2013年3月1日金曜日

プロフェッサーのお友達 ⑨



        『ねえ、あのリルケは誰の発案だったの?
        ほら、ラルフ君のお誕生日に贈った本のことだけど。
        中国医学の病院にポンと置かれた一冊のリルケが
        ひときわ印象的だったのよね。』



 クリングさんの質問に答えて私は昔自分がドイツ文学をやっていた事、
ゲーテからカロッサ(20世紀ドイツの作家)に至るロマンティックの系譜に
当時興味があった事などをつらつらと話した。


        『ねえ、じゃあ、ゲーテのファウストの中で
        一番印象的な文句を言ってみて。』


 困ったな。じゃ、うちの主人が座右の銘にしているやつにするか。
ちょっとありきたりっぽいけど。でも大切なテーマだからね。
    

      絶えず努力して励むものを、われらは救うことができる
                      Wer immer strebend sich bemüht, den können wir erlösen“ 




そうそう、これは天使が歌うとこなんだよね。ううん、なんだかうっとり。






 クリングさんとはもう、何十年も昔から色んな話をして来たかのように

気が合った。こういうのをシンパシーっていうんだろうな。


(つづく)







          今日、また人にいえない失敗しちゃいました。

         お昼休みの直後、患者さんにお灸してたら突然睡魔が • •
         眠ると危ない!(火を扱ってるからね)
         慌てて紅花油(タイガーバームよりもっと効く)をうなじに
         塗ろうとしたら頭からかぶってしまった。真っ赤っかで
         べとべと、お肌は火傷のようにひりひり。高価なものなので
         大切に使うようにいわれてるんだけどね。ごめんなさい。



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