2013年9月26日木曜日

ベルリン 壁の傷跡




       ちょうど連邦議事堂の側の通りに、ほんの僅かばかり
      (3〜4mくらいかな)東西分断の壁を取り壊さずに
       残しているところがある。





            
Photo by Ayako Y.




ここには壁を乗り越えようとして生命を落とした人の慰霊碑が
十字架の形で立ててある。名前のわかっている人。無名の人。


綾ちゃんもお亡くなりになられた方のご冥福を祈って
ささやかながらろうそく代を供えさせていただきました。



十字架と十字架の間には生命を科して壁を乗り越えるのに成功した人たちの
当時のインタビュー記事が貼っていました。



上の写真では撮っていませんが(あとで多分撮ってはいけないんだと
感じたので写真に入れませんでした。)ちょうどこの写真の左側にベンチがあって
ステッキを持ったおじいさんが座っていました。
あれ?何だかこの人、見覚えがある??と思って眺めていると
子供たちが「ほら、そこの記事の人だよ。」と教えてくれました。
と、見ればなるほどたった今読んだばかりの記事に写っていたのと
同一人物。ずいぶん年を取ってはいるけれど。



何と彼はインタビューを受けて撮影してもらった時と同じ服を着て
同じ髪型をして
座っているのです。つ、つまり、、、。





記念撮影用????
つまり、有料でベンチに一緒に座って「壁を越えたおじさん実物と」写真を
撮らせてくれるってこと?




このおじいさん、きっと天気の良い日は毎日このベンチでこうして
「客待ち」してるんだ。





これは哀しい。





私はこれは哀しいと思う。壁を越えれば英雄としてちやほやされる。
それにしがみついてそれを商売にして生きている人がいる。
他人の生き方だから勝手にこちらの価値観を押し付けてはいけないとは思う。
だけど私はこういう風に生きていくしか無い人の存在こそが壁の傷跡だと感じてしまう。




あなたはどう思いますか?











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