その二日後日曜日。今日は二男の本番日。結局我々は仲間のご家族の車で
送ってもらえることになった。ラッキー!
金曜日(長男)は悲惨だったんだ。列車で一時間半、そのあと徒歩で三十分、
受付を済ませたら別の会場まで走って二十分、階段を駆け上がって即、
指ならし開始だったからね。
カルテットは一人でも欠けたらおしまい。だから万が一にもうちの子が
遅刻することがないように気を遣って下さる。体調管理も時間感覚も大切なお仕事。 こういう基本的な事柄も音楽を通じて教えることができるね。
他のメンバーの親御さんは皆さん(パパもママも)学校の先生。うちも
(今となっては)学校の先生(?なんかちょっとビミョーだけど)だから似たような環境と
いえるのかな?とにかく彼らは超真面目な人々だ。ドイツ人は時間に几帳面な人が
多いけど彼らもとにかくぎりぎりというのを嫌ってたっぷり時間に余裕を取り
たがる。ドイツ語でユーバーピュンクトリッヒ(überpünktlich )っていうやつだな。
すごく偉いと思う。
受付開始45分前に到着しちゃって寒い思いしちゃったけどお陰で本番まで
もうひとふんばり出来た。さて、本番は ・ ・ ・?
なんとここでも審査員は知り合いだった。これは本当に個人的なお知り合いの 方でオペラ座のコントラバスの方。奥様(ヴァイオリンの先生)が日本人で一緒に
原発情報の交換をしてたりする方だ。実は二男のチェロの先生が今回の審査員を
頼まれたらしいのだけれど「今回は自分の生徒が出場するから」といってお
断りになったと話してらした。ううん、それで今度はそっちに話が行ったか。
世界は狭い。
さて、本番は ??
あれれどうしちゃったのかな?女の子たちの調子が良くないぞ?
第一ヴァイオリンの子は普段ならもっと上品で輝くような音を出せる子なのに
音がくすんで聞こえるし、ヴィオラの子は緊張のあまりかすかだが音が震えて
聴こえる。こういう時のど根性は男の方があるってことか?いやまさか、
第一ヴァイオリンの子は昨年のソロ部門で全国大会二位の腕前なのに。
ともかくミスらしいミスはなくなんとか演奏を終えて拍手に包まれた。
女の子たちはそれぞれ親御さんの所へたどり着き、「ママあ!もう、私、最低!」
と泣き出さんばかりだったがアンサンブルの先生が「大丈夫、とっても素晴らし
かったわよ」っておっしゃってくださった。
綾ちゃんが アイコンタクトで知り合いの審査員の方にご挨拶すると、
彼はにっこり笑ってボードで他の人に見られないように下向きに「グッド」
サインを出した。え?それって「最低」って意味!???「大丈夫」ってこと??
それじゃあわからんじゃないか。
まあいいや。今日中に結果は出る。それまでゆっくり他の子達の演奏でも
聴いて回ろうっと。
会場でカルテットの四人で記念撮影
バイエルン放送局の放送車とともに
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