2013年7月10日水曜日

ドクターの負傷  ⑪



私   『いかがですか、足のお具合は?』


ドクター『残念ながら良くなくってね。どうも少し腫れてきたようだ。』



 ほうらね。治療のあと無茶するから。まあ、今はあんまり時間もないからまずは
今日の手当を始めましょう。と、いうことでほぼ昨日と同じ流れ。ぎゅうぎゅう指圧して
私が(!)鍼を刺してそのあとダブルのお灸。今日は先生、私のために赤ボールペン
(おいおい!)で鍼を刺す場所にマーキングしてきてくれた。でも嫌なものは嫌なん
だけどね。お灸を始めたところで9時の患者さんがやって来たのでドクターの処置は
従姉妹さんに代わってもらって私は患者さんのケア。それが済むと車椅子もどきを
押してドクターのアシスト。


 ふええ。瞬く間に時は過ぎて一日の労働時間は終わった。


 私は火曜日は歯医者の予約があってすぐに出なきゃいけない。奥様は朝、一旦、ご自宅に引き上げちゃったし従姉妹さんは帰国が近いとあってお土産を買いに出かけた。どっちにしても彼女はドイツ語全然出来ないから戦力にならないんだけど、でも先生の介抱くらいは出来るはずだったのに。いいのかなあ、あんな状態の先生を一人残して私が帰っちゃって。


    『大丈夫、大丈夫。治療してもらったらすごく良くなったから。』


 う〜ん、昨日も同じこと言ってたぞ。で、あんまり気になったので歯医者の帰りに
(っていうか歯医者はお向かい。お医者さんばかりのビルだからね。何かと便利。)
病院に寄ってみた。ドアを開けると奥様がのんきにごはん(お昼ごはん?夜ごはん?)を
食べてる最中だった。


奥様  『あら、吉岡さん、どうしたの?』


私   『先生が心配で戻ってきちゃったんです。大丈夫ですか?お一人で?』


奥様  『なんか、治療のあとすごく良くなったって言って一人で大丈夫って
    はりきって働いてるわよ。』


 ほほう。それにしても二度目の治療で回復というのも早すぎる気がするが。とにかく
先生を心配しているのは私一人だということが判明してなんだかどっちらけてしまった。
そしてすぐ大人しく家に帰りました。


(つづく)


          

洪水あとの我が家周辺は裏の草地が一時沼と化して
結果、蚊が大量発生しています。
今年の夏は日本よりもひどく蚊に刺されまくっている私です。



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