2016年4月11日月曜日

ドイツの教育における親称・敬称(綾ちゃんドイツ語講座)




      ドイツ人の子供は、というと当然ドウーの社会の中で育まれる。


     生まれたときからドウー。母親に対してもドウー。日本だとママ、とか
    お母さんだとか言う単語を二人称の代わりにしてしまうがこちらでは
    そうでもない。ママ、と呼びかけて二度目からはドウーというケースも多い。
    ママの方では一人称をママで代用することも多いが別にイッヒ(私)でも
    どうってことない。


     子供が幼稚園に入ると幼稚園の先生はまず母親の代理的存在だからやはり
    ドウー。先生のことを苗字で呼ぶケースもあるけれど(決めるのは先生ご本人)
    呼びかけるのはドウー。子供はそれしか知らないし、わざわざ教えるほどの
    ことでもない。子供が体験しなくてはならないことはその他にもたくさんある。



     さて小学校にお入学。ここでもドウーは未だ引きずる。先生は自分のことを
    必ず苗字で呼ばせる。綾ちゃんはドイツの学習指導要領に精通している
    わけではないがどこのクラスでも同じようであったのでおそらくきちんと
    ラインが決まっているのだと思う。最初は幼稚園の延長のような内容が続くので
    (日本のようにひらがな、カタカナ、漢字、計算であっぷあっぷ言うことは
    ない)互いのコミュニケーションもドウー以外はありえない。



     そして少しずつませた女の子なんかが先生に対して自主的に敬称ズイーを
    使い始めたりしてちゃんぽん状態が続く。5年生で上級学校に入ると
    (綾ちゃんは自分の息子たちの経験からギムナジウムと呼ばれる8年生学校
    しかわからないが)生徒から先生に対してはズイー、先生から生徒に対しては
    ドウーというパラレルな特殊環境となる。実はこのパラレルは意外にあちこちで
    見られる。ちなみに綾ちゃんとドクターもしばしばこの状態だ。
    綾ちゃんはFr.YOSHIOKAが難しいという患者さんの要望に応えて最近名札を
    AYAKOに変えた。右上に小さくYoshiokaと入れてはいるが。
    人間関係に明らかな上下関係がある場合、このパラレルは自然に起こるみたい。



     そしてドイツにおける義務教育の最終学年の10年生になった時、教科書の
    表記は全てズイーに変わるのだ。この問題を解け、から解いて下さい、的に。
    それに対応して10年生以上の教師はすべからず生徒に対して敬称ズイーを
    使用する。これで「対等」だ。教師はここで生徒たちを「大人」として
    扱うのだ。もちろん、学校内でこの関係が変わることはないから、途中で
    ドウーに変えようなんていう動議は起こらない。生徒間は常にドウー、
    先生と生徒はズイーとなる。



        



       今年の初!アスパラガス!今年は早〜い!しかも甘みがあって
      美味!当たり年というやつですな。イチゴはまだお高いけど。
      多分急に暖かくなったり冷えたりという今の気候がアスパラに
      とってはいいんじゃないのかな?アスパラにはしのごの言わず
      バター醤油が一番合います!  

 



         

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