2012年11月13日火曜日

人と人との関係性  ②




 わたしはこの10年以上医学の勉強とホメオパシーの勉強を
してきた。漢方にはほとんど興味がなかった。実は今も、ホメオパシー
は色々な意味で最も素晴らしい療法ではないかと思っている。



 医療というのはどんな種類のものでも一つ一つが固有の哲学を持っている。
だから何が上で何が下ということは決してないというのが私の信条だ。
西洋医学が主で自然療法が補助だなんてナンセンスだ。
それぞれにテリトリーがある。それだけだ。(故に私は統合医学のたぐいの
ものは好きではない。はっきり別々にすべきだと思っている。)
漢方には漢方の素晴らしさがあってホメオパシーにはホメオパシーにしか
出来ないことがある。


 それでもホメオパシーは私を惹き付ける。とにかく理論が素晴らしく
隙がない。人間観察をすることで自然との合一への道を探る。ホメオパシーの
セッションはミステリー小説を読み解いていくような論理力と推理力、
そして直感が試される、ぞくぞくする体験だ。




 • • • • • で、私って何で今、東洋医学の病院で働いているの?
私と先生との出会いについてはまたそのうち書く機会もあると思うけど、
まあ要するに「成り行き」だ。
病院で働く毎日は楽しい。中国医学は難しいけれど勉強のしがいもあるし、
何より「現場」で「実地の」体験がてんこもりでわくわくする。





        「ねえ、そんなことでいいの?」


 そんな声が聞こえないこともない。私はホメオパシーをやるために
あんなに苦労してお金もつぎ込んで学校に行ったりセミナーを受けまくっていた。
いっぱい本も読んだ。あなたはホメオパスになるためにずっと勉強して来たん
じゃなかったの?




 なんと、そのジレンマが、自分でも解けなかったこだわりと言う名の
結び目が今日、すっと解けたのだ。


 きっかけは「眼鏡屋事件」。




 あの節約家の私が9万円相当のレンズを買ったのも、お取り置きの
眼鏡を放棄したのももうあそこに二度と行かないのも、ただただ
私がデルシュさんに惚れ込んだという、それだけの結果なのだ。




 人というものはそういうものだ。私にとって、うちの先生と私の
間に築いた関係性は、私の10年間の夢と目的を一時棚上げにさせるほどの
影響力があったのだ。(私はそんなことに影響されるような人間では
ないとなぜか信じていた。安売り眼鏡しか買わないつもりだった時の
ように。)



 それにはたと気付いて愕然とした。
私もずっとここで働くのか、どんな方向に行くのか自分でも
よくわからないのだけれど、今日、改めて学んだことがあるということだ。
「人と人との関係性」の威力というものを。



 私自身も他人にどんな影響を与えてしまうかわからないのだから
これから出会う人ひとりひとりとのご縁を大切にしていかねばならないんだ、
改めてそう思った。

 一期一会、だねえ。







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