2014年8月8日金曜日

ありがたい「痛み」

        


           症状はありがたい。



           症状があるから私たちは身体の不調に気付くことができるのだ。



          身体が痛むからといって痛み止めの薬を飲むのは、例えば家が火事に
   なって警報器のアラームがわんわん鳴っているのに火を消し止めようと
   しないでアラームの方をぶち壊して「ああ、もう大丈夫」なんて言ってる
   ようなものなんだ。この例えは由井寅子さんの著書の受け売りだけどね。



             そうは言っても耐え難いのが痛み。




              漢方・中医学では「痛み」治療としては鍼やらお灸、漢方薬と
   スタンダードにあの手この手あるんだけど、正直、毎日苦戦を
   強いられている。



    シビアな患者さんが多くって。



            今、うちに毎日のように通いつめてらっしゃるおじいさんは眼底出血で
   頭の奥に血腫があり、その圧迫痛で割れるように頭が痛む。医学ではもはや
   手の施しようが無い状態。手術をしようにも位置が悪すぎる。寝ても覚めても
   割れるように頭が痛む。既にモルヒネ以外に頼る手段がなく「窓から飛び降り
   自殺したくなる」レベルということだ。



          もう、そばで見ているこちらも心が痛む。原因が明快でさらに取り除く
   可能性が無い。もはや「ありがたい」などと悠長なことを言ってられない。






バイエルン州政府


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