2013年4月19日金曜日

南の島から来た彼女  ④




   やったら話し好きでネアカな彼女。おしゃべり好きって言うのはキーワードだな。
  仲良しになるためのね。私はあまり自分から相手のプライベートに突っ込んだり
  しない方だからね。
  それにしても彼女は極端で、黙っているという事が出来ない。


   全く何も知らない南の島の話をたくさん聞く。ご主人とヴァカンスに出かけて
  そのまま惚れ込んでしまって住み始めてはや8年。貨幣価値が全然違うから
  彼女の月収が日本円で約5千円くらいだという話だとか、近所に怪しげな
  鍼灸院があって鍼に通ってみたかったけれどどうしてもコスタリカでは勇気が
  出なかったとか。でも彼女と一番気があったのは彼女はドイツ人であって
  もはやドイツ人のメンタリティーを持たず、かといって南の島の人々のような
  あまりにのんびりとした気質には今更なれない、といった海外に長く暮らす者
  独特のジレンマを我々と同様抱えている事だった。



   彼女は治療が終わると部屋をきれいに片付けてから出て来る。その片付け方が
  ハンパではなく、元々の私のベットメーキングよりずっときれいなのだ。
  ベットのカバーや毛布などのしわ一つ一つが丁寧に伸ばされていて、さすが
  ペンションのオーナー、仕事が違うねえと思わせる。



  (つづく)



          幻の鳥ケツアール。コスタリカは自然の宝庫。

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