2019年10月20日日曜日

オル窓の舞台、レーゲンスブルク

     ドイツに来たら必ず訪れて欲しい街は数多い。中でもここは特別。



     少女漫画の古典名作、オルフェウスの窓の舞台、レーゲンスブルクだ。

               


         恋に憧れるお年頃のくみちゃんがハマりまくっていた。
      (私が読んだのはドイツに来て何年も経ってから。2000年過ぎてた!
          なぜこの超名作をあの頃読まなかったのだろう!)


           時は日露戦争前夜のドイツ、レーゲンスブルク。
      ここの寄宿制音楽学校(トウルン ウント タクシス公居がモデル)にある
          悲恋伝説の「オルフェウスの窓」で3人の男女が出逢う。

            
伝説の窓


      遺産相続の犠牲となり男性の振りをする運命に悩む美女、ユリウス。
       彼女を狂おしく想いながら貧困に喘ぐ天才ピアニスト、イザーク。
      ユリウスへの愛を心に秘めロシア革命に突き進む潜伏貴族クラウス。

         3人の青春を育むレーゲンスブルク(第一部)、
         第二部の舞台はウイーンへ。イザークのピアニスト生涯、
         第三部セント ペテルブルクのロシア革命、
        そして嵐過ぎ去りし後のレーゲンスブルク再び(第四部)。

            全ての運命が悲劇の終末を迎える。(ネタバレ?すまん!)

            中でも第一部レーゲンスブルク編は圧巻!


    ユリウスが女性であったと識った時にイザークが感じる運命の調べ。
    
    ケプラー記念碑でイザークがレーゲンスブルク楽団と演奏した「皇帝」。

    血の繋がらぬ妹フリーデリケの兄への秘恋と献身ゆえの死。

    ユリウスの母とかつての恋人ヴィルクリヒの再会そして悲劇の選択。
    
    殺人にまで至る狂気の遺産相続の果てにユリウスの出した決意。
    
   
    どのエピソードを採っても震えが来るほど感動的!そして誰もが「愛」を
    胸に秘めている。その「愛」ゆえに道を誤ったり不思議な力を漲らせたり、、
 しかし至るところに散りばめられるあらゆる種類の恋愛がどれ一つとして実らない。

    ギリシア悲劇すら彷彿とさせる悲恋というものをどこまでも掘り下げた作品。


    しかし絶望の果てにユリウスは己の「愛」だけを頼りにロシアへ旅立つ。




             あああーん!やはり少女漫画決定版!!

                 不朽の名作ですう!!





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