2012年11月4日日曜日

メルヘンおはさん ②



先生『パンツエルさんの治療をするから吉岡さん4号室で指圧を始めて。』




そういわれてパンツエルさんの部屋へ。嫌だなあ、どんな話をすればいいんだろう。
それともまるまるだんまりかな?それもいいか?



 足のマッサージを始めた。パンツエルさん、結構気持ちよくなって来た様子。


パンツエルさん『アナタハドイツニキテナンネンニナリマスカ?』
私(日本語で)『ええ〜?日本語お出来になるんですか?』
パンツエルさん『ズットマエ、ニホンニスンデイマシタ。デモモウ、
       ワスレテシマイマシタ。』
私      『すごいです〜!どちらにお住まい、えっと、
       どこに住んでいたんですか?』
パンツエルさん 『ロッポンギノアメリカタイシカンデ3ネンハタラキマシタ。
       イエハスグチカクデシタ。』





 さっきは私が日本人だと聞いても日本語なんておくびにもださなかったくせに。
ううん、だいぶリラックスして来たね。




 それからマッサージの間彼女の日本にいた頃の話を日本語で会話。
面白いものでドイツ語だととてつもなく高圧的でいじわるなおばさんに
見えたこの人は片言の日本語(とはいってもかなりウマイ!)
だと清楚で可愛らしい乙女に見えるのだ。



私(日本語)『さあ、マッサージはおしまい。ドクターがいらして
      鍼をうってくださいますからね。』
パンツエルさん『オネガイ、ココニイテ。ワタシノテンシサン。
       ワタシハハリガコワイ。ワタシノテヲニギッテ。』




   はああ〜?天使?鍼が怖い???


私     『わかりました。すぐ来ます。』




 私、急いで先生の部屋をノック。『あの〜、パンツエルさん、マッサージ終わりました。それから鍼のとき私に同席してほしいそうなんですけど〜。』





 先生はにこにこ笑って『そうそう、彼女は先端恐怖症(!)なんだ。手を握って何か気を紛らわしてあげなさい。』(先端恐怖症の人が鍼なんてうちに来ないでください!!)




 またあ、先生は時折とっても気軽に私にとてつもなく無理難題を要求する。
もうヤケクソだ。歌でも唄うか?ん???
そうか、だって日本語わかるんだもんね。それもありか?



 さて、結局私はパンツエルさんに何をしたでしょう?
続きは明日のお楽しみ。










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