2013年8月1日木曜日

ベルヒ先生〜すべての始まり〜



     ベルヒ先生(仮名)がいらっしゃた。しかもゲリラ的に。



 ベルヒ先生というのは二男の歌の先生だ。そして今となっては私の恩人となって
しまった。なぜって彼こそが私にうちのドクターを紹介してくださった人物だからだ。
もう、あれから何年経つのだろう。4年か、それ以上かしら?





         私たちは途方に暮れていた。




 二男が原因不明の腹痛を訴え始めてからというものありとあらゆる手段を試しては
落胆の日々を過ごしていたからだ。
小児科のお医者さんでは全く異常なし、子供に良くある神経性のものと言われ
学校も転校させたし食べ物や環境にも気を使った。私自身がホメオパシーを専門として
いるのでこれもあれこれ試してみた。自然療法で思いつく限りのことは行った。
漢方も頭の隅にあったがミュンヒェン一の名医と呼ばれる人に(ドイツ一ともいわれる
誉れ高いプロフェッサー)失望させられていた矢先だったので(この話はまたいつか
書きます。)全く気が進まなかった。あんなんで名医中の名医なら漢方医はドイツでは
全員失格だ、とはっきり感じていたからだ。そう、私は医者選びには大変厳しい。



 そうこうする間にも子供は毎日七転八倒の苦痛を訴え、毎回嘔吐し続けた。医学的に
何の病変も無くただ精神的な問題であるのなら、最大の原因は母親である自分のせいなのかと苦しみもしたし迷いの連続の日々を送った。3ヶ月ほどほとんど学校に行けない
状態が続きもはや勉強どころではなくなった。学年は一年遅らせることにした。こちらではさして珍しいことではない。勉強は身体が治ってからゆっくり取り戻せばいい。
当時9歳の彼は身長142㎝、体重は28㎏にまで落ちていた。もともと小さい子だったが、これは明らかに異常だった。




 テルツ少年合唱団の団員だった息子は当時週に3回、歌のレッスンに通っていた。
週に2回の個人レッスンと週に一度の全体練習。そして彼の個人レッスンのトレーナーが
冒頭で紹介したベルヒ先生だったのだ。




             




 
                             


                                      懐かしい映像
       2010年11月05日 ベルヒ先生(仮名だけど本人)指揮
           うちの二男は最前列左から3晩目の日本人




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