ中を突き進んでいく飛行機のようなものだ。
方位針の計測に誤りは無い。絶対。でも説得力には欠けるよね、ハタから
見ると、やっぱり。
ふと気がつくと突然晴れ渡る雲間が見える、そんな瞬間が今にも
来るかもしれない。私はそう思っているのだけれど。
これまでの経験から、こういう、「ヤバそうな」影がちらりと見え始めると
事態が崩れるのは早い。彼女の症状に光が射すかどうか、時間がない。
そしてその日が来てしまったのだ。
そしてその日が来てしまったのだ。
小さい点々に見えるけどチューリップ畑
セルフで摘んでお金を箱に入れるほのぼのとしたお会計
うちのすぐ近所です。
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