2013年5月30日木曜日

パンツは語る  ③



 今日、Aさんという20歳代の患者さんが来た。人工透析を受けている深刻なケースで
我々は彼女のはかない美しさに胸を打たれる事がある。ドイツ人の女の子は皆、
おしなべて可愛い。何で30歳過ぎたらああなっちゃうんだろうって思うけれど、まあ、
それはさておき、このAさんもため息がでるほど綺麗で魅力的な女の子だ。
ぱっちりとして大きなお目め。茶色くってまつげが長〜い。色白で鼻筋がとおっていて、ふっと横を向く仕草なんか憂いがこもっている、こんな子に見つめられたら喜んで命を
投げ出す若者が続出するんじゃないかと(アタマ古すぎ?)心配になっちゃうくらいだ。



 そしてこの年代の女の子の下着はとっても品がいい。センスが良くってこってり(?)
してないし、その子の心持ちそのままな雰囲気が伝わって来る。うちは完全予約制だから
患者さんは「見られる事を前提で」下着を選んでいるはずだ。ドクターは男だしね。
(どーでもいいけど、うちの主人なんかは私が病気のときは男性の医者に行くのを
嫌がるもんね。)まず、100%若い女性は見られても恥ずかしくないような、でも
ちょっぴりおしゃれでキュートな下着を身に着けている。明るい格子縞だったり
ちょっぴりフリルがついてたりさりげなくおリボンで飾ってあったりね。



 えへへ、ごめんね。こんなところで暴露しちゃって。名前出してないから許してね。
Aちゃん今日はこざっぱりしたTシャツにジーンズという出で立ちで現れて服を脱いだら
ピンク地にグレーのフリルの下着。いいなあ、この色使い。


 清潔だけど地味な格好をしている彼女はしかし心の奥は少女らしい夢溢れる情景で
満たされているんだねって思って切なくなった。こんなにうら若きみそらで透析の日々は想像を絶する辛さに違いない。


(つづく)



               
      

            

                         Clay Motion 3                         by Jiro Y.

   

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