2014年4月6日日曜日

男と男の物語 十七





              あるスペイン人の女性がロンドンに移住を希望していた。
     が、イギリス外人局はヴィザ申請に厳しい。当時EU以前のヨーロッパで
   (いずれにせよイギリスはEUじゃないし)無職の外国人が滞在許可を得る方法は
   結婚以外にない。かくして彼女は偽装結婚の相手を探していた。



    その女性とTさんがどのようにして出会ったのかは我々の知る由もないことだ。
   がこの結婚はTさんにとってもメリットがあった。
   即ちホモセクシュアルの隠れ蓑に出来るということだ。
   かくしてTさんはそのスペイン人の女性と入籍、住所登録を同じ場所にして
   すぐにドイツへ出国、ただちに離婚。同時期にドイツで職を得たバースと
   フランクフルトにて夢の新生活を開始した、ということらしい。



        すごすぎてついていけない人生だ。


     だけど彼のヨーロッパ生活は常に不幸につきまとわれた。



昨日列車に乗ったら標識が可哀想なことになっていた。
本来車窓から身を乗り出さないこと(左)
窓からゴミを放り投げないこと(右)のマークのはず。
ヒトは滑って転びビンは入れ物(?)の中で転がっている。



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